杖石偵察



杖石を東側の堤防の上から見上げる(2009年10月1日撮影)

所在地岐阜県高山市
登山口 アプローチ神岡から国道471号線を東進
登山口標高580m
標   高650m
標高差単純70m
登山日2009年10月1日
天 候晴れ
同行者単独



杖石を南側の蒲田川から見上げる
 
 昨年から温めていた杖石。何回か下見をしたが、何とかなりそうな気がしていた。問題はパートナーだった。
 土日に休めるのは月に1回か2回。仲間との調整がつかない。国道のすぐ横にあるというのも仲間から躊躇された原因の1つだったかもしれない。目立ちすぎる。


頁岩のような逆層スラブ
 

おまけに苔がびっしり
 
 実際に岩に触れ、少し登ってみた。石英班岩とあるが泥岩みたいでボロボロ欠けそうだ。それがかなりの逆層で手がかり、足場が少ない。
 おまけに暑さ1cm程の水苔がびっしりと生えていて滑る。ハーケンの入りそうなリスもない。


西側の表参道入口
 

途中にある祠
 
 南側の河原にまわってみても、状況は同じようなものだった。高さが70mもあるのでトップロームも難しい。
 途中にピッチをきれそうなテラスもない。こんないいロケーションなのに誰もやっていない理由が解った。


頂上の祠
 

頂上から蒲田川と国道471号線を見下ろす
 
 駐車場側に道があり、そちらから登ってみる。途中に立派な祠があり、頂上にも祠がある。
 どちらにも弁財天が祀ってあり、参詣すると良縁に恵まれるらしい。婚活にいそしむ人は一度は訪れてみてもいいかも...


細越集落から眺める高さ70mの杖石と国道471号線
 
 なんとかなりそうな気もするが、スマートには出来ないだろう。もたもたしていると細越集落の人達から「罰が当たる」と叱られそうだし、通報を受けた警察からも注意されそうだ。
 杖石登攀は諦めることにした。


中尾温泉からのぞむ錫杖岳
 

中尾温泉からのぞむ笠ヶ岳と抜戸岳
 
 すぐに帰る気もせず、新穂高温泉に向かう。西穂や焼岳を登るには時間が足りない。ふと錫杖岳が見たくなって中尾温泉に車を向けた。
 中尾温泉と鍋平を隔てる外谷に架かる橋の鍋平側に小高い園地がある。ここにリュックを持ち込んで(登山の準備はしていた)昼食を取りながら錫杖岳を眺めた。


左から槍ヶ岳、大喰岳、中岳、南岳
 

左からジャンダルム、西穂高岳、ピラミッドピーク、西穂独標
 

「天空の城ラピュタ」のような錫杖岳
 
 双眼鏡で眺めると左方カンテの位置はだいたい分かる。だが登ったラインまでは確定できない。
 前衛峰を登り切った上の草原地帯から上にもうひとつの壁がある。それを登り切れば錫杖岳の頂上だ。そのラインも読んでみる。
 いくつかあるチムニーを利用した方が登りやすそうだ。時間的にはどこかでビバークが必用で装備は重くなりそうだ。無理か?


中央付近に見える右上がりのカンテが「前衛峰左方カンテ」
 

栃尾温泉の「荒神の湯」に寄る
 

料金は200円
 
 帰りに栃尾温泉の荒神の湯に寄る。時間的に早いからかお客はいない。時々入ってきてもすぐに出て行き、ほとんど貸し切り状態。
 河原に降りて水風呂(?)を浴びたり岩の上に寝転んでひなたぼっこをしたりで、ゆったりとした時間を過ごした。


広い男湯 右側が女湯
 

正面は蒲田川に解放されている
 

帰りにもう一度、日陰になった杖石を眺める
 
 さらに、廃線になった神岡鉄道の最終駅「奥飛騨温泉口」に残っている喫茶「あすなろ」に寄る。
 電話で呼び出した神岡の友人(魔女)のはからいで廃線跡を利用した「レール・マウンテンバイク」に特別に試乗させてもらった。
 営業日じゃなかったのだが会議があったとかでスタッフが出社していたので実現。ラッキー。


廃線になった神岡線のレールを利用した
 

ダブル自転車のトロッコ(?)
 
 自転車と自転車の間にバスケットをセットして飲み物とつまみを持ち込む。走るでもなく、止まるでもない。だらだらとした時間を楽しむ。暑くなったらトンネルの中で涼めばいい。
 他の自転車がいたら邪魔になるので全線貸し切り。贅沢すぎるか...


猪谷まで走れたら最高なのに...
 
 杖石の偵察、錫杖岳の偵察、荒神の湯満喫、喫茶「あすなろ」でデート、レール・マウンテンバイクの試乗と、(山には登れなかったが...)楽しい1日だった。


途中で引き返す 残念...
 
 ちなみにレール・マウンテンバイクの今年の営業は10月の土・日・祝日のみ。要予約で申込先は飛騨市観光協会(0577-74-1192)です。


レール・マウンテンバイクはこんなイメージです
(飛騨市観光協会のホームページから)