小佐波御前山(裏コース)



小佐波御前の裏コースにはこのような沢が何本もある(2006年7月30日撮影)

所在地富山市大沢野
芦生登山口
今生津下山口
アプローチ富山市から41号線を南下して笹津から橋を渡り芦生集落
登山口標高登山口135m 下山口145m
標   高754m
標高差単純619m
沿面距離登り3.2Km 降り3.4Km
登山日2006年7月30日
天 候曇り
同行者単独
コースタイム芦生登山口(1時間34分)小佐波御前山<休憩1時間13分>(45分)今生津下山口


 天候がよくないと気分が乗らない。おまけに朝から雨である。5時半に目を覚ましたのに寝直してしまった。
 8時頃に目を覚ますと雨はあがっていた。だが雲は低い。近くの山でのトレーニング登山ぐらいしか出来ない。
 金剛堂山、白木峰、大辻山...


崖崩れで芦生〜今生津は通行止め
 

芦生集落の三十幅神社が登山口
 
 ふと、小佐波御前山に、まだたどっていないコースがあったのを思い出した。2年前に草が生い茂っていてあきらめた芦生(あそう)からのコースだ。
 芦生から頂上に至り、帰りは山平(さんでら)集落跡からコースを変えて今生津(いもず)へ降りる周遊コースを思いついた。これならトレーニングでも退屈しない。
 富山ハイキングクラブの盛安さんはもう一つの秘密の登山道を持っているらしく誘われている。これも楽しみだ。


40mほど上がると用水路が横切っている
 

小さな沢なのに土石流の跡があった
 
 新笹津橋から41号線を離れ、神通川の右岸を行く。と、芦生と今生津の間の県道が崖崩れで通行止めになったいた。
 帰りに通れないと困るので歩いて偵察に行く。車は通れないが、歩いては問題なく通れそうだ。予定通り今生津へ降ることにする。
 芦生集落は過疎化が進み、現在人が住んでいる気配があるのは2軒だけだ。それなのに三十幅神社と八幡社の二つの神社がある。
 手前(北側)の三十幅神社が登山口となっている。


路上に散弾銃の薬莢が落ちていた
 

一番大きな沢に架かっていた丸木橋
 
 40mほど登ると用水路と交差する。二万五千図には舟倉用水とある。小佐波御前山に対して手前にある御前山を船倉御前山と呼ぶ(書く)ことがある。字は舟倉か船倉か?
 登山道に散弾銃の薬莢が落ちていた。鳥を撃ったのかもしれないが登山道で発砲するのは危なくないのか?


ここで間違えて右に入り、しばらく行って戻る
 

マムシに遭遇 生け捕りにしても入れ物がない
 
 表コースと違っていくつもの沢を横切るので涼しい。針葉樹が少なく沢クルミなどの落葉樹が多いのも気持ちがいい。
 こちらのコースの方が林道に沿ってダラダラと登る表コースより登山気分を満喫させてくれるようだ。
 途中で沢沿いの道と沢から離れて右に行く道とに別れていた。今生津からの登山道が右にあるという思い込みから右の道をたどったがどうもおかしい。
 磁石を出してみると南下しすぎている。枝道に入ったようだ。沢沿いの道に戻る。


今生津との分岐になっている山平(さんでら)
 

小佐波御前の頂上はこのピークのさらに奥
 
 目の前を横切った蛇は背中の模様でマムシだとすぐ分かる。道路脇に止まって鎌首を持ち上げている。もっといい角度で写真を撮ろうと小枝を投げてみたが、体にぶつかっても動こうともしない。流石にマムシは他の蛇とは違うと妙な感心をしてしまった。
 生け捕りにしてマムシ酒を作ることも考えたが、持って帰る入れ物がない。あきらめた。


頂上の園地
 

園地横の公衆トイレ
 
 なだらかな道をたどると、今生津からの登山道と落ち合う。山平(さんでら)という集落跡である。昭和30年代には30戸ほどもあったらしい。
 大正末期か昭和の初めに床上までつかる水害があったそうだがこの地形からは想像もつかない。4戸あった最後の人達が昭和43年に離村して村が消えた。
 父が育った長棟、私が育った大津山と、廃村の歴史の中に身を置いてきた者にとって、集落跡というのは特別な感慨を起こさせる場所なのである。
 時として、女々しい書き方になったとしても許していただきたい。


左から神通川が富山平野に流れ込む
 


右から常願寺川が富山平野に流れ込む
 
 山平から沢沿いになだらかな道をたどり小佐波御前山の南東の斜面を左上がりにトラバースしていく。100m近く標高を稼いだところで右に折れ、今度は西斜面を登る。
 このあたりはジグを切ってあり、登山気分を味わえる。標高680mの尾根に出た後は尾根に沿ってなだらかな登りとなる。
 二万五千図に乗っている登山道とは違うのでこの登山道をたどろうする人は注意が必要だ
 11時52分、トイレの横を通って頂上の広場に出る。誰もいないと思っていたのだが単独の男性が2組、食事中だった。


山平(さんでら)の集落跡が分岐点
 

集落跡らしく道の両側にはミョウガがいっぱい
 
 小佐波御前山からの眺望は素晴らしく富山平野が足下に広がる。左から神通川、右から常願寺川が合流するように中央奥の方へと向かって行く。だが二つの川は交わることもなく日本海へと流れ込む。
 13時5分、小佐波御前山を後にし、山平の分岐でコースを左に取る。気がついてみると道の両側はミョウガ畑になっていた。
 持ち主がいるのかいないのか、旬の頃ならばミョウガは取り放題だろう。


別荘「久庵」と手前に池
 

今生津から登ると間違えやすい分岐
 
 別荘「久庵」の横を通り、今生津へ駆け下りる。こちらは県道より80mほど上まで舗装道路が延びている。舟倉用水と交差しているところに広場があるので、こちらから登る方はここに車を停めさせてもらえばいい。
 13時50分、今生津に戻る。神通川の第二ダムでは何艇ものボートが浮いていた。インテックか八尾高校のボート部の練習なのだろう。


今生津からの登山口
 

神通川の第二ダムではボートの練習
 


ネムノキの花
 

沢クルミ
 

ドクベニタケ?
 


GPSの電波がうまく拾えずルートが乱れている 分岐点が山平(さんでら)の集落があったところ