昼闇山(ひるくらやま) |
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所在地 | 新潟県糸魚川市 | |
焼山温泉登山口 | アプローチ | 糸魚川市国道8号線から早川を14Km登る |
登山口標高 | 370m | |
標 高 | 1840m | |
標高差 | 1470m | |
沿面距離 | 7.3Km | |
登山日 | 2008年3月22日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 長勢、岸、真由美 | |
コースタイム |
焼山温泉(1時間)林道分岐(1時間35分)尾根(55分)1606m(1時間)昼闇山頂上<昼食休憩25分>(1時間30分)林道分岐(45分)焼山温泉 合計7時間10分<休憩25分含む> |
降りは西方向に200mほど降り、昼闇谷に滑り降りた |
昨年、放山に登った1週間後に昼闇山に挑戦した。出発が9時と遅かったのもあったがコース取りに失敗して藪漕ぎ(細尾根の灌木)に出くわし、敗退した。 そのとき降りに使ったコースを参考にして、今年はアケビ平をつめてから尾根に取り付く事にする。 |
朝5時、富山西インターで岸、真由美と待ち合わせる。有磯海SAで朝食をとれば長勢の待つ魚津ICにちょうど通勤割引の使える6時に降りられる。 その有磯海SAでばったり出会ったのがテン泊で初雪山を狙っているBOW。転勤で4月から金沢を離れるという三太郎さんもいっしょだった。 三太郎さんとは山行きの話しもあったのに、ごいっしょ出来ないままだった。最後にお会い出来てよかった。 |
6時ちょうどに魚津ICで長勢を拾い、ETCカードを入れ替える。糸魚川ICで降りて8号線から早川を上り、焼山温泉入口近くの橋のたもとに車を停める。奈良ナンバーの車が1台停まっていた。 7時25分、出発。昨年より10日以上遅いのに雪は多い。昨年、除雪されていた林道も、今年はまだ雪の下だ。 |
1月に敗退した烏帽子岳を右手に見ながら行く。我々の力では正面からは無理。だが眺めていると行って見たくなる。登れなくても間近で見たい。 その左の阿弥陀山は雪渓をつめればなんとかなりそうに見える。烏帽子がダメなら阿弥陀にまわるか? |
林道が右へユーターンしている所で左側の杉林に入る。この杉林を抜けると昼闇谷で行き止まりとなる。 昼闇谷の対岸に黄色いテントが張ってあった。奈良ナンバーの人達かもしれない。ここから左の(昼闇谷右岸)尾根へとりつく。 |
若干速かったペースを落とす。岸、長勢のペースで行ったら真由美が大変だ。この尾根は緩急があり、適度に体を休めることが出来るのがいい。 10時、昨年たどった尾根に合流する。東側の視界が開け、火打山、高松山、焼山が視界に入ってくる。 |
1606mピークから尾根は細くなる。10mも雪庇が張り出したところもあれば、雪庇が切れて尾根の土の上を歩かされた所もあった。 左側の雪庇をどう読むかにかかっている。安全を期するか、楽な方を選ぶかでコースが変わる。 |
細尾根の急登が続く。スノーシューではなくアイゼンが欲しかった。アイゼンがなくてもピッケルぐらいは欲しかった。 ピッケルがあれば、最悪、滑落は免れる。10mの滑落でも木にあたれば痛いし、打ち所が悪いと痛かっただけではすまない。 |
岸の後を追って左から行く。気がつくと雪庇の下を歩いていた。雪庇の上を行くより危ない。落ちてこないことを祈った。 (早川さんの昼闇山山行に「雪庇の下を駆け抜けた」と、あったのはここかもしれない) |
細尾根の急登が続き、帰りの心配が頭をかすめる。スノーシューは降りに弱い。滑ったとき、右か左にずれると谷に落ちてしまう。谷底で止まるまで木にも、岩にもぶつからないという保証はない。 ぶつからなくても雪崩を誘発して埋もれてしまえばそれまでだ。登山道のない山(雪山以外でも)は面白いが、それなりのリスクはついてまわる。 |
11時55分、昼闇山の頂上に立った。麓から見た昼闇山とはイメージが違って頂上は意外と広かった。西側に、ゆったりとしている。 目の前に焼山が見え、左奥に火打山が、凛としてそびえている。焼山はこのまま手が届きそうに思えたくらい近くに見えた。 |
今日はテーブルもなし、ストーブもなし、行動食の延長でビールで乾杯だけ。蒲鉾1本を頭からかじった。さらにジャムパン1個を胃袋に放り込む。 |
かすかに見えたスキー場が八方尾根だと気づく。そこから山々が見えだした。八方尾根の続きが唐松岳だ。 その左が五龍岳で鹿島槍、爺ヶ岳と続く。唐松岳の右に杓子岳、白馬岳、雪倉岳、朝日岳。 |
目の前の阿弥陀山と烏帽子山と思っていたのは鋸岳と鬼ヶ面山だった。よく似ている。鬼ヶ面山と駒ケ岳の間に見える山は明星山だった。(帰ってから同定) |
同じコースから帰るのは面白味に欠ける。当然、一周コースを考える。だが、地図からも、調べたサイトからも鉢山方面も簡単ではない。 ストックをくるくる廻しながらほうり上げて方向を占う。落ちてきたトックは鉢山方向を指していた。コースは決まった。 |
12時20分、鉢山方向へ降る。こちらの尾根が、より安全という保証はない。だが、ワクワクしてしまう。 降りだして、いきなり大きなクラックが入った雪庇があった。こんなものと一緒に落ちたらひとたまりもない。 |
200mほど降ったところで長勢がいきなりここを降りると言い出した。なるほど、この斜面を降りるのが一番安全そうだ。 2年前、氷った西鎌尾根から槍に登った時、帰りに飛騨沢を降ったのに似ている。細尾根の降りは怖い。 |
表面に10cmほど積もった新雪はシリセードーには最適だが、スノーシューにはよくない。 スノーシューが滑るのではなく、スノーシューの下の雪が表層雪崩的に滑る。コントロールが効かない。 心ならずものシリセードーを交えながら、斜度45度ほどの斜面を降りきった。ここはスキーには最高の斜面だろう。 |
降りきってしまえば、怖いのは雪崩だけ。昼闇谷の沢筋を避けて左斜面を行く。だが狭い昼闇谷では、多分、気休めでしかない。 昼闇谷は歩いても歩いても深くも、広くもならない不思議な谷だ。 |
朝、見ていたスキーのトレースを頼りに昼闇谷から右岸の平に出る。尾根に取り付いた場所だ。 ここから杉林を降り、林道に出て、焼山温泉までダラダラと歩く。14時35分、駐車場所に戻る。 焼山温泉で汗を流した。昼闇山は下山口(登山口)が温泉というのがいい。 |
今回は右の尾根から行き、さらにその右側にある谷(昼闇谷)から降った |
降りは藪こぎを避けて途中からアケビ平へ降る |