猿ケ馬場山 |
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所在地 | 岐阜県白川村 | |
白川村登山口 | アプローチ | 北陸東海高速道白川ICより約2km |
登山口標高 | 510m | |
標 高 | 1875m | |
標高差 | 単純1365m 累積(+)1410m 累積(−)45m | |
沿面距離 | 7.8Km | |
登山日 | 2004年3月14日 | |
天 候 | 快晴 | |
同行者 | 豊本、中林 | |
参考コースタイム | なし | |
コースタイム | 登山口(4時間30分)帰雲山<休憩10分>(1時間5分)猿ヶ馬場山<休憩10分>(40分)帰雲山<休憩1時間10分>(3時間)登山口 合計9時間45分<休憩1時間30分含む> |
前日に引き続いての山行きとなる。2時半に起きて3時半出発の予定が1時間間違えて1時半に起きてしまった。しょうがなく、だらだらと時間をつぶす。 朝のエネルギー補給に炭水化物系のそばをふた袋胃に収め、家を出る。時間に余裕があるので高速を使わずゆっくり福光に向かう。約束の5時に15分の余裕を持って桜ケ池クアガーデンに着いた。高速側の駐車場には豊本さんが待っていた。 今着いたばかりだという。そこへ中林君も到着する。荷物を移しかえて豊本さんのランクルで白川ICに向かう。 |
林道をしばらく歩いた後、急登にとりつく |
前日の鍬崎山の疲れがしっかり残っていた |
白川ICを出て白川郷の中を走る。ひなびた佇まいだが世界遺産だ。表通りから脇道に入り、林道の入り口に車を停める。その先は除雪されていない。 身支度を始めた頃に車が数台入ってくる。尾張小牧や福井のナンバーだ。昨日の鍬崎山とは違って全国区の山のようだ。 6時ちょうど、身支度を終え出発する。豊本さんはスキーをはいている。中林君はかんじきで、私はアイゼンだ。昨日の経験から朝の早いうちは雪が堅くてアイゼンの方が登りやすいはず。三人三様のスタートとなった。 |
いったん林道に出る 朝日に煙る帰雲山 |
青空の中に広がる格好のゲレンデ |
杉林の林道を行く。50m程標高を上げると(畑だろうか?)白川郷が見渡せる刈り開けた斜面に出る。大きな砂防堰堤を右下に見ながら谷を渡り、林道を数回折り返してから左に作業道に入る。 斜面も急になり豊本さんはスキーからかんじきに履き替える。作業道は沢に向かっているが倒れた灌木が嫌で尾根に向かって直登した。 福井からの4人組も同じコースを先行している。下の方は滑れそうだが上の方は灌木が多く滑降には向いていないようだ。 標高1100mあたりで林道に出た。林道を左に向かって行くと沢と合流する。前方には帰雲山が朝日に煙っている。 さらに林道を行くと右へなだらかな沢が続いている。尾根の直登を避けて沢に入る。 |
シールをはがす豊本さん |
カウフ・メタを履く中林君 |
沢を300m程行ったところから左にコースを変え、斜面に取り付く。ちょっと平になった所からさらに左に向かい、尾根に出る。ここからの斜面は素晴らしく、帰りの滑りが楽しみだ。 朝から足が重い。昨日の疲れが残っている。中林君も体調不良で昨日は1日寝ていたようだ。こんな時は自分の体調にあった歩き方をしないといけない。 休まなくても歩けるぎりぎりのスピードを探る。いつものペースから見たら情けないが、我慢の歩きで帰雲山を目指す。 |
頂上では福井からの4人組が宴会中 |
猿ヶ馬場山から籾糠山(1744m)を見下ろす この左奥が天生峠になる |
10時30分、急登を登り切ると帰雲山だった。頂上にはアンテナのようなものが建っていた。10分の休憩後、ここから左にコースを変え、いったん降り、猿ヶ馬場山へと向かう。 なだらかな斜面にシールがよく効く。作り直したペースで体調もようやく戻り、快適にとばす。まず猿ヶ馬場の前衛峰に出て右にコースを変え、なだらかな斜面を400m程行くと頂上である。11時55分だった。 頂上には先行した福井からの4人組が宴会の最中だった。北東方向に見える尖った山は籾糠山のようだ。 |
左から三方崩山、奥三方岳、白山 (御前峰、 剣ケ峰、大汝峰) |
その右に野谷荘司山、三方岩岳 |
風が強いので10分程いただけですぐ降りる。前方には白山が美しい。右手には三方岩岳と野谷荘司山が大きく見える。その間にちょこんと見えるのは地蔵岳だろう。 すばらしい景色を見ながらの滑りは快適で、思わず歓声をあげてしまう。途中何組か登ってくる人達と出会う。坪足で登ってくる中高年の女性のグループがいて驚いてしまった。 12時35分、帰雲山で乾杯とする。 |
中林君とのツーショット |
豊本さんとのツーショット |
13時45分、帰雲山を後にする。最初はなだらかな斜面だが、途中から斜度も強くなりスキーも走る。中林君のカルフ・メタは新雪向きのようで思うように滑らず、かんじきに履き替えてしまった。それでもスキーの二人組と相前後して遅れは取らない。 おかげでスキーの写真を沢山撮ってもらえた。小さな灌木がポールに見えてしまい、思わず突っ込む。その次の灌木が又ポールに見え、さらに切り返す。何度も転んだが面白かった。 林道から下は沢に沿って滑る。沢の右と左では太陽の向きが違うので雪質が変わり滑りにくい。登山靴では前後のバランスに弱く、いきなりの湿雪に何度も前方に放り出された。 |
ストックを片方折ってしまった豊本さん |
片手で滑る豊本さん |
ロシニョールのフリートレックと登山靴でとばす 登山用のストックは弱くて真中で曲げてしまった |
立っている木がポールに見えてしまい, 思わず 反応、つっこみまくり、転びまくる 面白かった |
沢から林道へはスキーの跡があったので間違えずに戻ることが出来た。朝、沢に出る道が灌木で塞がれていて嫌気がさした道だった。尾根を登より沢から登った方がなだらかなのでこちらから登った方がいいだろう。 滑りの余韻を楽しみながら林道を下る。滑りがいのある山だった。白川郷が見えてくる。いい眺めだ。それもそのはず、日本にも数少ない世界遺産なのだ。 |
最後は沢沿いに滑っていく |
世界遺産の白川郷 |
15時45分、登山口に到着する。猿ヶ馬場山までは前日の疲れからか辛かったが、その後は自分のペースをつかむことが出来た。 山用の衣類を解き、荷物を整理し、車に乗り込む。ほどよい疲れが心地よい。登り終えた後のこの浮遊感にも似た感覚が苦しい山登りの代償として得る何かなのだ。山を知らない友人からはマゾじゃないかと言われが彼らには解らない。 表通りに出ると沢山の観光客が歩いていた。いきなり雑踏の中へ放り出されたようで、とまどってしまう。この季節のこの時間にこんな山の中に何故こんなに沢山の人がいるのだろう? タイムスリップした世界にいるようだった。 |
この季節にもかかわらずお客さんが多かった 流石は世界遺産 |
道路に面したおみやげ屋さん |