白木峰 |
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所在地 | 富山県八尾町、岐阜県宮川村 | |
21世紀の森登山口 | アプローチ | 八尾町より車で40分 |
登山口標高 | 555m | |
標 高 | 1596m | |
標高差 | 単純1040m | |
沿面距離 | 片道5.9Km | |
登山日 | 2007年3月17日 | |
天 候 | 曇り時々雪 | |
同行者 | 単独 | |
コースタイム |
国道471号線(3時間30分)白木峰頂上<休憩1時間>(1時間20分)国道471号線 合計5時間50分<休憩1時間含む> |
白木峰の予定に「他に行く山がなかったら」と書いていて、名古屋の友人から「そんなことを言ったら山がかわいそうだ」というメールが来た。 行き先が決まらなかったら西穂高という言い方もよくしていた。だが、西穂は時間もかかるし、金もかかり、それほど簡単に行ける山ではない。 その点、白木峰や金剛堂山は町内の山みたいなもので、思い立ったらすぐに行くことが出来る。山を卑しめているわけではないのでご了承下さい。 |
21世紀の森入口国道471号線除雪最終地点 |
林道をたどらず、直接、この藪斜面にとりつく |
家から車で1時間。21世紀の森の入口まで車を走らせる。国道とは名ばかりで除雪されているのはここまで。夏期も岐阜の角川まで通行止めになったまま久しい。 除雪のどん詰まりに石川ナンバーのバジェロが停まっていた。その後ろに車を停めて身支度する。先行者はスキーのようだ。ストックの跡から2人パーティーと読む。 今日は車の横からスノーシューをはく。8時50分、林道を横目に急な斜面に取り付いた。 雪が少なく地面が出ているところもある。藪漕ぎ、腕力で上の林道へ抜ける。 |
21世紀の森はまだ雪の中 |
この杉ケ谷を渡ったあととりつく予定の斜面 |
再び合流したスキーの跡はフィールドアスレチックスのあたりで左に折れて山に消えていた。仁王山へ向かっているようだ。 林道から離れ、21世紀の森の中を直進する。バンガローの間を抜けて右に大きくカーブしたあたりから再び斜面に取り付く。と、すぐに折り返してきた林道に出る。 ここから林道を250mほどたどると仁王山と白木峰を深く分けている杉ケ谷に出る。 そして谷を渡ったあと、尾根に向けて直登する。昨年ここで出会った八尾の山井さん(鉄砲をもっていた)に教えてもらった、冬季限定の最短コースである。 |
林道との一回目の交差 |
林道は歩きやすそうだが時間がかかる |
急登を登り切って尾根に出る。この尾根も細く灌木が多い。一週間前の昼闇山の細尾根を思い出した。 朝、国道の掲示板は気温ゼロを指していた。太陽が出るとそれないに暖かいのに、日がかげると、とたんに風が強くなる。体感温度はさらに下がる。 |
振り返れば気持ちのいい足跡 |
春はまだ遠い冬景色 |
歩きながら、何度も左側の仁王山への稜線に目をやった。早立ちして今頃は頂上にいるのか、人影は見あたらない。 標高を上げるに連れ、右側からの夏路のある尾根が近づいてくる。夏路と言っても、普通は頂上近くにある駐車場から登るので、たどる人はほとんどいない。 昨年はこの尾根をたどり、結果的に大回りをしてしまった。 |
林道を2回横切った後の3回目に出会う林道が夏の登山口である。小さい駐車場があり、トイレも完備している。 その手前に1334mの小ピークがあり、幅の広い尾根が広がる。この広尾根に一面に広がるブナの林に息をのむ。こつぶながらも樹齢が揃っていてきれいだ。 |
夏の登山口からの急登を登る |
最後の林道との交差点 |
登山口からの急登がそれほど急に感じられないのは雪質のせいだろう。雪山に慣れてきたこともあると思う。スキルが上がれば上がるほど安全かと言うと、そうでもない。より危険な領域に入り、失敗したときのダメージは大きくなる。 急登を登り切ったあと林道に出て、これを左に20mほどたどる。10m程の急登を登ると、あとはダラダラとした尾根をたどるだけとなる。 |
白木峰山荘が見えてくる |
強風の中、山頂に立つ |
左側の鞍部に白木峰山荘が見えてきて、仁王山も眼下に見えてくるといよいよ頂上は近い。 ヘリポートになっていた広場に出ると頂上の標識や方位盤は目の前、同じ高さに見える。風が強く、左耳と頬を手で覆いながら頂上に向かった。12時20分、頂上に立つ。 フリースのセーターを着込み、帽子を被る。雲が低く遠望は効かない。飛騨の方に見えるのは越中西街道の西山中(にっさんちゅう)あたりだろう。 西山中(にっさんちゅう)は静岡にお住まいの大津山出身の南さんに教えていただきました。 |
白木峰山荘を見下ろす 仁王山はガスの中 |
頂上の方位盤 |
冬季、仁王山はスキーヤーに人気があり、よく登られているが、白木峰はあまり登られていないようだ。 富山県人で白木峰は知っていても仁王山を知っている人は少ない。それなのに県外からやって来る方は仁王山へ登る。スキーヤーの口こみやホームページの影響が大きいのだろう。 |
シメノで買った105円の手袋は氷点下6度でも 大丈夫? 穴が空いているのは安いから? |
風が強いからだろう 頂上付近の積雪は深く ても20〜30cmぐらいしかない |
風が強いので少し降ってから食事をとろうと、戻りかけるとヘリポートの南側に窪地があり、雪庇が出来ていた。 ここに降ってみると風がない。テーブル代わりにしているベニヤ板で雪庇の下を少し掘って休憩場所を作った。 |
風が強いので雪庇の下を少し掘って昼食 |
今日はカップ麺ではなく袋麺を試す |
強風の頂上、稜線から風のない場所に移るとホッとする。人心地がつくとはこういう事を言うのだろう。1人で乾杯をしてお湯を沸かす。 カップ麺は優れものなのだが、テン泊の縦走を意識して袋麺を持ち込んでみた。家では普通にやっていることでも野外ではどうなるか実際にやってみなければ解らない。 結果、作るのは簡単だが後始末が面倒だと言うことが解った。鍋をきれいにしないといけない。 |
雪庇からの雪煙で風の強さが分かる |
遠くで頭が禿げているのが仁王山 |
日帰りの昼食だけならそのままナイロン袋に放り込んで持ち替えればいい。これがテン泊を伴った縦走となると毎回きれいに洗わないとコンパクトにパッキング出来ない。次に使うときも困る。 大量の水を使うのはガスが無駄だし、時間もかかる。トイレットペーパーを上手に使うのがベストのようだ。 |
夏の登山口のトイレはまだ雪の中 |
尾根を駆け下りて林道に戻る |
13時20分、下山開始。スノーシューはかんじきより前後に長い分だけ急降に弱い。そして無理も利かない。 時々意図しないシリセードーを交えながら降る。林道まで降り、21世紀の森を抜け、14時40分、駐車場所へと降る。 駐車場所へ戻ってみると、もうとっくに帰っていると思っていた石川ナンバーの車がまだ停まっていた。 |
21世紀の森まで降りて来た頃に晴れてきた |
大長谷温泉に寄って温泉につかる 500円 |
帰りにすぐ近くの大長谷温泉に寄る。まだ新しい温泉なのに500円というのはうれしい。小さな温泉で、湯船はせいぜい10名、洗い場は4カ所しかない。 露天風呂に入ろうと一生懸命ドアを開けて外へ出ようとしたのにドアが開かない。よく見たら露天風呂は雪に埋まっていた。1人だけだったがなんとなく恥ずかしかった。 |
大長谷温泉フロント(帳場) |
フロアと奥に畳の休憩室 |
貸し切りだった温泉にも砺波から来たという温泉マニアや地元の人、それに仁王山へ行っていた方達が入ってきて賑やかになる。 仁王山の話も聞きたかったが、洗い場も少ないので早々にあがる。外は風が強くなり雪も舞っていた。いい時間に帰ってきたようだ。 |
フロアにある囲炉裏 |
湯船 |
冬の白木峰はもう少しメジャーになってもいいと思う。標高差も1000mそこそこあり、360度の見晴らしも最高である。おまけに登山口に温泉がある。 登山のコースにもう少しバリエーションがあればもっといいのにと思う。仁王山経由で登ったことはあるものの、それもちょっと冗長な気がする。 |
洗い場4カ所 |
冬季は休業中の露天風呂 |