錫杖岳 |
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所在地 | 岐阜県飛騨市 | |
登山口 | アプローチ | 新穂高温泉への途中にある槍温泉から |
登山口標高 | 965m | |
標 高 | 2168m | |
標高差 | 単純1203m 累計+1380m(ルートを間違えて) | |
沿面距離 | 往復8.3Km(ルートを間違えて) | |
登山日 | 2006年10月14日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 長勢、岩城、真由美 | |
コースタイム |
登山口(1時間3分)錫杖沢出合<休憩7分>(35分)錫杖岳岩下(25分)岩屋<休憩15分>(20分)二俣(45分)コル(35分)錫杖岳南峰?(20分)錫杖岳北峰?(20分)錫杖岳南峰?<昼食55分>(25分)コル(15分)右俣藪漕ぎ(30分)二俣<休憩5分>(35分)岩屋<休憩5分>(15分)錫杖沢出合<休憩5分>(50分)登山口 合計9時間<休憩1時間35分含む> |
昨年、敗退した錫杖岳。錫杖沢を直登して行き詰まり、左側から高巻きしたのが失敗だった。藪を漕いでも漕いでも沢には降りられず、急登の笹藪に嫌気がさして引き返したのだった。 よく調べずに入ったのがいけなかった。その反省から今回はよく調べてから入った。つもりだった。 |
6時55分、槍温泉の横から登山道にとりつく |
クリヤ谷の徒渉点 入口から40分 |
5時半に神通川第二ダムの駐車場で待ち合わせる。1台の車に乗り合わせて国道41号線を南下。 山では何回かあったことがあるがパーティーを組んだのは初めての真由美。長勢、岩城とは初対面だが、ネットで写真を見ているので、今さらの自己紹介も簡単だ。 もう1人、荒ちゃんから「先行して岩屋あたりで待っている」とのメールも来ていた。 |
錫杖沢出合への分岐点近くから望む錫杖岳 |
錫杖沢出合への分岐点を降る長勢 |
中尾温泉入口の駐車場に車を停めて対岸の槍見温泉に向かう。この駐車場はヘリポートが出来てから駐車スペースが減っている。 槍見温泉横の登山届け入れになっている電話ボックスが登山口の目印になっている。7時ちょうど、真由美を先頭に登山道にとりつく。 ゆっくりペースを作るつもりだったのに真由美が早い。亀足だと言っていたのはウソか? そう言えば猫又谷でも早かった。 |
錫杖沢出合にはられたテント |
出合から10m程上部で右の踏み跡に入る |
8時、登山道を離れ、錫杖沢出合に降りる。登山口から1時間だった。この分岐は踏み跡がしっかりしているが、ぼんやり歩いていると気づかないかもしれない。 錫杖沢出合にはテントがいくつか張ってあった。岩屋さんのものだろう。小休止を入れ、右側(左岸)の踏み跡に入る。 |
200m程行ったところで涸れ沢が2つに分かれ ていて右に行ったのが失敗だった |
錫杖岳の岩壁が近づいてきて不安になる ひょっとしてクライマーの道に入ったかもしれない |
200mほどで沢が2つに分かれていた。右の沢に古いスリングが目印のように縛ってある。これをたどったのが失敗だった。 帰りに分かったのだがどちらの沢にも入らず、さらに左側の踏み跡をたどらなければいけなかった。少し先で7mほど降って沢に降り、そこから30mほど登れば岩屋だった。 どんどん登っていくので道を間違えたと思ったが手遅れだった。藪から出てみると前衛フェースの下だった。 |
やはり間違えていて前衛フェースに出てしまう |
岩を間近に見ることが出来たのでまーいいか |
岩壁の基部を左へとたどる。登攀準備をしている岩屋さんに道を聞くと、岩屋に戻った方が早いとのこと。 岩屋からまっすぐ突き上げている涸れ沢を150mほど降って9時10分、岩屋にたどりついた。体力と時間をむだにしてしまう。未知の山で、いきなりのミスにプレッシャーが高まる。 |
クライマー達が何組かいた 岩屋で小休止を入れる。ここからコルまでは 沢を詰めていく。右の沢と左の沢のどちらを選 ぶかだが、どちらも見てみたいので左から登っ て、右の沢を降ることにする。 9時25分、岩屋を出発。岩屋から300mほ どで二俣に着く。 |
別の涸れ沢を降って岩屋まで戻る |
岩屋で小休止 真由美差入れの梨が美味しい |
岩屋を上から振り返る |
岩屋から300mほどで二俣に出る |
左の沢を選ぶ こちらの方が難しい |
錫杖の南面も岩場となっている |
登攀コースは無数にあるようだ |
左の沢は大きな岩が重なって段差の大きな所があり、所々お助け紐を出しながら行く。男なら問題なくクリアできるだろう。 沢は涸れてきて徐々に狭くなってくる。両側から覆いかぶさる笹を手で払いながら、時には握って腕の力で登る。 傾斜がなくなったと思ったらコルだった。写真で見た、赤い布を結んだ目印の木があった。 |
沢は徐々に狭くなって両側から笹が覆いかぶさる |
10時30分コルに出る 目印の木 |
ここから尾根を右にたどる。目の前に立ちはだかる大きな岩山は直登は無理だし右からも巻けない。 しばらく笹藪の踏み跡をたどり、左側へ回り込む。岩山にぶつかってからは岩と地面の狭間を行く。ここが一番歩きやすく踏み跡もそこにある。 |
右からは絶対に無理 |
左側を巻いていく |
木々の間を抜けたりぶら下がったり、木のないところは岩をホールドにする。ホールドのない草付きやザレ場もありスリリングな楽しいコースだ。 |
岩が地面と接するところを行く |
木があるところはいいが、ないところはこれ |
コルから頂上までの標高差、約180mはこんな調子で、右手に岩を感じながら登る。目の前の岩が切れたと思ったら頂上だった。時間は11時5分。 そこへ反対側から登って来た人はなんと荒ちゃんだった。お互いに「よっ!」と手を挙げあう。ここで会うのが当然みたいな感じだった。 彼は本峰に行って、帰ってきたところだった。 |
この奥が頂上のはず |
ザレ場もあり変化に富んだ面白いコース |
続いて上がってきた真由美は荒ちゃんとは顔見知りである。長勢も岩城もネットで顔を知っているのでここでもまともな自己紹介はなしだ。 ここの方が頂上らしいが錫杖岳の本峰は南に200m程行ったところにある。岩城のGPSもそこを指している。 ピークハンターではないが、頂上は踏んでおきたい。GPSとデジカメだけ持って本峰を目指す。 |
11時18分 ニセの頂上に到着 左奥が本峰で右手前が特徴的な岩塔 |
岩塔へ登る途中に錫杖の標識があった |
岩塔の上に立つ |
裏から登れば意外に簡単 降りに少し嫌なところがあったが後は藪こぎ ばかりである。途中の岩峰に立つのも目的の ひとつ。登れるか心配だったが行ってみると 裏から簡単に登れた。 (カメラマンは南峰に残った真由美) |
この岩塔からはほとんど踏み跡もなく、錫杖の本峰は人気がないことが窺える。稜線の芯を行ったり左から巻いたりしながら藪を漕ぐ。そのうち頂上がどこか分からないまま降りはじめた。錫杖の本峰は何処が頂上か分からないような藪山だった。 南峰に戻り乾杯する。4人パーティーが二組登ってきて、全員で12名となるとこの頂上は狭い。満足に座れなかった。 |
岩塔からニセ頂上(南峰?)を見返す |
錫杖岳頂上(北峰?)を往復し小宴会後下山 |
12時50分、南峰を後にする。残念だったのは新雪をいだいた穂高が見えなかったことだ。笠ヶ岳も見えず、奥丸がかすかに望める程度だった。 先に降りた4人にコルで追いつく。名古屋から来たという4人は右の沢(左側)から降りると言うのでついていく。 300mほど降りたところで左側に大きな岩が突き出て小尾根のようになっているところで左へトラバースするようだ。 背の低い笹藪で、滑らないように気をつけながら行く。距離は40m程だ。下で別れた沢が上部でこんなにも接近しているというのが不思議だ。 |
この岩の上側で笹藪をトラバースして右の沢へ |
背丈の低い笹藪のトラバースは40mほど |
トラバースしてみると目印の岩の裏は切れ落ちていた。さらに左側にも岩壁があり、この間の草付きを降る。 すぐに涸れ沢になり、快適に標高を下げる。左の沢(下から見て)より段差が小さく歩きやすい。危険なところがほとんどない。 こちらの沢が正しい(?)ルートのようだ。左の沢は避けた方がいい。 |
トラバース後、この岩の間を降る |
草付きを少し降ると涸れ沢になる |
二俣の上で6mの滝があると聞いていたが右岸の岩から簡単に降りられる。降りるとすぐに二俣だ。小休止を入れる。 沢は合流して若干水量が多くなる。300mほど降って14時40分、岩屋に戻る。岩屋から30mほど沢を降ると左側に赤い布が目印に垂れている。 ここから左岸を登ると10mも行かないうちに別の踏み跡に合流する。ここで右に降ると今朝間違えた二股の涸れ沢に出た。 |
こちらの沢の方が岩が小さく歩きやすい |
6mの滝も右岸から降れば問題ない |
岩屋から40mほど降って左岸の踏み跡に入る |
登山道を降る 真由美の足が速い |
15時ちょうど、錫杖沢出合に戻る。面白い山だった。こんな山ばかり歩いていたら、普通の山は歩けなくなりそうだ。 帰路、余韻に浸りたかったのだが真由美が早い。足早に駆け下り、15時55分、登山口に戻った。 |
16時 駐車場に戻る |
近くの「ひがくの湯」に寄る |
錫杖岳南峰というのは、このサイトで言っているピークではなく、大木場の辻との間にあるピークかもしれない。そこはコルよりさらに南だ。(ご存じの方がいらっしゃったら教えてください) 本峰と南峰(←このサイトで呼んでいる)の間に岩塔があり、岩塔に錫杖岳の名前を彫った木盤があった。似たような高さのピークが三つあり、本峰が一番目立たない。 |
半露天風呂の湯船 |
「ひがくの湯」のロビー |
温泉に浸かるのが今回の山行のフィナーレ。ちょっと冗談で混浴の露天風呂を誘ってみたが速攻で却下されてしまった。 だが、もう少し年を取ってからならいいと言う。それは逆だろうと思ったが言えなかった。長勢と岩城という証人もいることだし、将来の楽しみという事にしておきましょう(^_^) |