百貫山 |
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所在地 | 黒部市(旧宇奈月町) | |
欅 平 | アプローチ | 黒部峡谷鉄道で終点欅平まで |
登山口標高 | 590m | |
標 高 | 1970m | |
標高差 | 単純1380m | |
沿面距離 | 片道 登山道6.5Km+藪漕ぎ1Km | |
登山日 | 2006年6月24日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 長勢、岩城 | |
コースタイム |
欅平(45分)登山口(2時間35分)稜線(1時間35分)百貫山<休憩30分>(50分)稜線(1時間35分)登山口(45分)欅平 合計8時間35分<休憩30分含む> |
長勢から誘いがかかる。百貫山か大坂森山に行こうと言う。安易にメールでOKサインを送った。 |
宇奈月温泉駅に待機する工事列車 |
欅平駅に到着 |
長勢からのメール。 気持ちは不帰岳へ日帰りと見せかけて百貫です。登山道はありますが、恐らく沢は極悪な雪渓になっていると思います。そのどれかの沢を詰めるつもりです。雪渓がなく登山道が出ていれば、そのまま不帰岳を目指します。それでも最後は濃いヤブになります。もしかしたら秋に狙う山なのかもしれません。あっさり敗退するようなら祖母谷温泉と言うのはいかがですか? |
名剣温泉の先は通行止めになっていたが... |
祖母谷温泉手前の長いトンネル |
どこに行くのか分からない返事だったがとにかく、魚津インター駐車場で6時20分に待ち合わせる。 途中、有磯海サービスエリアで天ぷらうどんを食べ、エネルギー補給をする。時間調整をしてETCの早朝割引を利用出来る6時過ぎに魚津ICを出た。 |
ネコにイヌと呼ばれている岩城 |
自分の事をネコと呼んでいる長勢 |
魚津ICの駐車場で1台に乗り合わせ、宇奈月に向かう。宇奈月から始発前の工事列車に乗って欅平に向かった。 8時40分、欅平駅を出発。なんとなくの観光モードからようやく登山モードになってくる。 |
祖母谷温泉 |
スノーシェッドのある場所から林道を離れる |
名剣温泉を左に見ながら通行止めの柵を越える。長いトンネルを抜けると祖母谷温泉が見えてくる。 祖母谷温泉は祖父谷と祖母谷の落ち合いに建っている。祖父谷と祖母谷に架かる二つの鉄橋を渡って祖母谷の右岸に渡る。 祖父谷と祖母谷の名前の由来には言い伝えがあるが、あまり楽しい話ではない。(だから、ここでは紹介しない) |
名剣沢のガレ場を100m程登る |
何ヶ所か雪渓のトラバースがあった |
9時25分、名剣沢のスノーシェッドの手前で林道を離れる。名剣沢のガラ場を100m程登り、赤ペンキにしたがって右側にある登山道にとりつく。 しばらくは急登が続いた。 |
登山道を離れて百貫山を目指す |
所々に残る雪渓を拾いながら行く |
登山道は左斜面の上にある名剣山と百貫山の裾を右にトラバース気味に続いている。美味しそうなススタケやウドが目にはいるが登りで採っている余裕はない。 道に生えているススタケは全部、足やストックでなぎ倒しながら歩いた。放っておくと道の真ん中に竹が生えてしまう。 |
頂上は近いが帰りの時間が気になりだす |
藪こぎなのにストックを持ち込んでいた岩城 |
雪渓をいくつか越える。長勢が状態がよければ雪渓を辿って百貫山をねらう計画を持っていたが、雪解けが進んで雪渓が切れていた。登山道を辿る 三つ目の雪渓を越えてから又、急登となる。百貫降りと呼ばれているところらしい。ジグザグの道を登る。 |
越中の百山に執念を燃やす長勢 |
藪の中にあった百貫山の二等三角点 |
稜線に出る手前で登山道を離れる。稜線に出てしまうと斜度のきつい藪漕ぎになるからだ。小さな雪渓をひろって数十メートルで藪にぶつかった。 ストックとピッケル(使わなかった)をデポして、アイゼンをはく。クマザサと灌木が入り交じった藪は斜度が増すと腕力の世界となる。 |
しばらく藪をこぐと稜線に出た。そこらか左に90度方向を変えて稜線を辿る。所々に残っている雪渓がありがたい。 欅平を8時40分に出発して、最終のトロッコ電車が17時25分発だから、単純な折り返し時間は13時だ。絶妙な時間だが終電に間に合わなくなっても、頂上を踏むことにする。 名剣温泉に泊まる事も出来る(空いていればだが)。最悪、トロッコの軌道上を歩けば宇奈月温泉まで4時間だ。 |
好山病には遠く及ばない質素な宴会(これだけ) |
硬派の証明...? |
13時35分、赤いビニールテープが巻いてあるダケカンバの木を見つける。その3m程先の藪の中に三角点を見つけた。百貫山の頂上だった。 少し戻った雪渓で乾杯。蒲鉾一本と漬け物と揚げ物だけのおつまみは、多分、好山病の宴会に慣れている長勢には物足りなかっただろう。 酒が飲めないという岩城は1人で昼食をとっている。彼といっしょに温泉付きの山に行ったら風呂上がりにビールが飲めるかもしれない。と、密かに思った。 |
カモシカ君とご対面(熊じゃなくてよかった) |
とにかく時間との戦いだった |
14時5分、下山開始。残された時間は3時間20分。登りに費やした時間はほぼ5時間で、45分を費やした、なだらかな林道歩きも含まれている。時間短縮は難しい。 潔くあきらめるか、やれるだけやってみるか。当然、若者は後者を選ぶ。そうなったら、付き合うしかない。 |
10分の余裕を残して欅平へ戻る |
気のせいか2人の体が揺れて見える |
美味しそうなススタケもウドも横目に見ながらひたすら走った。降りはパワーよりもテクニックがものを言う世界だ。若者達といっしょになって駆け下りる。 1時間の余裕を残して林道に降り立った。小休止を入れて欅平に向かう。17時15分、欅平駅に戻った。 |
宇奈月温泉駅に戻る |
宇奈月温泉駅前にあったミニチュアの列車 |
山菜採りでもなく、ただ頂上を踏むためだけに藪こぎをする。ピークハンターではないが山登りの目的のひとつは頂上に立つことにある。 沢歩きが目的のような山行きに、いまいち面白みを感じていなかったが、頂上を踏むためのルートとして沢を選ぶのは納得できる。藪こぎよりは楽だし、楽しい。 岩を登らなければ頂上を極められない山へは岩場を辿る。岩が目的ではない。そういうスタイルの山行きを続けたいと思う。 |
カタクリ |
オオバキスミレ |
サンカヨウ |
シラネアオイ |
GPSの電波を捕らえられなく、直線でしか表示出来なくなってしまった |