荒島岳



荒島岳方面から小荒島岳と大野平野を望む(2005年11月20日撮影)

所在地福井県大野市
勝原登山口 アプローチ大野市から九頭竜川に沿って4Km
登山口標高330m
標   高1523.5m
標高差単純1193m 累計1225m
沿面距離片道4.2Km
登山日2005年11月20日
天 候晴後曇り後晴
同行者豊本、中林
コースタイム 勝原登山口(1時間49分)シャクナゲ平<休憩10分>(55分)荒島岳頂上<休憩1時間35分>(55分)シャクナゲ平<休憩15分>(55分)勝原登山口
合計6時間34分<休憩2時間含む>


 雪が中途半端なので低い山を選ぶ。中林の提案で荒島岳に決まった。豊本は2回目だったらしいが快く承諾。
 百名山にはこだわっていないつもりだが、同じような山が二つあったら百名山の方を選んでしまう。
 知名度もあり、多分素敵な山なんだろうと思ってしまうからかもしれない。単なるミーハーと言われても文句は言えない。


勝原(かどはら)スキー場が登山口[330m]
 

チップを敷き詰めたゲレンデは寡雪でも滑走可能
 
 砺波の集合場所に朝の6時に待ち合わせる。5時半に着いてお湯を沸かし、カップラーメンを作った。食べているときに気づいたのだがすぐ目の前で吉野家が営業していた(^_^;)
 砺波インターから入って福井インターまで130Kmぐらいだろうか? ETCの早朝割り引き(通勤割引)は使えない。
 カーナビに導かれて勝原(かどはら)スキー場を目指す。勝山市の近くなので「かつはら」と読むのだと思っていたら「かどはら」だった。


晩秋のブナ林を行く豊本
 

同じく中林
 
 スキー場の駐車場に車を停めて身支度を終える。駐車場がそのまま登山口になっていた。8時11分、ゲレンデの真ん中を走る舗装道路を行く。
 ここのゲレンデはチップが敷き詰められていて、積雪が少なくても滑れるようになっている。


春はブナ林の新緑が目に眩しそうだ
 

樹林から見える大野盆地と大野市
 
 最初のゲレンデを登り切って右に曲がると道路のようなゲレンデが続く。スキー場を過ぎた後はブナ林の登山道となる。春先は新緑が綺麗だろう。
 シャクナゲ平手前の直登は丸太を使った階段が続き、よく整備されている。整備されているから歩きやすいかと言うと、それはまた別問題のようだ。階段の横に足跡がかなり残っている。階段は避けられているようだ。


シャクナゲ平[1204m]
 

シャクナゲ平からはピークが三つ見える
 
 階段を登り切ったところがシャクナゲ平だった。先行の登山者が何組か休憩している。我々もここで小休止を入れる。10時だった。
 右へ行くと小荒島岳を経るコースで左が荒島岳への登山コースとなっている。見上げるとピークが三つ見える。ここから30m程降って小さなコルを越え荒島岳への登りとなる。
 10時10分、荒島岳を目指す。降る途中で佐開へ降る分岐点があった。


灌木に張り付いた樹氷
 

ナナカマドなのだろうか? どこか雰囲気が違う
 
 大野市の人は足が長いらしく段差が高くて足が上がらない。ひどいのは股下までありそうな段差である。おまけに雪が積もっていて滑りやすくなっている。
 灌木についた樹氷も綺麗だが笹の葉に着いた樹氷は緑色を帯び、新鮮な感覚を呼び起こしてくれた。


頂上への道は樹氷がきれいだ
 

荒島岳頂上[1523.5m]
 
 11時5分、ふんわりとといった感じで頂上に出た。悪評の高かったアンテナの小屋は撤去されていてすっきりしていた。すっきりついでに祠も風で飛ばされたようだ。残骸だけが積まれていた。
 登山道から見えていた白山はガスの中に消え、風も強くなって来る。ターフで風よけを作って昼食宴会に入る。豊本が持ち込んだ柄を取った鍋とごとくでおでんを温める。


荒島岳には一等三角点がある
 

にわかに雲が出て風が強くなる
 
 12時40分、頂上を後にする。雪の積もった段差の大きい階段が怖い。滑らないように降りようとするとよけい危ない。滑るものだと思って降りた方がいい。その方が滑ったときの対処が早い。滑りながら降りるのがベストだが、かなりの技術がいる。
 13時35分、シャクナゲ平まで降りる。頂上を先に降りていった労山に所属しているという女性が休んでいた。トレーニング登山だと言う。彼女にとっては深田百名山もトレーニングの山でしかないようだ。


ターフで風よけを作ったが役には立たなかった
 

帰路、登山道から小荒島岳と大野市を望む
 
 13時50分、シャクナゲ平を後にする。小荒島岳に興味はあったが又の機会にする。「小荒島岳」が頭の中で誤変換をして「コアラ島岳」になる。コアラが住んでいる「コアラ島岳」
 14時45分、スキー場の駐車場に戻る。昼頃荒れかけていた天候も穏やかになり青空が広がっていた。


勝原(かどはら)スキー場のリフト終点
 

勝原駅の裏にある山屋の集う店(らしい)
 
 山スケッチの真理子さんに教えてもらった勝原駅の裏にある「そらのあお」を探す。知っている人しか立ち寄れないお店である。
 我々も分からず近くにいたおばさまに「青い空」は何処ですか?と聞いた。すぐに教えてくれたが店の名前は「そらのあお」だった。ユーモアのあるおばさまだったら空を指さしていたかもしれない。
 偶然にもこの店を紹介してくれた真理子さん達がいた。「三の峰」(2128m)に登って来たと言う。入るのと出るので話もそこそこだったが北鎌以来の再会だった。


おろし蕎麦とコーヒーが美味しかった
 

振り返ると荒島岳は夕日に染まっていた
 
 手打ちのおろし蕎麦とコーヒーをいただく。その他に小さな御菓子や里芋の煮っころがしなどがサービスされて気持ちのいい時間を過ごした。
 手作りのケーキも美味しいらしいが次回の楽しみとする。「そらのあお」を後にして大野市へと車を走らせる。振り返ると荒島岳が夕日を浴びて赤く輝いていた。