鍬崎山



瀬戸蔵山からのぞむ鍬崎山(2009年1月6日撮影)

所在地富山市旧大山町
ゴンドラ登山口 アプローチ富山市より車で50分
登山口標高1188m(ゴンドラ山頂駅)
標   高山頂2090m 到達点1630m
下山口標高550m(ゴンドラ山麓駅)
登り標高差単純442m 累積590m △160m
降り標高差単純△1080m 累積75m △1125m
沿面距離上山3.7Km 下山5.7Km
登山日2009年1月6日
天 候晴れ後雪
同行者単独
参考コースタイム
とやま山歩き(シーエーピー)
山頂駅(40分)瀬戸蔵山(40分)大品山(3時間30分)山頂(2時間)大品山(1時間10分)山頂駅
合計8時間
参考コースタイム
富山県の山(山と渓谷社)
山頂駅(40分)瀬戸蔵山(40分)大品山(2時間)独標(1時間20分)山頂(50分)独標(1時間25分)大品山(35分)瀬戸蔵山(30分)山頂駅
合計8時間
コースタイム山頂駅(40分)瀬戸蔵山(46分)大品山(1時間48分)1630m<休憩42分>(47分)大品山(1時間8分)粟巣野スキー場<休憩10分>(15分)山麓駅
合計6時間16分<休憩52分含む>



雪質がまだしまっていなくて、独標までも届かなかった

 
 今年の初登りは鍬崎山。雪がまだ中途半端なので(少ないので)どうしても高い山を選んでしまう。
 ブランクがあって体力的に自信がない事もあり、心の何処かに「頂上は無理かもしれない」という逃げ道を作っていた。
 それが出発を遅らせてしまい、ゴンドラに乗ったのが9時だった。売札所のあけみさんに登山届けをお願いして(オイ、オイ...)ゴンドラに乗った。


朝遅く、曲線を描く立山大橋を行く

 
 他に登山者はいないようだ。トレース跡は雪で埋まっている。平日の辛いところでもあり、楽しいところでもある。
 写真を撮ろうとして、デジカメのバッテリー残量が少なくなっている(インジケーターが点滅している)事に気付いた。予備のバッテリーは車に忘れてきている。とりあえず出来ることは画質を落とすことだけだった。


ゴンドラ山頂駅からのぞむ毛勝三山

 
 いつもは不節操に同じ風景を何枚も撮っていたのをやめる。ちょっといいと思った景色も撮らない。我慢する。写真のない山歩記は、多分、誰も見てくれない。

 トレースを埋めている雪質は軽く、つぼ足でスタートする。20cmほどの積雪はまったく苦にならない。左に富山平野を眺めながら瀬戸蔵山を目指した。


瀬戸蔵山への途中にある気持ちのいいブナ林

 
 9時55分、反射板のある瀬戸蔵山に到着。前方に立山連峰、右手に鍬崎山と視界が広がる。
 ここからはトレースが薄くなり、ゴボルのでスノーシューをはいた。100mほど先で真っ直ぐに降りている支尾根に迷わないように右手にコースを変える。


瀬戸蔵山にあるトイレ(積雪状態が分かる?)

 

徐々に雲に覆われてくる大日岳

 
 10時40分、大品山。曇ってきていて鍬崎山は見えなかった。かすかにトレースがあるのでそれをたどる。だが、このトレースは大きく右にそれていた
 方向を見失って戻ったのだろうか?途中で気付き、左にコースを変える。コルからは膝下のラッセルとなった。


大品山を越えてからは膝下のラッセル

 
 今日は初めから心のどこかで頂上を諦めていたようだ。それでも、行けるところまで、時間が許すところまで行こうと歩きながら考える。行ければ独標まで、行けなければ歩くのは12時半までと決めた。
 目の前、20cmほどに迫る急登の雪面を、束ねたストックで崩しながら、スノーシューを蹴り込む。久しぶりのラッセルが気持ちいい。(やっぱりMかもしれない?)


天候は悪化してガスがかかり、雪も降ってくる

 
 ガスがかかりはじめて視界は10〜20m。風が強くなり、雪も降り始める。この状況では、今日はどっちみち頂上は無理だったのだと、妙に納得する。
 急登を登り切ったところで12時半となった。もう少し行けば独標だが、決めたとおり、今日はここまでとする。氷点下(多分)の中、ビールで乾杯してラーメンを作った。


ブナ林がきれいなのは下枝がないからだと気付いた

 
 13時10分、下山開始。大品山からどちらに降りるか、少し迷ったが粟巣野スキー場へとコースを変えた。視界が10mで迷わず戻れるか?(地図を持ってきていない)
 ブナの木につけられた赤いペンキマークを頼りに、慎重に降る。最悪、迷ったら大品山まで戻らなければいけない。体力の温存も、ふと、頭をよぎる。


帰りは大品山から粟巣野スキー場へとコースを変えた

 
 見覚えのある急降、うねり、かすかな登り返しを繰り返して、貯水場右の細尾根にたどり着く。ほっとした瞬間だった。
 15時5分、思ったより早く(2時間かからず)、粟巣野スキー場に戻る。独標まで行けたかもしれないと、ちょっと残念な気持ちを残しながら...
 だが、単独行で体力や時間をめいっぱい使い切るのは危険。これでよかったのだと自分を納得させながら、車を停めたゴンドラ乗り場へと車道を歩いた。