焼 岳 |
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所在地 | 上宝村、安曇村 | |
中尾登山口 | アプローチ | 神岡町より車で50分 |
登山口標高 | 1210m | |
標 高 | 2399m(北峰)本峰(2455m) | |
標高差 | 単純1190m | |
沿面距離 | 5Km | |
登山日 | 2003年6月7日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 単独 | |
参考コースタイム とやま山歩き(シーエーピー) | 中尾登山口(1時間45分)新中尾峠(1時間10分)頂上(40分)中尾峠(1時間10分)中尾登山口 | |
参考コースタイム 富山県の山(山と渓谷社) | 中尾登山口(3時間30分)中尾峠(1時間)頂上(30分)中尾峠(20分)新中尾峠(2時間20分)中尾高原 | |
コースタイム | 中尾登山口(2時間23分)中尾峠(48分)頂上(27分)中尾峠(1時間35分)中尾登山口 |
焼岳の雪の状態を聞こうと思い、焼岳小屋に電話をかけたが、営業前のようで上宝村の役場が出た。夏道が出てない間は入山を奨めていないとの事。中尾温泉にあるホテルに電話を架けても要領を得ない。 2500mの山なので雪渓があるとの前提でプラブーツとアイゼン、ピッケルを持って行く事にする。ストーブやツェルとは外したのでリュックは8Kgぐらいの重さですんだ。 朝5時に家を出発。コンビニに寄り、朝食用のおにぎり2個と熱い茶、昼食用の菓子パン2個を買う。登山中の飲み物は350mlのペットボトルに詰め込んだポカリスエットが2本と、頂上での350m缶ビールが1本。食べ物は小さなサラミソーセージが1本、チーズがひとかけら、小さなウインナーが2本、昨日からリュックに詰めてある |
中尾登山口近くの広場に駐車 |
分かりにくく行き過ぎてしまった登山口 |
41号線を南下、神岡町で左折して471号線に入る。6時半過ぎに中尾温泉到着。以前、ここで2回ほどオートキャンプをしたことがある。 露天風呂付きだったが男女別々だった。女湯は男湯の奥にあって、そこへの通路が男湯を横切るようになっていた。その結果、女湯へ行く女性からは男湯が丸見えだった。そういう設計は、それしか出来なかったのか、わざとだったのか? 中尾温泉から500m程登った所で林道に鎖が張ってあった。近くの広場(1210m)に車を停め、6時50分出発。登山口が分からないまま林道を歩く。 高度計は1390mを指している。調べてきた登山口の高度よりも140mも上がっている事になる。どうも見落としたようだ。 林道を戻り、入口近くで登山口を見つける。登山口が分かりにくいのに加え、さらにその反対側に入山の注意を書いた看板があるので、それに注意を奪われたようだ。 7時30分、気を取り直して登山口(1250m)に取り付く。足跡があり、何人かは登っているようだ。 |
白水の滝 |
伝説に彩られた秀綱神社 |
杉はなかったが針葉樹の多い森だった。直登あり、ジグザグありの道をひたすら高度を稼ぐ。だがプラブーツが歩きにくい。 今年初めて見た花はマイヅルソウ、ミマヤカタバミ、スダヤクシュなどであった。キエビネに似たコケイランも見かける。(分らない花が2種類ありました、最後に写真を載せましたのでご存じの方は教えて下さい) 1500mあたりで白水ノ滝が見下ろせる場所に出る。落差は30m以上ありそうだ。1750mを超えたあたりから所々の沢筋に雪が残っている。 1940m地点でなだらかな沢筋の道になる。ここからは雪の上を歩く。建設省の雨量測定の建物があり、その先に秀綱神社があった。祠がなく、鳥居の先には大きな岩があるだけの変わった神社だった。 |
中尾峠と新中尾峠の間のピークから見た頂上 |
頂上直下の岩の下を行く登山道 |
道を知らないので雪に残っている足跡を辿ったが、それが失敗だった。残雪をたどりながらの足跡も最後には雪がなくなり、竹藪の藪こぎになってしまった。 背丈ほどの竹林もやがて腰ほどの竹に変わる。この細い竹藪のトラバースがプラブーツの下でよく滑る。とにかく稜線を目指して歩き、藪を抜ける。 中尾峠(2095m)の少し上に出た。9時50分だった。その稜線から頂上までは急なガレ場だ。心配した雪渓は何処にもない。何のためのアイゼンとプラブーツにピッケルだったのか。 プラブーツでのガレ場や岩場は快適とは言えない。ピッケルやアイゼンも重いだけだった。 |
頂上近くの鞍部から見た頂上 左下に中ノ湯への登山道がある |
その中ノ湯への登山道入口 |
残り350mのガレ場を一気に登る。途中、5人のパーティーを追い越す。道を間違えたかどうか聞くと、間違えて藪こぎをやったそうだ。だが文句は言えない。 頂上手前の鞍部に雪渓があり、そこの雪をビニール袋に詰め、缶ビールを冷やしながら頂上を目指す。途中の硫黄の噴煙は立山の地獄谷よりすごかった。この日の風向きで頂上は硫黄の噴煙につつまれていた。 10時37分、雲煙にまみれた頂上に立つ。硫黄の噴煙とガスでお鉢の中は見えにくかったが、まだ雪に覆われていて水はなかったようだ。 視界はよくなく、笠ヶ岳も穂高連峰も見えなかった。下のほうにはかろうじて帝国ホテルの赤い屋根やその先の上高地の町並みが見え隠れしていた。 |
頂上(北峰)から見た釜(右側)と中ノ湯への 沢(左側) |
下山途中で上高地からの団体に会う |
よく冷えた缶ビールとサラミソーセージ、チーズだけで昼食を済ませる。 11時12分、頂上を後にする。頂上にも人が沢山いたが、登ってくる人も沢山いる。ほとんどが上高地から登って来て、中ノ湯温泉へ降りていくようだ。 中ノ湯温泉への道は頂上への鞍部から左に巻いて焼岳本峰(2455m)との鞍部に出る。そこから雪渓の残った沢を下っていく。この時期、中尾登山口は裏道なのだろう。 |
中尾峠にある大きな岩 |
新中尾峠にある焼岳小屋 |
中尾峠からいったんピークを登り、新中尾峠の焼岳小屋へ向かう。この新中尾峠が上高地と西穂高と焼岳の分岐点になっている。そしてもう一つ中尾温泉へ向かう道もあるはずである。 看板に沿って沢の雪渓の上を降りるが、夏道が分からない。深い谷になっていて人が歩いたような跡もない。方向はだいたい分かるが雪渓も切れてきて藪こぎになりそうで怖い。 「道に迷ったら分かるところまで戻れ」の法則にしたがい戻る事にする。こういう登り返しは精神的にも辛かった。時間を45分と体力を少々無駄にする。今日は3回も道を間違えた事になる。 |
開放的すぎる露天風呂 |
登山者らしくない格好ですみません |
焼岳小屋に戻り、ピークに戻り、中尾峠に戻る。12時30分、峠からはひたすら中尾温泉を目指す。 頂上から新中尾峠までに沢山の人に会ったが、中尾温泉から入った人はほとんどいなかったようだった。こちらの道は行きも帰りも誰にも会わなかった。 ポカリスエットの入った350mのペットボトルを1本落としてしまい水分不足になりながら降りる。13時50分、登山口に到着。沢水が美味しかった。 |
クルマバソウ Canさんから教えていただきました(^_^) |
オオバミゾホウズキ Canさんから教えていただきました(^_^) |
中尾温泉で最初に見つけた「山本館」で露天風呂に入る。女性は水着でも着ないと入れないくらい開放的な露天風呂だった。貸し切り状態なので湯の中でストレッチをしたり、水泳を楽しんだりする。温泉に入っていたときに遠くで雷が鳴っていたようだが、山本館を出ると同時に大粒の雨が降り出した。山に生まれ山に育ったのだが、その子供の頃の夏の夕立を思い出させるような雨だった。 |