雄山(立山)



雪に埋もれた雄山神社社務所(2005年11月26日撮影)

所在地富山県立山町
室堂 アプローチアルペンルート室堂
登山口標高2430m
標   高3003m
標高差単純573m
沿面距離片道7.5Km
登山日2005年11月26日
天 候曇り
同行者山岸、長勢、岸、中嶋
参考コースタイム
山と高原地図(昭文社)
室堂(1時間)一ノ越(1時間20分)雄山(1時間)一ノ越(45分)室堂
合計4時間
コースタイム 室堂(1時間)一ノ越<休憩23分>(38分)雄山<休憩1時間40分>(20分)一ノ越<休憩10分>(45分)室堂
合計4時間55分<休憩2時間13分含む>


 11月最後の週末に雄山を予定する。本年度のアルペンルートの営業終了にあたり、会社の関係者の1人ぐらいは雄山神社に参拝すべきであると思うからである。
 群馬の山岸が同じ日に立山にスキーに来ると言う。北鎌の仲間が集まるのは当然の成り行きだった。


鍬崎山の上に朝日が(立山駅への路上で)
 

室堂ターミナル屋上から出発する5人
 
 7時半に立山駅で待ち合わせる。ケーブルカーが工事で運休しているので、バスが立山駅から室堂まで直通で走っている。
 8時始発の何台目かのバスに乗って一気に室堂に向かった。追分けあたりから雪道となり、天狗平からは圧雪だった。ガスで剱岳が見えないのが残念だ。


出発まもなくガスが引いて奥大日岳が見えた
 

雄山も姿を現しかけたが...
 
 ゴアの雨具を防寒具代わりに着てスパッツをつける。屋上は雪で陸続きになっていて階段を使わなくてもよかった。真っ直ぐ雄山の方に向かう。
 一瞬、ガスが引いて奥大日岳が姿を現した。真っ白な山と青い空。雪山の美しさを思い出させてくれた。


スノーシュー(かんじき)を装着
 

団体さんを避けて左に逃げる
 
 数日前に浄土山の雪崩で亡くなられた方がいた。形跡もなくどのあたりなのか分からない。トレースを辿るがスキーの跡なので柔らかい。歩きにくくスノーシューを履いた。中嶋だけが木製の輪かんである。
 長勢、岸はスノーシューの感触を蘇らせるかのようにトレースを辿らず新雪を行く。真似をしてみたがすぐやめた。彼らほど若くない。


一ノ越山荘は営業を終了していた
 

上がってくる団体は山スキーのようだ
 
 前を行くスキーヤーに道を(トレースを)遮られてしばらく後に続く。その先には団体なのか、集団なのか分からないが渋滞になっていた。
 前をふさがれてストレスの溜まっていた長勢が姥堂あたりから団体を避けて左に逃げる。もちろん後を追う。団体を抜いてワンツーフィニッシュ。


トイレの横の雪がなく、風よけにいい
 

雄山を目指す
 
 一ノ越にはすでに数人が小屋の陰で風を避けていた。室堂に泊まっていた人達だろう。
 ここでストックをピッケルに持ち替え、スノーシューからアイゼンに履き替える。ストックとスノーシューはトイレの前にデポする。
 長勢だけがスノーシューとストックで行く。今日はスノーシューの走行試験らしい。


岩に付いた岩氷(?)
 

スノーシューと大きさを比較(長さは40cm)
 
 一ノ越から雄山へは岩がミックスした雪稜である。岩を避け過ぎるとサラサラの雪に足を取られたり、潜ったりするのでコースが難しい。
 岩に張り付いた樹氷のようなものは相手が岩だから岩氷とでも言うのだろうか?その長さは40cm程もありそうだった。


雄山神社社務所は雪に埋もれていた
 

三角点
 
 11時30分、雄山神社社務所前に出る。季節的に比較出来る訳はないが、春(4月10日)に来たときより積雪は少ない。
 春は風が強くて社務所の前にも出れなかったが今日は問題ない。社務所の庇の下に雪のテーブルを作って乾杯。

13時

社務所を登る長勢(ネコの習性はよく解からん)
 

金沢から岸
 

群馬から山岸
 

金沢から中嶋
 
 このメンバーなら宴会はなしで、行動食ですませるだろうと思ったのが大きな間違いだった。中嶋がいきなりストーブを出し、おでんを温めだす。
 昨日、家で作ってきた手作りのものだった。鍋には水の代わりに雪を入れる。日本酒も出てくる。山岸がウイスキーを出す。


当日の朝、弥陀ヶ原ホテル前で雄山神社に
参拝する来賓者達(見角さん撮影)

雄山神社に参拝後、記念撮影する我ら5人
 

 宴会後、雄山神社に参拝。(当然、拝観料は取られない) 当日の朝、弥陀ヶ原ホテルの前でアルペンルートの関係者が百人以上も集まって雄山神社に向かって柏手を打ったらしい。例え人数が少なくても神社の前まで登って来て打った柏手の方が、ご利益があると思う。
 頭だけ出している鳥居が幼い頃のイメージと重なり合う。雪に埋もれた屋根の上に煙突とテレビのアンテナだけが出ている。それが神岡町大津山の冬景色だった。


想定外の宴会が始まった
 

雪に埋もれた鳥居
 
 気温は氷点下7度。夏用の防水手袋だけなので手がジンジン痛い。長勢に予備の手袋を借りた。前週、大猫さんが借りた手袋らしい。だからと言う訳じゃないが片手だけにして、もう片方は中嶋から借りる。
 13時10分、頂上を後にした。雪の斜面は膝にも易しいので駆け下りるのがいちばん早い。足を滑らせるとさらに早く降りられる。13時30分、一ノ越山荘前到着。


社務所の軒下は快適な宴会場所だった
 

やっぱりネコの習性は解らん???
 
 トイレの横にデポしておいたスノーシューとストックを回収して室堂平に向かう。登った気がしないうちに降りてきてしまった。
 我々以外はほとんどがスキーヤーだった。皆、浄土沢を滑っていく。室堂まで登り返すつもりなのか、コースを間違えているのか、不明。
 浄土山の裾をまいてトラバース気味に室堂平に向かった。


アイゼンからスノーシューに履き替えた4人
 

自然保護センターの前にテント村?
 
 室堂ターミナル横の自然保護センターの前にはテントが沢山並んでいた。朝は見なかったものだ。テン泊が禁止されている場所なのだが雪が降ったら許されるのだろうか?
 14時25分、室堂ターミナルに到着する。荷物をまとめ、15時のバスで立山駅に向かった。


室堂ターミナル屋上に到着
 

立山駅で解散
 
 この日の翌日からは降雪でバスがまともに運行されなかった。雄山に立つ最後のチャンスだったようだ。
 アルペンルート営業再開の日と、終了の日に雄山の頂上に立つ事が出来た。たいした意味はないのだが、このルートに携わる人間が最初と最後を飾るべきだという子供みたいな思いだけである。
 立山駅で再会を誓って解散。このメンバーは近いうちに又、どこかの山で会うだろう。それもハードな山で...