高峯山〜大辻山



大辻山頂上から毛勝三山を望む(2005年11月13日撮影)

所在地富山県上市町、立山町
骨原登山口 アプローチ上市大岩山日石寺の横から麻生部落を越えて骨原部落にいたり、部落手前から右に折れ、林道を数キロ走る
登山口標高765m
標   高高峯山958m、大辻山1361m
標高差単純660m 累積(+)920m 累積(−)920m
沿面距離14.2Km
登山日2005年11月13日
天 候
同行者単独
コースタイム 駐車場(12分)登山口(28分)高峯山(23分)鳥越峠(1時間12分)大辻山<休憩52分>(13分)白萩川コース分岐[8番標識](38分)林道(32分)鳥越峠(30分)高峯山(22分)登山口(10分)駐車場
合計5時間32分<休憩52分含む>


 神戸の方から高峯山について教えて欲しいとのメールが来た。登ったことがないので答えられない。自分で登ってみることにする。
 大岩の方から釜池を越えて高峯山に登りたいとあった。地図を調べてみると確かに道がある。地図を忘れたときのためにと地図を頭の中にたたき込む。


麻生集落から行き骨原集落の手前で右に入る
 

その林道を2キロ半程行き、二叉で右を選ぶ
 
 当日、しっかりと地図を忘れてしまい、その成果を試すこととなってしまった。大岩山日石寺の入口の売店で登山道までの道筋を教えてもらうが、なかなか頭の中の地図と一致しない。なんとかなると細い県道67号線に入った。
 途中の廃村のような集落に店で聞いた麻生の看板があった。コースは間違えていない。さらに進むと道は降り出す。これも聞いたとおりだ。


小屋の前に車を停める(もっと先まで行ける)
 

林道を10分(700m)ほど歩くと登山口に到着
 
 部落の中に入ると道はいくつにも分かれている。多分これが骨原の部落なのだろう。山の方に向かっていると思われる道を選んで行くと左側に上市川が見えてくる。そのうち通行止めとなり引き返す。
 骨原の部落に入る手前に右に入る道があった。通行止めの看板があったのでよく確かめなかったのだが、よく見ると小さな木の標識に「左釜池高峯山」と書いてある。


落ち葉の絨毯が気持ちいい
 

途中にある慰霊碑 昭和53年の大雪でとあった
 
 車1台がやっとの細い林道を2キロ半ほど走ると二つに分かれている。ここには「右釜池高峯山へ」と書かれた木の標識があった。左に行くと鳥越峠から上市ダムへの道に合流するようだ。(帰ってから地図で調べた)
 右の林道を辿るとすぐに小屋が建っている広場に出る。石川ナンバーのパジェロ・イオがここで車を停めて、登山の身支度をしていた。
 この先に駐車場がないのかもしれない。そのご夫婦に習って車を停め、そこから歩くことにする。歩いても大したことはないだろう。


広々とした高峯山頂上 遠くに大辻山
 

高峯山の二等三角点
 
 10時45分、ご夫婦と一緒にスタートする。いきなり大きく右に曲がると林道は又、二つに分かれていて「右釜池 左高峯山」の木の標識があった。左の林道を辿る。
 ご夫婦とは「頂上で会いましょう」と言って別れた。駐車場所から12分、700mほどで高峯山の登山口に着いた。車が2台停まっていて、すぐ後から神戸ナンバーのランド・クルーザーも上がってくる。
 道路の片側に停めていけば、かなりの台数が停められそうだ。10時57分、登山道にとりつく。


鳥越峠へ降りる
 

鳥越峠からの大辻山北尾根コース登山口
 
 落ち葉の絨毯を踏みしめながら行く。なだらかで歩きやすい道が続く。途中にあった白い木柱に「昭和53年の大雪で...」と書かれている。古いので全部は読めない。後で聞いた話では高校生の遭難があったようだ。
 11時25分、10m程の急登を登り切ると、そこが高峯山頂上だった。広い頂上には昼食の準備を始めようとしているご夫婦がひと組いるだけだった。


今年は熊が出ないと思ったら餌が余っていた
 

時間は遅かったがまだ20名ほど残っていた
 
 あまりにもあっけない。遅いスタートだったが、そのまま大辻山を目指した。ほぼ尾根沿いの道を降り、11時48分、鳥越峠に降りる。
 林道を斜めに横切ったところが大辻山北尾根の登山口になっている。登り初めてすぐに右足の膝に違和感を感じた。
 一瞬、引き返そうかと思ったがストックに体重を分散させ、右足を温存しながら登る。帰りが怖いが行けるところまで行く事にする。


左から赤谷山、白萩山、赤ハゲ、白ハゲ、大窓、池ノ平山、剱岳、早乙女山、大日岳、雄山、浄土山
 
 登山道にドングリやブナの実が沢山落ちている。昨年、あれほど騒がれていた熊出没のニュースが今年は全然聞かない。人を怖がらないニューベアなどと言っていたが、やはり餌がなかったのが原因だろう。
 13時ちょうど、大辻山頂上に出る。本道コースとの合流点から沢山の人とすれ違ったので頂上は空いているかと思っていたが、まだ20名ほどいた。
 青い空と青い山が午後の霞で解け合い、夏の海を思い出させる。くっきりと見える冬の山もいいが、これはこれで又いい。


そして誰もいなくなった
 

大辻山の三等三角点
 
 最近、低山歩きにはストーブを持ち込む事にしている。カップヌードルにコーヒー。もちろんその前の乾杯の儀式は忘れない。
 食後のコーヒーを飲んでいる間に全ての人が降りていってしまった。13時52分、1人になった頂上を後にする。
 興味のあった白岩川コースから降りることにする。北尾根コースを辿り、8番の標識から左に曲がり沢を降る。
 道のようには見えないが遠くにオレンジの標識が見える。近づいてみると7番の標識だった。それがなかったら道とは思えない。


北尾根の8番標識から白岩川コースを選ぶ
 

徐々に水が増えてくる
 
 涸れ沢に水が流れだし、徐々に増えてくる。登山道は沢の両側に時々それらしき残骸が残っているだけで、ないものと思った方がいい。
 途中で5m程の滝と淵があり左岸に太いロープで作られたハシゴが張ってあった。ハシゴというよりは大きな網のようなものだ。
 帰ってから調べてみたら3段の滝の一番上の滝だったらしい。


これは登山道ではなく単なる沢だ
 

小さいが淵も出てくる
 
 14時43分、林道にたどり着く。長尾峠の本道の近くなので鳥越峠まで林道を30分ぐらい歩かなければいけない。15時15分、鳥越峠にもどり15時45分、高峯山頂上まで戻る。
 当然、誰もいない。そこを通り過ぎて反対側を降る。左に見える山が鍋冠山らしい。里から眺めるのとは違って大きい。近くで見ても鍋冠に見えるのが面白い。
 16時7分、登山口に戻る。右に向かっている林道をすこし歩いてみたがすぐに行き止まりになっていた。


高さ5m程の滝(三段の滝の一段目)
 

林道に到着 最後は大きな堰堤
 
 16時17分、車を停めた場所まで戻る。時間は遅かったが「右釜池 左高峯山」と書いてある右側の釜池側を走ってみることにした。
 すぐに道路の左側に木の標識があり「左釜池」と書いてある。車を降りて辿ってみることにする。神戸の方にちゃんと報告しなければならない。
 道はなだらかに登った後、少しずつ右に曲がっていき降り始める。頭の中の地図が少しずつよみがえってくる。


林道から堰堤を見上げる
 

林道で鳥越峠に戻り、再び高峯山へ
 
 徐々に下り坂がきつくなってくる。もうそろそろ引き返そうと思っている時に前方に池らしい地形が見えてきた。直径200mほどありそうな盆地のように見える
 思い直して池の淵まで降りることにする。近づいてみると木が生えていて水がない。地形は確かに池の形なのだが...
 池はもう少し下なのだろうか? 下を眺めるには盆地のような淵を登らなければならない。時間が遅いので戻ることにした。


左手に鍋冠山が近い
 

林道を釜池方面に走ると左に釜池入口あった
 
 釜池の標識のあった入口まで戻り、林道をもう少し先まで行ってみることにした。林道は下り坂になり、麻生部落のほうに降りているように思えた。ヘッドライトを点け、降って行ったが最後は登りになって行き止まりになっていた。来た道を戻る。


降っていくと釜池? 地形は池なのだが水がない
 

残り火のような紅葉の彼方に鍋冠山
 
 大岩不動尊入口の売店に寄ってお礼を言おうと思ったが店はもう閉店していた。このコースで大辻山に登るのもバリエーションルートとして面白い。だが途中でアスファルトの林道を横切るのがちょっとシャクではある。
 時間と体力に余裕があれば鍋冠山へ寄ってくることも出来る。鍋冠へは登山道がないので藪漕ぎになるが植林された杉林の中を歩けば大したことはない。はずだ。
 今回は右膝が痛まなかったのがなによりだった。又、ハードな山に向かっていく勇気が沸いてくる。