夫 婦 山



左が男峰で右が女峰、鞍部が松瀬峠(2004年1月1日小井波集落から)

標 高784.1m
所在地富山県婦負郡八尾町
小井波登山口 アプローチ八尾町から久婦須川に沿って南下し、桐谷に入り、村の入口近くで右折。久婦須川を渡り、松瀬峠を超え、下ったところが小井波登山口
所要時間八尾町久婦須橋から車で約30分
単純標高差328m(小井波登山口〜男峰)
登山日2004年1月1日
天 候晴れ時々曇り
同行者単独
参考コースタイム
富山県の山(山と渓谷社)
登山口(50分)松瀬峠(15分)男峰
(15分)松瀬峠(15分)女峰(15分)松瀬峠(30分)登山口
コースタイム登山口(33分)松瀬峠(20分)男峰<休憩1時間3分>(10分)松瀬峠(13分)女峰(9分)松瀬峠(18分)登山口 合計2時間46分(休憩1時間3分含む)


空き地に車を停める
ジムニーが1台停まっていた

スノーシューで歩いた新しいトレースがあり
前回は15分かかった登山口まで5分で到着

 昨年も元旦に登っているので、恒例となりそうだ。登山口は家から車で30分強で行くことが出来る。元旦に軽く登るにはちょうどいい山だが、松瀬峠手前と男峰は急登なので雪が深いときはやや手こずる。
 10時30分、小井波の空き地に到着。ジムニーが1台停まっていた。冬は身支度に時間がかかる。オーバーズボンを履いて、靴を履いて、スパッツをつける。さらにかんじきも履くと15分ぐらいはかかってしまう。10時45分、獣舎の横から雪道に取り付く。スノーシューの跡があった。先ほどのジムニーの方のようだ。


前回は真冬だったのに今回は春のようだ
夏道が出ているところもあった

途中の林道との交叉点の看板
 

 スノーシューで、沈み込みは10cm〜15cm程だろうか。トレースをたどれば、かんじきでは全く沈まない。だが足跡の主は足が長いようで歩幅が合わない。一生懸命大股で、歩幅を合わせる。ここ数日の暖かさで雪が解け、杉林の中では夏道の階段が出ているところもあった。
 林道と交差する手前で上から降りてくる人とすれ違う。頂上まで行って来たと言うので雪の状況などを教えてもらう。そのうち「池原さんですか?」と聞かれ、びっくりする。 「とやま山歩記」の中で今日の予定が夫婦山だと言うのを読んだからだとの事。その方は6月に「北の俣岳」で会った高岡の人だった。すごいスピードで上がってきて、一言、二言話した後、すごいスピードで降りて行った。だから顔を覚える暇もなかった。


あっけなく松瀬峠に出る
道は覚えた。もう吹雪いても大丈夫(?)

前回苦労した男峰の急登もトレースに助けられ
20分で頂上に出る

 松瀬峠近くではその方も苦労されたようだ。急登にはスノーシューは向かないようだ。11時23分、松瀬峠に出る。視界がいいのでしっかり夏道を頭の中にたたき込む。平らな場所の端にある直径10m近い大きな岩がポイントだ。峠から男峰に取り付く。急登をスノーシューで登りはじめたようだが、すぐ坪足になっていた。かまわずかんじきで登る。地表が出ているところはかんじきの爪をたてて登る。前回引き返した大きな岩の展望台下からブッシュやロープに捕まりながら登る。登り切ってしまえば頂上はすぐそこだ。


遠くに戸田峰(1227m)が見える
2003年の3月の末に中間3人と登った山

振り返ると祖父岳(832m)が呼んでいるようだ
  「待ってろよ!」

 11時43分、男峰頂上(784m)に立つ。天気はいつの間にか高曇りになっていた。正面には遠く戸田峰(1227m)が見える。昨年の3月末に頂上に立った山だ。その右に仁王山(1517m)のように見えるのは多分、日尾御前山(1054m)だろう。その右に祖父岳(832m)が独立峰のようにそびえている。今冬の登山予定の山の一つだ。北側には男峰よりやや低い女峰が見え、東には小井波峠を挟んで御鷹山(808m)が見える。頂上の石盤の雪を退け、昼食タイムとする。


男峰(784m)から見た女峰(740m)
 

休憩後、峠に戻り、リュックをデポして女峰に
向かう

 正月なので予定もなく、ゆっくり時間を過ごす。誰か来ないかと待ったが、遠くに見える駐車場所には車が1台見えるだけだ。(自分の車) 1時間後の12時46分、頂上を後にする。松瀬峠まで降り、リュックをデポして女峰に向かう。高岡の方はこちらにも登られたようだ。スノーシューのトレースをたどる。13分後、女峰頂上(740m)に出る。八尾町下笹原小学校の登山記念の標識が立っている。木の葉が落ちてしまっている割には見晴らしがよくない。登る価値はあまりないようだ。台形状の男峰を写真に納めて、女峰を後にする。  松瀬峠からは18分で登山口に戻る。雪山は降りは早いはずだが雪が重いのでそれなりに時間がかかってしまった。13時36分、登山口に戻る。


女峰頂上 見晴らしは期待しない方がいい
 

女峰(740m)から見た男峰(784m)
 
 帰り道に隠れた名刹、八尾の宮腰にある「本法寺」に参拝する。この寺院所蔵の曼荼羅は確か国宝のはずだ。 元旦だというのに初詣の人も見えず、広い境内が寂しさを誘う。
 30年前の夏、父と訪れて以来の本法寺。あのときは蝉時雨が賑やかだったが今は冬、静かなたたずまいの中に時の移ろいを感じる。父への思い出を胸に、寺を後にした。


帰り道に八尾の名刹「本法寺」に初詣
 

元旦だというのに静かで、参拝者もいない