金剛堂山 |
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標 高 | 1650m(中金剛)1638m(前金剛)1616m(奥金剛) | |
所在地 | 利賀村 八尾町 | |
利賀スキー場 | アプローチ | 八尾町から大長谷の室牧ダムをさかのぼり栃折峠を超え利賀村百瀬に至。百瀬の最上流に栃谷登山口がある。利賀村からもトンネルを越えれば百瀬に入ることが出来る。 |
所要時間 | 八尾町からは約1時間 利賀村からは25分 | |
単純標高差 | リフト山頂駅から318m | |
登り行程 | 登り495m 降り△ 185m 距離 3.9Km | |
降り行程 | 登り168m 降り△1056m 距離 6.3Km | |
全行程 | 登り663m 降り△1241m 距離10.2Km | |
登山日 | 2004年1月10日 | |
天 候 | 晴れ後曇り時々吹雪き | |
同行者 | 単独 | |
コースタイム | 山頂駅(2時間15分)金剛堂山頂上<休憩40分>(2時間18分)山頂駅<休憩20分>(40分)山麓駅 合計6時間15分<休憩1時間含む> |
9時32分 リフトに乗る |
9時53分 山頂駅を出発する |
1月3日、登山口で義父が倒れたとの連絡が入り、急遽引き返した山である。不謹慎と言われそうだが、弔い合戦の意味を込め、必ず頂上に立つと誓ってスノーバレー利賀に向かった。登山届けを出し、リフトに乗ったのが9時半だった。 クワッドリフトに同乗した地元の人が正月の遭難騒ぎの話をしてくれた。金剛堂山に向かった人が帰ってこず、救助の準備をして夜明けを待っていたところ、朝の4時頃自力で帰ってきたそうだ。気をつけていくように言われる。 |
山頂駅の人の話では前日に中間ぐらいまで数人 入ったそうで立派なトレースがあった |
トレースのおかげであっという間に山頂駅が 遠くなる |
身支度を終え、9時53分、山頂駅を出発する。山頂駅の人の話では前日に何人かが途中まで入ったとの事。だがスキー跡はあるが、足跡はない。最初のコルに二人の登山者がいた。二人とも山スキーのようで、1人はセットが終わり、出発するところだった。 最初の小さなピークからはトレースがあり、快適に距離を稼ぐ。りゅうこ峰(1384m)からの降りは、帰りの登りのことを考えてステップを壊さないように新雪の部分を降る。 |
りゅうこ峰(1384m)への登りから見た白木峰 晴れていたのもここまでだった |
りゅうこ峰の降りから見た1400mピーク |
りゅうこ峰と1400mピークの間は、降り115m、登り130mのコルとなっている。斜度もあり、このコースで一番辛いところである。今回はトレースに助けられ、一気に登り切る。10時30分、1400mピークに立つ。
1400mピークからは300mほど先までトレースがあった。宴会の跡があり、そこから先は踏み後のないきれいな雪原だった。 気を引き締め直して新雪に踏を刻む。 |
1400mピークから振り返ってみたりゅうこ峰 前回は2時間かかったのに43分で到着 |
1400mピークの少し先からはトレースなし 自分だけの足跡を見るのは気持ちが良い |
天候は予報通り下り坂で、時折吹雪となる。視界を遮るほどではないので安心して先を急ぐ。曇り空と吹雪の繰り返しの中を軽いアップダウンを繰り返す。振り返ると山スキーの登山者が1人、後を追ってくる。 頂上近くにあった看板に「気合い坂」とあった。「落差165m 最大斜度32度 金剛堂山 あと600m頑張れ」と書かれている。 これは看板に偽り有りで、実際は最大斜度だけは合っていたようだが、落差40m 距離300m程だった。 |
時々吹雪の混じる天候になる |
頂上手前の標識 気合い坂とは楽しいネーミ ングだ |
この先の雪庇をどう乗り越えるか? コース取りを考えながらつめる。右側は雪庇が小さいが急登になっていて取り付く気にもならない。正面は背丈以上で無理。左側が乗り越えられそうだった。雪庇もストックで壊せるほど柔らかく、残りは腕とかんじきで崩して登り切る。看板にだまされて、頂上はもっと先だと思っていたのに祠があった。12時8分、そこは前金剛の頂上だった。 |
頂上直下の雪庇の左側が小さく、ストックと腕で 切り崩して登り切る |
右方向(西)の雪庇は小さかったが、そこまでが 急登で登る気がしなかった |
頂上は風が強く、落ち着ける場所がない。祠の裏の雪に穴をあけて見たが雪が舞い込み、役にたたなかった。気合い坂の標識のあたりを登ってくる山スキーの登山者が見える。雪庇の部分をかんじきで崩して登りやすくする。この頃から吹雪が激しくなり、視界が効かなくなり、登山者も見えなくなる。取りあえず開けた缶ビールの泡が一瞬で凍った。 ビールを飲んで待つ事20分、山スキーの登山者が登ってきた。意外と年配である。自己紹介しあうと金沢の方で、渡辺さんとおっしゃる方だった。年齢はほぼ同じ団塊の世代。 「金沢から来たと言うと、お医者さんですか?と言われて困る」と言っていた。金沢の超人、早川さんと間違われるらしい。 |
昨年の3月に来たときはかろうじて棟が出て いただけだった |
頂上の石柱と祠 この頃から猛吹雪になる 山スキーの方が登ってくる |
下山路を話し合うが吹雪で景色が見えない常態なので、戻ることにする。栃谷へのコースは、それほど難しい尾根ではないと思うが、吹雪の中では何かあった場合は怖い。 12時50分、頂上を後にして、いっしょに山頂駅を目指す。膝まであったトレースが吹雪で消えている所も多かった。渡辺さんが頂上から300〜400m程のところで尾根を間違える。 右に曲がらなければいけなかったのに真っ直ぐ行ってしまった。スキーで滑っていくと、つい真っ直ぐ行ってしまうようだ。大声で呼び戻す。視界の悪いときは気をつけなければいけない尾根だ。 途中、晴れ間も見えたりする変な天候だった。持っていったおでんが癪で、頂上駅近くで暖めて食べた。おまけに先週詰めた缶ビールのロング缶も出て来る。無駄なものを持っていって、持って帰って来たようで、がっかりする。 |
登りのトレースも消えるほどの猛吹雪だったのに 一瞬晴れ間が出た(渡辺さんといっしょに降る) |
スキーセンター 営業終了のアナウンスが流れていた |
ゲレンデを降りかけたとき、上部ゲレンデの営業終了のアナウンスが流れていた。急斜面を足を突っ張りながら降りていた時、膝が痛くなりかけた。去年の二子山を思い出す。日尾双嶺山の急斜面をかんじきで足をつっぱって降りていた後、膝が痛くなった。今回も同じだ。下は雪とは言え、やはり膝のクッションを使わないと関節にはよくないようだ。その後は膝を伸ばした常態で膝に体重がかからないように注意しながら降りる。
山麓駅に近づいた頃、営業終了のアナウンスが流れていた。16時8分、山麓駅に到着する。 かんじきで歩くには手頃なコースだ。山スキーなら、帰りのコースを栃谷に取れば登り返しもない快適な山行きが楽しめるだろう。次回は栃谷から登ることを誓い、スキー場を後にした。 |