燕 岳 |
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所在地 | 長野県安曇村 | |
中房温泉 | アプローチ | 松本市から中房温泉へ |
登山口標高 | 1460m | |
大天井ヒュッテ | 2660m | |
標高差 | 単純1200m 累積(+)1800m 累積(−)600m | |
沿面距離 | 片道 11.5Km | |
登山日 | 2005年9月10日 | |
天 候 | 晴 | |
同行者 | 山岸、長勢、岸、中島 | |
参考コースタイム 山と高原地図(旺文社) |
中房温泉(3時間)合戦小屋(1時間10分)燕山荘(30分)燕岳(25分)燕山荘(2時間30分)大天井ヒュッテ 合計7時間35分 | |
コースタイム |
中房温泉(2時間)合戦小屋<休憩23分>(48分)燕山荘<休憩20分>(25分)燕岳(25分)燕山荘(2時間30分)大天井ヒュッテ 合計7時間<休憩50分含む> |
今年のひとつの目標だった槍ヶ岳北鎌尾根。意外な所から話が進んだ。金沢の岸が行ったことがあり、案内できると言う。群馬の山岸も行きたいと言っていた。 もう1年も前に、いっしょに山に行こうと約束したままになっていた魚津の長勢も誘う 岸が北鎌に連れていくと約束していた同じ金沢の中嶋も加わり、5名パーティーとなった。 |
登山口で柔軟体操 |
あっという間に合戦小屋 |
「山渓8月号」、「岳人9月号」に特集されて一気に普通の登山道になってしまったかのような北鎌尾根である。だが、特集されたからと行って山が変わるわけではない。以前と同じように簡単に人を寄せ付ける尾根ではないだろう。慎重に計画を進める。 7月頃から日程を詰めたが、同時に5人が3日間の休みを取れるのは9月の第1週と第2週しかなかった。この2回のチャンスに天候が味方してくれることを祈った。 |
こちらのナナカマドは実が大きい |
燕山荘が目の前に見えてくる |
9月の第1週は山岸に予期せぬアクシデントがあり、全てを第2週にかける。いっしょに計画してきた山行きなので誰が欠けても行く気がしない。 9月10日朝5時、岸と新穂高温泉の無料駐車場で待ち合わせる。ここに車を1台デポしておいてエスケープルートに使えるようにする。 車を停めた目の前に福井ナンバーの赤いシビックが停めてあった。高原は相変わらず穂高に入っているようだ。 岸、中嶋と1台に乗り合わせて中房温泉に向かう。 |
上高地帝国ホテルと同じ設計チームの燕山荘 |
燕山荘のフロントと売店 |
中房温泉にはすでに山岸、長勢が待っていた。身支度しながら自己紹介を終える。山岸、岸とも槍平から南岳の途中で顔を合わせて以来の再会である。長勢、中嶋は初対面。山岸と岸は西穂で出会い、尾瀬をいっしょに歩いている。そして岸と長勢は立山で顔を合わせている。そんな少しずつ知り合っている人間が集まり、パーティーを組んだというのも面白い。 7時33分、中房温泉を出発。まず山岸が先頭にたつ。速くてペースがつかめない。途中で中嶋に代わるが、これも又速い。 9時33分、2時間で合戦小屋に到着する。こんなところで休憩を入れるようなメンバーとは思えないがお互いに遠慮しあって、小休止を入れる。 |
右に見えるのがイルカ岩 |
油断していたらイルカ岩に腕を噛まれてしまった |
合戦小屋の名物はスイカだ。メニューを見るとひと切れ800円とある。下界ならまるまる1個が買える値段だ。迷わず500円のビールを買った。 9時56分、合戦小屋を後にして燕山荘を目指す。左手に目指す槍ヶ岳が穂先を隠しながらも姿を現す。明日はその穂先も皆の足の下になっているはず。 10時44分、燕山荘到着。燕山荘は昭和初期に建てられた素晴らしい山小屋だ。それもそのはず、帝国ホテル社長の大倉喜七郎が上高地帝国ホテル建設スタッフに命じ、建立した山小屋である。 燕山荘主人、赤沼千尋と意気投合したらしい。このあたりの事は菊池俊朗さんの「北アルプス この百年」に詳しい。 |
振り返ると左に燕岳、右に燕山荘 |
大天井への登山道 |
今日は大天井ヒュッテ泊まりなので時間は十分にある、ビールで水分補給した後、燕岳にちょっと寄り道。 花崗岩が崩れて白州のようになった山肌を行く。空身である事も手伝って北鎌挑戦とは別次元の楽園を漂っているような不思議な気分になる。夢の中をさまよっているようなひとときを味わった。 |
喜作レリーフ(喜作新道を開いた人) |
右後方には針木岳と高瀬ダム |
12時6分、燕山荘を後にする。ここからはアップダウンを繰り返す単調な稜線漫歩だ。 振り返ると合戦尾根のピークに城のように燕山荘が建っている。そのピークは燕山荘がなければ名前ついてもいい(例えば南燕岳)ような風格がある。 その左奥に針木岳がそびえ、高瀬ダムが手前に延びている。こちらから眺める針木岳が一番、形がいいようだ。 |
大天井を右から巻いて大天井ヒュッテへ |
大天井ヒュッテの入り口 |
途中にある「蛙岩」は「ゲエロイワ」と呼ぶそうだ。だがいくつかある岩のどれが「蛙岩」か分からなかった。 大天井岳を左側から巻く道と右側から巻く道の分岐点で小休止を入れる。左側からの巻き道に頂上への登山道がある。今回の本丸は槍の北鎌だ。体力の温存を考えて右の近道を選んだ。 アップダウンを繰り返し、小尾根を越えた真下に大天井ヒュッテが見えた。14時35分、小屋に到着。途中で何回か小休止を入れたとはいえ、コースタイム通りだった。 燕山荘からのコースタイム2時間半は気をつけた方がいいだろう。3時間はみておきたい。 |
牛首展望台(2766m)の4人と常念岳 |
珍しくまだ咲いていたコマクサ |
とりあえず小屋の前で乾杯する。(こればっかりだ...) チェックイン後、牛頸展望台まで約100mを登り、槍ヶ岳を望む。 北鎌尾根に突き出ている特徴的なピークがP10、独標。その独標に向かって突き上げている雪渓が北鎌沢の左俣で右側の細い沢が右俣。明日はこの右俣を辿る予定だ。 牛頸展望台からの帰り道にコマクサを見つけた。燕山荘から大天井への登山道に沢山のコマクサがあったが全て花期は終わっていた。 |
中央の雪渓が北鎌沢左俣、その手前が右股 |
大天井ヒュッテフロントと小池さん |
小屋の前で夕食近くまで小宴会。そのまま夕食に突入する。廻りの人達の会話から北鎌を狙っているらしいパーティーが何組もいるのが分かった。心強い。 だが、飲み過ぎでトンカツが喉を通らない。明日は大丈夫なのか? |
夕食の団欒(小池さんに撮っていただく) |
大天井ヒュッテの夕食 |