唐尾峠(山之村側) |
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所在地 | 飛騨市神岡町 | |
和佐府登山口 | アプローチ | 神岡町から山之村の和佐府 |
登山口標高 | 1006m 駐車場所1295m | |
標 高 | 1630m | |
標高差 | 単純624m 駐車場所から335m | |
沿面距離 | 片道3.2Km 駐車場所から1.1Km | |
登山日 | 2010年7月18日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 単独 | |
コースタイム |
駐車場所(48分)唐尾峠(13分)展望台<休憩1時間15分> 展望台(3分)唐尾峠(38分)駐車場所 合計2時間57分<休憩1時間15分含む> 登山口から駐車場所まで距離2.1Km 標高差290mあり |
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越中と飛騨をむすんでいた「塩の道」。呉東地区には五つの街道があった。高原川の右岸にあった「越中東街道」、左岸にあった「越中中街道」、宮川沿いにあった「越中西街道」、八尾の大長谷川沿いから角川にぬけていた「二ツ屋街道」。 そしていちばん東側にあり、その歴史ももっとも古いと思われるのが有峰から山之村へぬける、歴史とロマンに満ちた「鎌倉街道」である。 |
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「鎌倉街道」とはその名の通り鎌倉時代からあった。北陸から鎌倉へぬける最も近い道であった。 文献には加賀の2代藩主前田利次が参勤交代で江戸から帰るときに2000名の家来を連れてこの道を通ったと記されている。 百万石の殿様とは言え、外様大名であった加賀藩が、いざというときに使うための下見だったのではないかとことだが信憑性は薄いと思う。 |
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地図には山之村の和佐府から唐尾峠までの道が記されているが、そこから先の有峰への道は載っていない。 跡津川の大多和峠から尾根沿いに唐尾峠近くまで道が記されている。その道は唐尾峠の手前(唐尾峠展望台近くのピーク近く)で南西に方向を変えて1542m地点で消えている。これは新しく作られた林道だろう。 |
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和佐府の鎌倉街道入口だと思われるところに車を停めて近くの家に情報を仕入れに行く。運良く、家の土間で採ってきたヨシナの下処理をしていたおばちゃんに出会えた。 7村ある山之村も過疎化が進んでいるようだ。打保は無人となり、和佐府も2軒だけとか。 唐尾峠までは道がある事。青木峠から佐古へは降りられない事。山之村牧場は入場料が無料になっている事。(寄っていってくれ)等のはなしをうかがう。 |
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親切にも、クサリの鍵を貸してくれて林道の終点まで車で入る事が出来た。歩くのが目的だが、せっかくの好意なのであまえる事にする。 悪路で終点まで行けず、途中で車を停める。前も後ろも底をぶつけて少しへこましてしまった。 |
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唐尾峠への標識がある沢から先へも林道が続いていたようだが、整備はされていない。廃道に近い。 沢沿いは危うい道だったが沢を離れてからいい道になった。道幅が広く、長年踏み込まれてきただけあってしっかりしている。 |
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文献「越中の街道と石仏」(北国出版)では峠近くに石の地蔵様があるとの事。高さは1mにも及ぶとあったが実際には30cm程だった。 地蔵様が代わったとは思えず、筆者(塩 輝夫)の勘違いだと思う。 |
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また「越中の街道と石仏」には【戦国時代、永禄(1558〜70)のころ、甲斐の武田信玄が越中巡視のとき往来したと伝えられる。また、甲斐武田方の幕下の高原郷土豪江馬時盛、輝盛父子はしばしば越中新川群へ兵を出したが、その進攻の道路もこれ。】とも記されている。 「富山県歴史の五街道」(塩 輝夫)にも【大山町の中地山にある中地山城は、飛騨の高原諏訪城(吉城郡神岡町殿)の城主江馬時盛が天正元年(1573年)に建立した】とある。 |
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有峰への道は「有峰の記憶」(桂書房)に「上滝〜新町〜岡田〜松木〜牧〜才覚地〜水須(廃村)〜有峰】とある。水須から有峰へは高杉山〜東笠山を通ったようだ。 和田川にも道が作られた事があったが、峻険な谷なのですぐに廃道になった。真川から立山温泉〜折立峠の道も使われていた。 |
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峠近くの展望台で昼食をとりながら、しばらくたたずむ。剱岳が少しずつ雲に隠されていく。 和佐府に戻り、鍵を返す。山之村牧場に寄る約束をして老婆と別れた。瀬戸、下之本の集落を廻って帰る。 下之本に旅館があったのには驚いた。だが入口に書かれた旅館の文字はそのままで営業はしていないかもしれない。 |
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最近、神岡でコーヒーを飲む店が「ウインディー」から「あすなろ」に替わった。特に理由はない。 |
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