金剛堂山



スノーバレー利賀スキー場山頂駅付近から(2004年2月11日撮影)

標 高1650m(中金剛)1638m(前金剛)1616m(奥金剛)
所在地利賀村 八尾町
利賀スキー場 アプローチ八尾町から大長谷の室牧ダムをさかのぼり栃折峠を超え利賀村百瀬に至。百瀬の最上流に栃谷登山口がある。利賀村からもトンネルを越えれば百瀬に入ることが出来る。
所要時間八尾町からは約1時間 利賀村からは25分
単純標高差リフト山頂駅から318m
登り行程登り495m 降り△ 185m 距離 3.9Km
降り行程登り168m 降り△1056m 距離 6.3Km
全行程登り663m 降り△1241m 距離10.2Km
登山日2004年2月11日
天 候晴れ後雪
同行者単独
コースタイム山頂駅(3時間)金剛堂山頂上<休憩1時間>(1時間20分)栃谷登山口(18分)スキー場   合計5時間38分 <休憩1時間含む>



リフト始発前のゲレンデ 圧雪がきれいだった
 

山頂駅から最初のピークに取り付く
 
 午後から雨との天気予報に、近くの金剛堂山に決める。栃谷から登るのは時間的に難しいのでスキー場から入る事にした。登山届けを出して営業開始の9時ちょっと前にリフト乗り場に並ぶ。前日の圧雪車にならされたゲレンデがきれいだ。
 4人乗りのリフトに同乗したのはパトロール隊員だった。ゲレンデに出来ている亀裂の心配をしている。2人のパトロール隊員のうちの1人がボーダーだった。時代は変わる。


白木峰と仁王山
 

りゅうこ峰を降って1400mピークへの登り
かんじきに履き替えて登る

 雪の白には青い空が似合う。9時22分、兔の足跡が戯れているだけの雪面に踏み込む。左側には見慣れた白木峰の山並みが続く。最初のコルまでクラストした雪面にシールを貼ったスキーが滑らない。半分歩きながらコルに出て、かかとをフリーにする。
 登り初めてしばらくすると右膝に違和感を感じた。月初めの大雪の時の除雪で右膝を捻った後遺症だろうか? やがて曲げられなくなってきて、右足を上げるときは抜くような感じになる。途中で動けなくなったら?と言う不安が頭をよぎる。だが素晴らしい天候がそんな不安など吹っ飛ばしてしまう。
 りゅうこ峰からの100mあまりの降りをだましだまし滑り降りる。シールを貼ったままのスキーは急斜面でも滑りにくい。
 降り立ったコルで、かんじきに履き替えるが、その履き替えの時間がもどかしい。かんじきが軽いからか、気が付いた時には右膝の痛みは消えていた。


1400mピークから見たりゅうこ峰
 

フリートレックに履き替える
 
 1400mピークからは小さなアップダウンなのでフリートレックに履き替える。誰もいない雪原は気持ちがよく、右に左にと自由に歩き廻る。途中にやや広い尾根があり右側からか左側からか迷うが、どちらから行っても主尾根に戻るようだ。
 頂上に人影のようなものが見えた。小さな流木のように2本と離れて1本。頂上に流木はないから人に間違いない。やがて3人がいっしょに並び雪庇の淵に立っている。こちらを伺っているようだ。
朝早くに栃谷から登ったのだろう。
 頂上を汚されたような気がして、ちょっと残念だった。勿論、利己的な感情であるのは十分承知しているのだが...


金剛堂山頂上が左奥に見える
 

金剛堂山頂上が間近 シュカブラがきれいだ
 
 頂上にいる人達に会ってみたいと思ったが、再び頂上が見えるところまで来たときには人影は消えていた。風が強くなってきているので長居は出来なかったのだろう。
 傾斜の緩い斜面はかんじきよりも山スキーの方が楽だと思う。頂上を目指してひたすら自由に歩く。気持ちがいい。これで風がなかったら雪上漫歩でどこまでも行ってしまいそうだ
 正面の雪庇は大きくなっていたが左側の雪庇はなくなっていた。12時22分、シュカブラにトレースを残しながら頂上に立つ。祠が見えないので頂上はまだかと思ったが奥に中金剛が見える。間違いなくそこは頂上だった。気温は持っていった小さな寒暖計を見ると氷点下6度だった


頂上直下の雪庇とシュカブラ
 

金剛堂山頂上から見た中金剛
 
 いつも持って歩いていて使ったことのない玩具みたいな3脚を出して記念撮影を試みる。リュックの上に置いてみたが案外難しい。風が強く、ストーブは使えそうもないので雪庇の裏に廻ってみる。一番左側の小さな部分でも風が来ないようなのでそこで昼食とする。
 雪庇に棚を掘り、椅子も作る。いつもより快適だ。持ってきた鍋焼きカレーうどんのアルミの鍋底がボコボコになっている。この手の食料は次回からはやめようと思った。


頂上でちょっと気取ってみました(^_^;)
頂上の祠は雪の下で頂上の確定が出来ず

風が強いので雪庇の陰で1人宴会
2m程の小さな雪庇なのでご心配なく

 13時22分、1時間の休憩後頂上を後にする。強風下で、はがしたシールの後始末に苦労する。シールを貼るビニールを飛ばされてしまうが、幸い雪庇の下で止まっていたので大廻りして回収する。
 粉雪とクラスト雪の変化に気をつけながら滑る。1346mピークの登り返しは坪足で歩いた。栃谷からの3人はシールを貼ったようで登りのトレースがあり、それを利用させてもらった。沈み込みはくるぶし前後で済んだ。
 3人の跡は左の谷へと降りって行っていたが、右のスキー場への斜面を降りられないかと尾根を辿る。尾根の先端からスキー場側の斜面は急で灌木が密集している。小さなピークもありスキー場が見えない。百瀬川へ降りてしまい徒渉にでもなったら大変なので栃谷側へ降りた。南斜面の湿雪が滑りにくかった


栃谷登山口のトイレ
スキーを持っているので栃谷へ降りた

帰りに見た大長谷の室牧ダムは凍っていた
 

 栃谷登山口の積雪量はトイレが頭を出している程度だった。スキー場までは歩くような滑りと、手で漕ぐような滑りとを交えて降りた。歩いた方が楽だったかもしれない。 スキーセンターへ下山した旨届けて百瀬を後にした。
 朝は気づかなったが、室牧ダムは凍って真っ白だった。