中 山



早月川、伊折と馬場島の中間あたりから(2003年5月1日撮影)

所在地上市町
馬場島登山口 アプローチ上市町より車で40分
登山口標高700m
標   高1255m
標高差単純555m 累積560m
沿面距離1700m
登山日2003年5月1日
天 候快晴
同行者単独
参考コースタイム
とやま山歩き(シーエーピー)
馬場島(120分)頂上(60分)馬場島
参考コースタイム
富山県の山(山と渓谷社)
馬場島登山口(105分)五本杉ノ平(15分)頂上(60分)馬場島登山口
コースタイム登山口(60分)頂上(25分)登山口


 鍬崎山に登った後で、次の山が見つからない。雪山と里山では靴から装備まで違う。低い所から高いところまで登ると装備がダブってしまう。迷ったあげく、中林が頻繁に通っている中山に行ってみることにした。
 標高差は550m程で室堂〜雄山とほぼ同じである。地図で見ただけでも歩く距離は雄山より短かそうである。中山に登った後、早月尾根の松尾平まで偵察に行ってみようと思った。8時頃家を出る。
 上市でスーパー農道を右折し、上市川をさかのぼる。上市川ダム手前で左の沢に入り、小さな峠を越えて早月川に出る。早月側を走るとすぐに大日岳が見えた。昨日の雪で真っ白だ。きれいだ。
 しばらく走ると剣岳も見え出す。20年近く来ていないので、剱の素晴らしい姿に感動する。すごい山だ。9時半、中山の登山口に到着する。車が2台いたが1台は人が乗っていて寝ているようだった。登山口には雪がまったくなく軽登山靴を履く。 スパッツはリュックの中に入れ、ストックはリュックに縛り付ける。


登山口にある案内板
 

登山口
 
 9時42分、登山口(700m)を出発。道端にはショウジョウバカマ、キクザキイチゲが咲いていた。すぐに平らな場所に出る。雪が残っていて登山道を探すのに手間取ったが左端に登山道を見つける。イワウチワも咲いていた。夏道と雪道と交互に歩く。
 900mあたりから急な雪面になりアイゼンが欲しいと思った。ワンタッチ式のアイゼンなので軽登山靴では履けない。ストックを使い、バランスを取りながら歩く。急斜面が終わるとなだらかな道になり、すぐに尾根に出る。大きな立山杉が数本ある。


少し上がったところにある平らな場所
 

尾根筋の大きな杉の木
 
 左に尾根筋を歩くと少し下った後、なだらかに登る。ここで登山者二人とすれ違う。10時42分頂上(1255m)到着。剱の展望が素晴らしい。猫又山の山腹がブナクラ谷から白萩川まで落ち込んで壁をなしている。そしてそのブナクラ谷から右へ赤谷山、白萩山、赤ハゲ、白ハゲ、大窓、池谷山、剱本峰と見飽きない。歩いてみたい。ガイド付きでもいいから歩いてみたい。だが、出来れば1人で歩いてみたい。


ブナクラ谷と赤谷山
 

剱本峰、池平山、大窓
 
 年配の方が1人、登ってきた。景色が霞んでいるとぼやいている。お互いにカメラを交換して記念写真を取り合い、雪に埋めておいたビールで乾杯。コンビニで買ってきた100円の茎ワカメが酸っぱくて美味しい。
 松尾平が下方に見えるので下見はしなくていいようだが、実際に歩いてみることにする。11時19分、頂上を出発。雪道を走り降りる。急斜面を足で滑り降りるが、途中で転倒し冷や汗をかく。両手、両足で必至に雪面に食らいつき、滑落を止めたが、以降、慎重に滑り降りる。雪面を間違え行き止まりになり、登り直すおまけ付きだった。夏道も両ストックを使い、小走りに降りる。11時44分、登山口に到着。


ブナクラ谷
 

剱北尾根と早月尾根
 
 馬場島に車を停め、登山口を探す。雪の残っている広場の片隅に登山口を見つける。あんなにもスケールの大きな剣岳の登山口としては貧弱だ。中山と変わらない。登山口の見栄えが山の品格を左右する訳ではないが、ちょっとがっかりした。
 100m程登ると最初の平らな場所に出る。そこを10mほど登ると2段目の平な場所に出る。ここは先ほどより広い。東京ドームぐらいだろうか?さらに30m程登ると東西に長い松尾平に出る。夏道を知らないので真ん中を歩く。
 早月尾根が近づいてくるが崖になっている。それを左にたどって行くと細い尾根が桟橋のように早月尾根と繋がっていた。細尾根の先から本格的な尾根歩きになるようだ。お腹が空いてきたので松尾平に戻り、昼食を摂る。


早月尾根登山口
 

松尾平
 
 帰りは足跡が消えていて、迷う。変な所へ出たくはない。こんな晴れていても地図は必要だと改めて思った。頭の中のおぼろげなイメージとコンパスで見当をつけてようやく降り口を見つける。登山口に降りるとドライブに来ている方が登山に興味があるのか、色々な事を聞いてきた。
「その靴はキャラバンシューズか?」「まー、そんなものです」
「ストックを持っているがスキーでもしていたのか」「スキーじゃなく、バランスと...」
最後は「気をつけてがんばれよ!」と励まされてしまった。