越中駒ケ岳



前僧ケ岳から、左が北駒ヶ岳で右が僧ケ岳への尾根(2003年8月10日撮影)

所在地宇奈月町、魚津町(僧ケ岳は黒部市にもかかる)
烏帽子尾根登山口 アプローチ宇奈月温泉より林道に入り約10Km、烏帽子尾根より
登山口標高1255m
標   高2002m
標高差単純747m 累積(+)880m 累積(−)160m
沿面距離7.6Km
登山日2003年8月10日
天 候曇り
同行者中林、秋元
参考コースタイム
とやま山歩き(シーエーピー)
烏帽子尾根登山口(2時間30分)僧ケ岳(1時間30分)烏帽子尾根登山口 【僧ケ岳まで】
参考コースタイム
富山県の山(山と渓谷社)
烏帽子尾根登山口(2時間20分)僧ケ岳(1時間30分)烏帽子尾根登山口 【僧ケ岳まで】
コースタイム烏帽子尾根登山口(2時間10分)僧ケ岳(1時間15分)駒ケ岳<休憩1時間30分>(3時間30分)烏帽子尾根登山口


 朝4時に秋元を迎えに行き、5時に上市の役場前で中林と落ち合う。猫又山へ行くつもりだが天候が怪しい。助手席で盛んに中止をほのめかす秋元を無視して、馬場島を目指す。(雨が怖くて登山が出来るか)だが馬場島が近づくにつれ、本降りとなって来た。早月川の水量も半端でない。
 いよいよ、ブナクラ谷の取水口に着いてみると...。堰堤からあふれた水が滝のようになっていて、ハシゴがその中に没している。これを右岸から高巻きしても、小ブナクラ、大ブナクラの徒渉は危険だろう。潔く諦める。

 大猫山に登っていなければそちらに変更するのだが、先日登ったばかりだ。中山という雰囲気でもない。ちょっと遠いが僧ケ岳を思いついた。多分、駒ケ岳も射程距離だ。地図がないがここも尾根歩きだ。なんとかなるだろうと今来たばかりの早月川を戻る。
 滑川ICから高速道路に入り、黒部ICで降りる。宇奈月町に6時半過ぎに入り、宇奈月公園への林道へ向かう。スキー場の中を走り、平和の像を左手に見て林道を走る。
 途中に僧ケ岳第一登山口(?)とある。さらに進むと僧ケ岳第二登山口(?)がある。中林はそれは宇奈月尾根からの登山口で、今日は烏帽子尾根から入るのでもっと先だと言う。信用して先に進む。


烏帽子尾根登山口(標高1255m)
 

途中にあった不明の分岐点
 
 大型トラックや重機が置いてある工事現場が烏帽子尾根登山口だった。登山者用の駐車場があるのに、その入口を重機でふさいでいる。いつも感じるのだが、登山者と工事関係者との関係はうまくいっていないようだ。工事関係者にとって、遊びでやって来る登山者は邪魔なだけだろう。だが、日曜日にまで意地悪をしなくてもいいと思うのだが...
 青空も見えている。急いで身支度を終え、7時38分、烏帽子尾根登山口(1255m)に取り付く。


宇奈月尾根との分岐点
 

この日唯一見えた後立山連峰
朝日岳から白馬方面(だと思う)

 寝不足か、飲み過ぎか、体が重い。ゆっくり歩いているつもりだが、後ろから「早い」とクレームがつく。秋元と代わったが彼の方がもっと早かった。樹林帯の中は風がなく、汗がしたたり落ちる。途中、登山道が池になっているところが2個所あった。それもかなり深そうだった。
 8時10分、急な直登を登り切り、小尾根を降りると分岐点に出た。宇奈月尾根とは違うような方向である。
 8時45分、もう一つの分岐点に出る。ここが宇奈月尾根登山道との分岐点のようだ。先ほどの分岐点はいったい何処へ行く道だろうか? この分岐点で右折して谷筋の道に入る。雨が降ったら川になるような道だった。


左に北駒ケ岳
 

僧が岳山頂の石碑
 
 9時48分、小ピークに出る。前僧ケ岳のようだ。視界が開けて後立山連峰も見える。やや尖っているのは朝日岳だろうか? 西の方には稜線の陰にかすかに鍬崎山が見えた。前僧ケ岳を降って仏ケ平に出たところでガスがかかり、山は見えなくなってしまった。
 その後、終日、ガスが晴れる事はなかった。仏ケ平にはシモツケソウ、ウメバチソウ、コバノコゴメグサなどが群生していた。


僧ケ岳の二等三角点
 

北駒ケ岳の標識
 
 ガスがかかると初めての山は勝手が分からない。9時48分、いきなり僧ケ岳(1855m)に出た。二等三角点と僧ケ岳頂上の標柱が立っている。予定変更の山行きにしては順調だ。
 小休止後、駒ケ岳を目指す。標高差は150mだが、降りが150m入っていて、累積で300m程、登る事になる。
 一気に150m降った後、稜線の小さなアップダウンを繰り返す。10時37分、北駒ケ岳(1914m)に出る。その後、急登の岩場となる。積雪期は大変だろうと思いながら登った。
 11時7分、駒ケ岳(2002m)に到着。数名のグループが三角点の標石をテーブル代わりにして宴会をやっていた。写真撮影を後にしてまずは乾杯。


駒ケ岳の三等三角点
 

駒ヶ岳の標柱
 
 食事の後、頂上から東側の稜線でコーヒーを湧かす。ダイソーの4個百円のコーヒーは砂糖もミルクも付いていなかった。砂糖を入れる習慣はないが、山では甘いものが欲しくなる。ダイソーのコーヒーは失敗だった。
 持ってきた水分はポカリスエットが700ml、水が1000ml、缶ビールが500mlだ。いつもより1000ml多かったが、カップヌードルとコーヒーで消えてしまい、帰りはポカリスエットが300mlだけとなった。「水分不足の訓練」などとうそぶいていたが、辛かった。ゆっくり休憩をとり、12時43分、頂上を後にする。


登山道が池の中に消えている
こんなところが二個所も合った

宇奈月町を見下ろす大原山に建つ平和の像
 

  景色が見えないので、花の写真ばかり撮る。トリカブト、オヤマリンドウ、ホタルブクロ、等珍しくないものばかり...花の写真はピーカンの天気より、曇った天気の方がきれいに撮れると思うのだが、どうだろう。
 天気がいい方がボリューム感があっていいと言う友人もいる。私は奥行きやボリューム感よりも花の淡い色を表現したい。表現したいと願っているだけで、なかなかうまくいかないのだが...
 2人とも膝が痛いと言いながらも16時15分、登山口に帰り着く。登りも降りも3時間半だった。「コカコーラー!」と、叫びながら車を宇奈月温泉へと走らせる。何故か下山後はコカコーラなのである。

駒ケ岳で見かけた花達


オトギリソウ
 

ヤマハハコ
 

マツムシソウ
 

ニッコウキスゲ
 

センジュガンビ
 

シモツケソウ
 

トリカブト
 

ウメバチソウ
 

オヤマリンドウ