天蓋山



里山の秋(2008年11月14日撮影)

所在地飛騨市神岡町
登山口 アプローチ富山市より車で2時間 山之村
登山口標高965m
標   高1527m
標高差単純562m
沿面距離2.7Km
登山日2008年11月14日
天 候
同行者単独
参考コースタイム
岐阜県の山(山と峡谷社)
登山口(2時間30分)天蓋山頂上(1時間50分)登山口
合計4時間20分
コースタイム登山口(1時間1分)天蓋山頂上<休憩2時間7分>(40分)登山口
合計3時間48分<休憩2時間7分含む>



新しく買ったGPSで記録しました
 
 久しぶりの山行きだった。10月末で定年となり、職場が変わった。25年ぶりに現場に戻り、立山駅勤務となった。
 精神的なプレッシャーに弱く、緊張の連続で、山に行く余裕がなかった。このストレスを解消出来るのは山しかない。
 立山も考えたが、前日の飲み会の疲れ(2日酔い?)もあり、懐かしい神岡の里山に向かった。天蓋山は2年前の秋以来だ。


森茂(もりも)牧場 遠くに見える山は池の山(ikeの山)
 
 富山からでは山歩きに費やす時間に比べてアプローチの時間が長いのが難点かもしれない。特にガソリン代が高くなっている昨今では...
 ハンドルを握りながら、登山口の遠さにちょっとうんざりする。それでも登山口に立ってしまえばそんな想いは全てリセット。登山靴の紐を締めながら、体が徐々に登山モードに入っていく。


広場から橋を渡る
 

登山口にある水場
 
 10時35分、ちょっとブランクが(と言うほどでもないが)あるので、ゆっくりスタートする。久しぶりの山歩きに体が震えそうだ。
 落ち葉を踏みしめながら行く白樺林。これが本当の秋の里山だ、と、意味もなくひとりごちながら...


晩秋の登山道を行く
 
 小さな沢を2つ左岸から右岸に横切った後、急な尾根の直登となる。この尾根は気持ちがいいくらい真っ直ぐに伸びている。
 小ピークを過ぎた後の次のピークが雀平。以前、ここにあった山名を書いた方位盤はなくなっていた。

 いったん降った登り口に、頂上まで30分と書いた標識がある。2年前もこれを見て一気にギアが入った。結果、1時間5分。
 ゆっくりのつもりだった今回もギアが入ってしまった。性格が悪いのは治っていないようだ。結果、1時間切りはお預け。


富山から来た下伏さん
 

頂上にある二等三角点
 
 頂上にいたのは高山から来たという竹内さんと山下さん。山下さんは高山市内でレストランを経営しているオーナーシェフ。
 その2人が去った後にやってきたのは富山から来た下伏さん。「警察の方ではないですよね」と言いながら出したのが缶ビール。笑ってしまった。同罪。


大日連山、剱岳、別山、雄山
 

薬師岳、北ノ俣岳
 

乗鞍岳
 

御岳山
 
 天蓋山から眺める山々もいいのだが、やっぱりあの頂に立っている方がいい。遠くで眺めるより、現場にいたい。
 天蓋山を馬鹿にしているわけではないが、なんとなく...


山之村牧場は営業をやめたようだ 残念だが...
 
 天蓋山を降り、山之村牧場に寄ってみる。営業休止の噂があった。やっぱりという思いだったが、寂しい。
 傾いた秋の日ざしを浴びた無人の施設が漂わせている雰囲気は独特だ。古里を廃村でなくした者としての想いは特別なのかもしれない。

 ここに再び、人があふれる風景を思い浮かべるが無理だろう。私が育った(廃村になった)大津山に人が戻ってきて店まで出来ていた夢を見たことがあった。
 今でも忘れることが出来ない不思議な夢である。


山吹峠からの降りで見た燃えるような紅葉
 
 山吹峠からの降りで見た、逆光を浴びた唐松が黄金色に輝いていた。紅葉の時期が遅い唐松は、深まる秋の中では、いつだって、どこでだって一人勝ちしている。
 秋が終わっていく。冬がやって来る。そんな雰囲気が漂う双六谷峡谷と、そこに住まう集落達...


晩秋の雰囲気が漂う双六谷の集落