鹿島槍ヶ岳 |
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所在地 | 長野県大町市 富山県立山町、宇奈月町 | |
扇沢出合登山口 | アプローチ | 大町アルペンライン扇沢駅手前約1Km |
登山口標高 | 1330m | |
標 高 | 2889m | |
下山口標高 | 1080m | |
標高差 | 単純1559m 累積(+)2055m 累積(−)2325m | |
沿面距離 | 縦走路20Km | |
登山日 | 2004年7月11日 | |
天 候 | 雨 | |
同行者 | 中林 | |
参考コースタイム 白馬岳・鹿島槍(山と渓谷社) | 扇沢出合(4時間10分)種池山荘(1時間10分)爺ケ岳南峰(1時間10分)冷池山荘(1時間40分)布引岳(1時間)鹿島槍(50分)布引岳(1時間)冷池山荘(1時間30分)高千穂平(2時間)西俣出合(1時間10分)大谷原 合計15時間40分 | |
コースタイム | 扇沢出合(2時間42分)種池山荘<休憩10分>(39分)爺ケ岳南峰(1時間1分)冷池山荘<休憩10分>(1時間1分)布引岳(47分)鹿島槍<休憩31分>(29分)布引岳(47分)冷池山荘<休憩20分>(54分)高千穂平(1時間8分)西俣出合(55分)大谷原 合計11時間34分<休憩1時間11分含む> |
ここしばらくは後立山連峰(長野県の人達は裏とは思ってない?)と穂高連峰を行ったり来たりの山行きになりそうだ。今回は後立山の鹿島槍を選ぶ。 扇沢出合から入り、種池山荘から爺ヶ岳、冷池山荘を経て鹿島槍へ登り、赤岩尾根から大谷原へ降りる予定でだ。 前日に車2台で大町に入り1台を大谷原にデポする。大町温泉郷近くにある会社の保養施設で、ゆっくり温泉につかり、体を休める。 |
扇沢出合の駐車場 |
扇沢登山口(爺ケ岳登山口となっている) |
宿から扇沢出合の登山口まで車で15分ほどだが食料を忘れ、5分ほどコンビニまで戻る。朝焼けがきれいだった 扇沢出合が近づくにつれ天候が怪しくなってくる。出合に着いたときには雨になっていた。駐車場に車を停め、すぐ手前のトンネルで雨具を着込む。 途中で降られて雨具を着る事には何も感じないが、登り出す前に雨具を着るのはなんとなく気が重い。 5時26分、扇沢出合登山口を出発。 |
途中で見下ろすアルペンルート扇沢駅 |
種池山荘入り口(2450m) |
距離もあり、累積の標高差もあるコースなので、ゆっくりと登り始める。眼下にアルペンルートの扇沢駅が見える。 しばらく行ってからデポした車のキーを忘れたことに気づいた。引き返すは高度を稼ぎすぎていて、タクシー利用に変更。何のために2台で来たのか... 種池山荘近くからガスが切れだし、山が少しずつ顔を出し始める。蓮華岳、針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳が屏風のように連なっている。 8時8分、種池山荘到着。 |
種池山荘の名前の由来となった種池 |
左から蓮華岳、針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳 |
種池山荘の横にその名前の由来となった種池がある。人間1人の力でも1日で作れそうなくらい小さな池だった。 立山ではこの数倍も大きな地唐は沢山あるが個別に名前などついていない。数が少ないことに意義があるのだろう。 山荘の周りにはシナノキンバイ、コバイケイソウ、ミヤマキンポウゲ、チングルマなど花盛りだった。花に品格の優劣などないはずなのだが、キヌガサソウに優雅な上品さを感じてしまうのは何故だろう? |
爺ケ岳南峰(2660m) |
爺ケ岳中央峰(2670m) |
10分の休憩後、8時18分、種池山荘を出発する。稜線に出たところで立山連峰が見えた。一番右に見えるのが駒ケ岳のようだ。 毛勝三山は頂上付近がガスの中で同定できない。かすかに大窓か小窓のコルが見える。 それもつかの間でガスに消え、以後山並みを見ることは出来なかった。 8時57分、爺ヶ岳南峰、9時10分、爺ヶ岳中央峰(2670m)を通過。中林は一度登っているからと言って巻き道を選ぶ。体力温存を図っているようだ。 爺ヶ岳北峰は登山道がないので登らなかった。 |
赤岩尾根分岐点 |
冷池山荘玄関(2420m) |
ガスの中を歩いているので状況がつかめないが爺ヶ岳からはかなり降っているようだ。ガスの中から石積みのモニュメントと標識が現れる。赤岩尾根の分岐点だった。 その名の通り周りの岩は赤い色をしている。さらに降って登り返したところに冷池山荘(2420m)があった。 9時58分だった。建て替え中で、7月17日から営業再開の予定との事。現在は売店だけの営業である。すぐ横にある展望台で10分の休憩をとり、水分と栄養を補給する。 |
布引岳から鹿島槍への登りで振り返ると一瞬 ガスが晴れ、登山道が見えた |
鹿島槍ケ岳南峰(2890m) |
10時8分、冷池山荘を出発する。このあたりは樹林帯の登りで夏は暑そうだ。樹林帯を抜けたあたりは雪渓も残っていてショウジョウバカマもまだ咲いていた。 シナノキンバイ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンバイ、キバナノコマノツメなど黄色い花が目立つ。アオノツガザクラやイワオウギ、イワツメクサなども群生している。 景色が撮れない分、花の写真が多くなる。タカネバラとタカネツメクサは初めてお目にかかった。 11時9分、布引岳(2683m)を通過。景色が楽しめない中、ひたすらジグザグの道をリズムを崩さないように登り続ける。 11時56分、鹿島槍南峰(2889m)に到着。天候を鑑み北峰は次回の楽しみとした。 |
下山中爺ケ岳北方と遠くに大町市が見えた |
冷池山荘を後に赤岩尾根分岐を目指す |
風を避けて頂上の南側で乾杯。中林はハードな山では酒を控えめにするらしく0.9%のビールを持ってきている。せっかくの頂上なのにもったいないと思うのはのだが、当人には余計なお世話でしかないだろう。 よく冷えたビールだが今日はちょっと冷えすぎだった。気温は7度で風も強い。セーターを着込んだがそれでも寒かった。 雨が強く降り出す。30分の休憩後、12時26分、頂上を後にした。 |
赤岩尾根の上部の危険な道を降る中林 |
このようなハシゴ場が沢山あった |
冷池山荘に戻ってタクシーの予約を取る。予約金として1000円を支払うが、タクシー代を払うときに差し引いてくれるそうだ。 名前と時間を書いた予約カードを渡される。このカードがタクシーとの確認書になる。うまいシステムだ。 20分の休憩後、14時3分、冷池山荘を後にする。山荘を出た頃から標高の低い所はガスが引いてくる。赤岩尾根の分岐点から振り返ると冷池山荘が見えた。 赤岩尾根の上部は転倒したらそのまま谷に落ちていきかねない危ない道だ。女性や子供には歩かせたくない。 高千穂平から下の急降では木で作ったハシゴ状の階段が随所にかかっていた。 |
最後まで頂上を見せなかった鹿島槍の裾野 |
西俣出合の鹿島川とその下をくぐるトンネル |
冷池山荘で雨具を脱ぎ、軽装となっていたのだが高度を下げるにしたがって暑くなってくる。適度にぱらついて降ってきた雨が心地よかった。 大谷原の登山道は扇沢出合に比べると道はよくないようだ。急登であり、整備も十分とは思えない。 16時5分、西俣出合に出る。鹿島川超えは橋ではなくトンネルだった。増水したときはちょっと怖い登山道である。 この後、退屈な鹿島川の左岸を走る林道歩きが続いた。 |
大谷原登山口でタクシーを待つ |
開けることも出来ない自分の車が恨めしい |
17時、大谷原登山口に到着する。目の前に自分の車があるのにキーがない。17時半予約のタクシーを待つ。 この後、タクシー代として6000円を払い、又、車を取りに戻った。高速道路を2台で来た意味もなく、割り切れない思いだけが残った。これからは予備のキーをリュックに常備しておく事にしよう。 道の駅小谷で風呂に入るという中林と別れて148号線を北上し、糸魚川ICより北陸高速に入る。トンネルを抜けるたびに暗くなっていく空と海。長く感じた帰り道だった。 |