戸隠山 |
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所在地 | 長野県飯綱町 | |
鏡池登山口 | アプローチ | |
登山口標高 | 1200m | |
標 高 | 1904m | |
標高差 | 単純704m 累積(+)1350m 累積(−)1350m | |
沿面距離 | 12.2Km | |
登山日 | 2006年11月3日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 片山、中嶋、三井 | |
参考コースタイム 山と高原地図(旺文社) |
鏡池登山口(5時間)弁慶岳(30分)西岳(40分)本院岳(1時間30分)八方睨(10分)戸隠山(10分)八方睨(1時間50分)戸隠神社奥社(55分)鏡池登山口 合計10時間45分 | |
コースタイム |
鏡池登山口(3時間14分)弁慶岳<休憩18分>(23分)西岳<休憩5分>(29分)本院岳<休憩5分>(1時間34分)八方睨<休憩14分>(5分)戸隠山<休憩9分>(6分)八方睨<昼食休憩42分>(1時間9分)戸隠神社奥社<休憩10分>(45分)鏡池登山口 合計9時間33分<休憩1時間43分含む> |
8時半に滑川インターでの待ち合わせである。会社から帰ってパッキングする暇も無く、大きなバッグに宿泊道具から登山道具まで詰め込んで家を出た。 食料などはコンビニで調達すればいい。前日から仕事で立山に泊まり込んでいて、まったくの準備不足だった。 |
鏡池の駐車場でテン泊後、6時5分、出発 |
登るつもりがどんどん降る? |
メンバーは三井、中嶋の他に初めてお会いする片山さん。岩ヤさんだという。上越JCTで上信越自動車道に入り、信濃町ICで降りる。 一路、戸隠へと向かう。だが道路は暗く、頼みのコンビニがありそうもない。持ち込んだ食料は出がけにバッグに放り込んだロールパンとおでんだけだった。 戸隠の鏡池駐車場に着いたのは10時半。途中の自販機でビールが買えたのがまだしもであった。 駐車場の一角にテントを張る。フライを張る支点が取れないので、かぶせただけにする。ないよりはましだろうという甘い考えだ。 テント内でささやかな前夜祭を行う。おでんだけというささやかな夕食だったが暖かさがなによりだった。 |
沢を三つ越えて登っていくと牧場があった |
秋山の落ち葉を踏んでゆく |
12時過ぎに寝袋に入る。外は氷点下のようだ。スリーシーズン用のシュラフは寒くて、よく眠られなかった。 それでもウトウトとしたらしく5時に起こされる。4時起床、5時出発と言っていたのが1時間遅れとなる。軽く食事を取り、テントをたたんで6時5分、鏡池の駐車場を出発する。 |
右に見えていたのは戸隠山ではなかった |
いきなりクサリ場が登場 |
鏡池から流れ出ている沢に沿って降り、徒渉を3回繰り返した後、登りとなる。駐車場からは190mほど標高を下げてしまう。 100mほど登るとなだらかに広がった牧草地に出る。登山道が分からないので右端を行く。偶然にも牧草地からの登山口は右端にあった。 |
ここは地図上では点線の登山道だった |
登るだけではなく垂直に降る所もある |
右に見えていた岩峰を戸隠山の一部かと思っていたのだが本院岳の南陵に過ぎなかった。それもかなり下の部分であった。 1350mあたりから少しずつ岩場が増えてくる。富山の小佐波御前山にもあるような礫岩のようだ。ゲレンデのような手がかりや足場が豊富にあるのだが、ボコッと抜けそうで怖い。 |
戸隠山と勘違いしていたのは本院岳の尾根 |
ここを何とかの渡りと名付けたい |
結構狭い |
急登の岩場が続く |
面白い山です |
弁慶岳の頂上から白馬槍や白馬を望む クサリは豊富にはってある。だが使わない方が面白い。 無念の峰と書かれた標識の先は垂直に落ちていた。ここで引き返す人が多いのかもしれない。 飽きることなく登ったり降ったりしているうちに頂上に出る。9時20分だった。 標識にはP1弁慶岳とある。P1は第1峰(ピーク1)の事だろう。 |
西岳を目指して出発 |
西岳頂上にて 左から片山、中島、三井 |
頂上から雲の合間に後立山連峰が見えた。黒い三角の山は唐松岳か? 右に不帰ノ剣、白馬槍、白馬と連なっている。 小休止を入れ9時37分、出発。稜線歩きは楽かと思ったら急降、急登の連続である。 |
相変わらず急登、急降のアップダウンが続く |
右側はスッパリ切れ落ちている |
10時ちょうど、西岳の頂上に立つ。次のピークが本院岳で登山中に右側に見えていた尾根はこの山の南陵にあたる。 ここから小ピーク越えると一気に300mほど標高を下げる。東側の尾根は切り立った岩場なので、いったん北側の尾根を降り、東側にトラバースする。 |
本院岳を越えて一気に300m降る |
次に目指すは八方睨 |
このあたりの道はかなり悪い。降りきってしまうとアップダウンも少なく比較的安全な稜線歩きとなる。ただし右側は数百メートルに渡ってスッパリ切れている。 最後は八方睨に向けて一気に100mを登り切った。12時18分だった。 |
八方睨の頂上は2人の人間が座っているよう |
頂上では16名の団体が宴会中 |
荷物をデポして戸隠山を往復する。空荷なら片道5分ほどである。頂上には標柱が立っていた。標柱がなければただの小ピークである。 麓から眺めても八方睨が主峰に見えて戸隠山はその北陵の小ピークにしか見えない。それほで戸隠山は目立たない山である。 |
小休止後戸隠山に向かう 後ろは高妻山 |
八方睨に戻って乾杯と昼食 |
八方睨に戻って昼食休憩をとった。この先の難所(蟻の塔渡と剱の刃渡)の事を考えて缶ビールは1本のみとする。 南側100m程下の、わずかに蛇行した細いナイフリッジの稜線は、なるほど面白そうだ。 |
八方睨から望む蟻の塔渡と剱の刃渡 |
蟻の塔渡を這っている者と巻いている者 |
3人パーティーが登ってくるのが見えた。最初に取り付いた人は腹ばいになってしまった。2人目はよく知っているようで右からの巻道を降る。 3人目は両手両足を使いながら登っていく。「これが最後の写真にならないように...」とかなんとか叫んでいるのが聞こえてきた。 |
剱の刃渡を歩いて渡りきる (中嶋撮影) |
この先が蟻の塔渡 (中嶋撮影) |
13時35分、八方睨を後にする。頂上から、チムニー状の狭い岩場を降り、クサリ場を過ぎると核心部である。 上から剱ノ刃渡、蟻の塔渡と続く。剱ノ刃渡は長さが4m、幅が20cmほどである。20cmもあれば十分だと思われるかもしれないが、馬の背のように丸みをおび、おまけに礫岩特有のデコボコに石が飛び出ていてバランスが取りにくい。 |
剱の刃渡 行けー! 三井 |
残念 |
落ちたら笑われるだけだが−本人には多分永遠に届かない−ここは行くしかない。そのために缶ビールを一本にしたのだ。 何も考えずにスーッと行く。足もとだけ見て、下は見ない。2秒後か?3秒後か?渡りきっていた。そこまではよかったのだが振り返ったときにぐらっと来て慌てた。 |
行けー! 片山 |
行ったー! |
岩ヤの片山は流石高所は強いらしく、難なく歩いて渡る。中嶋、三井も岩をやるのだがザイルがないとだめなようだ。 剱ノ刃渡と蟻の塔渡の間はいったん左側を巻く、距離は短いが急な降りがあって危なそうだ。長さが20mの蟻の塔渡は幅が40cmほどあり全員歩いて渡った。 「そこは登山道であって度胸試しの場所ではない!」と言われそうである。 |
行けー! 中嶋 |
残念 |
降りもクサリ場が連続する |
今日はお尻ばっかり撮っているぞ? |
その後もクサリ場が続く。クサリを片手に持って前向きに降りる方法と、両手に持って後ろ向きに降りる方法がある。 斜度がないときは前者が早いが、垂直に近くなると後者が早い。懸垂下降の要領で岩に角度をつけたまま、クサリを手の中で滑らせる。 |
やっぱり面白い山だ |
クサリが多すぎるのが難点 |
西窟 |
西窟の上に祠が見える |
西窟と呼ばれる岩屋があった。戸隠神社の一部なのだろうか。奥社のさらに西側にあるから西窟? 岩の上に祠があってクサリが張ってある。 |
百間長屋を見下ろす |
50間長屋は登山道ではなかった 戻る |
百間長屋と呼ばれる岩のバンドがあり、オーバーハングした登山道となっている。この下に五十間長屋があり、ここは登山道ではない。 間違えて歩いてしまい、岩に書かれた大きな×印に気づいて戻った。 |
戸隠神社の奥社風景 |
戸隠神社の奥社 |
木々の間に突然と言った感じで大きな屋根が現れた。戸隠神社奥社だった。観光客ばかりで、汗くさい登山者は肩身が狭い。 無事登山を終えたことを感謝して参拝する。 戸隠神社は霊山・戸隠山の麓に、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる、創建以来二千年余りに及ぶ歴史ある神社との事。 |
戸隠神社の杉並木(樹齢300年) |
鏡池に戻る 鏡池周辺は戸隠の人気観光スポットのひとつになっているようだ。 家族連れ、絵を描く人、恋人達、午後の遅い時間にも拘わらず賑わっていた。 |
鏡池に映る戸隠連峰 |
池に写っている山の方がきれいに見える? |
戸隠神社中社近くの神告げ温泉 |
登山後の温泉は最高の贅沢です |
最寄りの温泉地、中社(ちゅうしゃ)近くにある「神告げ温泉」に寄る。中社からの道は狭かったが駐車場は広かった。他からの道があるようだ。 ここで蕎麦を食べればよかったのに他の店を目指したため、すべてのお店に振られてしまう。結局、名立・谷浜SAのとろろ蕎麦で我慢するはめになってしまった。 それが今回の山行きの最大の失敗だった。 |
神告げ温泉の売店 |
名立谷浜SAで夕食タイム |