龍王岳南面フランケ |
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所在地 | 富山県立山町 | |
室堂登山口 | アプローチ | アルペンルート室堂 |
登山口標高 | 2450m | |
標 高 | 2872m | |
標高差 | 単純422m 累積(+)735m 累積(△)735m | |
沿面距離 | 周遊6.2Km | |
登山日 | 2008年7月27日 | |
天 候 | 晴れ後雷雨 | |
同行者 | 山岸、文山、岸、中嶋 | |
コースタイム |
室堂(32分)室堂山展望台分岐<展望台往復20分>(28分)浄土山(36分)龍王岳南面<登攀他3時間>(42分)龍王岳<休憩5分>(25分)一ノ越(28分)室堂 合計7時間36分<休憩他3時間25分含む> |
龍王岳の東陵は登ったことがある。ザイルなしのフリーで登れる尾根だった。それに比べて南面は簡単には登れないような事が何かに書いてあった。 たしかに鬼岳から眺めるとカールから頂上まで岩壁が突き上げている。登ろうと思ったことはなかった。 |
「日本登山大系」を読むと最近はあまり登られていないと書いてある。長嶋吉太郎氏の「鋲に踏みつけられた八ッ峰等のクライムに比して自分でルートを見つけているような気分になるだけでもいい」という言葉まで載っている。 1961年に名古屋大学の山岳部が3ルートをトレースしているが、コースははっきりしていないらしい。新しいルートを開いて名前を付けられたら面白い。 |
すごい岩場だったという記憶だけが残っている。とりあえず初回は下見だけでいいと思った。登ったり降りたり、ルート工作しながらコーヒーも楽しむ。 缶ビールにおつまみにストーブ。リュックは16Kgを越えた。敗退の一因はこれだった。 |
6時過ぎのケーブルに乗る。美女平で高原バスに乗りかえ、室堂出発が7時22分だった。室堂山のほうから浄土山へと向かう。 途中展望台に寄って立山カルデラを覗いた。9月に予定している立山新湯やザラ峠が見える。この野湯コースも面白い。 |
9時20分、龍王岳南面の下に立つ。少し離れて岩壁を眺めた。前は絶対無理だと思っていた岩壁が弱点だらけに見える。 双眼鏡で見るとさらにその感が強くなる。皆の気持ちがアルパインスタイルに変わった。クライミングシューズを履かず、リュックを担いで登ってしまうと言う意見が出る。 |
リュックを置いて登り、あとで取りに来る案は却下された。それならリュックを軽くするんだった。16Kgを担いでクライムする体力は、多分、ない。 結果、核心部では両手でも体を持ち上げられなかった。5人でツインロープが1組とシングルロープが1本というのも変則だった。 |
取り付いてみると、長い間登られていなかったからか、岩壁は浮きだらけだった。何処を掴んでも動く。5人もいるとあぶなくてしょうがない。 いくつか残置ハーケンがあった。長い間使われていないのだろう。完全に錆びていた。 |
あぶないからやめようという声が出る。モチベーションが下がったらさらに危険度は増す。撤退を決めた。やはり偵察だけにしておくべきだった。 懸垂下降で1ピッチ降りて来て上を見ると岸だけがまだ上に残っていた。先に進んでいて降りられなくなったようだ。テラスまで登り切って、そのまま上へと向かっていった。 |
時間も体力も余っている。気持ちは欲求不満気味だ。下の岩場で少し遊んだ。同じコースを4人でトレースした。 4人目の中嶋が登ったとき、直径40cmぐらいの浮き石が落ちた。懸垂下降の時も直径20cmぐらいの石が落ちてきて逃げた。 この岩壁は浮き石の巣となっている。次回はシンプルに2人でやろうと思った。人数が増えれば増えるだけ危なくなる。 |
浄土山への途中で、龍王岳へと向かって登山道を離れる。小さな抵抗のバリエーションルート。岩場とガレ場のミックスだった。 頂上に着くと同時に雨が降り、雷が鳴り出す。食事は抜きにして下山を急ぐ。歩きやすい一ノ越経由を選んだ。 |
途中、ネギちゃん、佐々木さんとすれ違う。すれ違った後、遠くから「カレンダー、池ノ平小屋に届けてくれた〜」と佐々木さん。 「届けたよ〜」と答える。缶ビールに潰されないように苦労したんだから...言わなかったけど... |