キラズ山



キラズ山頂上の三等三角点(2010年12月2日)

所在地富山市東猪谷
登山口 アプローチ猪谷から神通川を渡って林道をたどる
登山口標高583m
標   高1188m
標高差単純605m
沿面距離片道 Km
登山日2010年12月2日
天 候晴れ
同行者単独
参考コースタイム
 富山県の山(山と渓谷社)
作業道入口(1時間)登山口(1時間)頂上(50分)登山口(40分)作業道入口
合計3時間30分
コースタイム 作業道入口(45分)登山口(55分)頂上<休憩50分>(30分)登山口(35分)作業道入口
合計3時間35分<休憩50分含む>



林道から作業道に入る
 

オフロード車なら入れるが、作業道入口から登山口まで歩くことにする
 
 この季節に山にいくとすると高い山か低い山しかない。中途半端な山は雪も中途半端で面倒だ。
 近くの低い山という事でキラズ山を選んだ。2002年12月に3連敗した山だ。登頂を果たしたのは2005年3月の残雪期だった。


作業道入口
 

作業道は途中まで舗装されている
 
 登山口まで入れるようにとパジェロで乗り込んだが、歩く距離が短くならないようにで作業道入口から歩く。
 舗装されているのは途中まででその先はダートとなる。普通のセダンではきついかもしれない。


キラズ山の由来とはほど遠い杉の植林
 
 どどどどっという音とばさばさという音に作業道右下を見ると、40mほど先を熊が走って行くのが見えた。フー、フーという息づかいまで聞こえてきた(ような気がした)。
 杉の植林帯だったので黒い体がよく見えた。「あれだけ笛を吹きながら歩いて来たのだから、もっと早く気付いてよ」と、ちょっと腹が立った。


途中からダートとなった晩秋の作業道
 
 ちょっとビビる。逃げ出したいが逃げる方向が分からない。しばらく考えてから登山続行を決める。
 その理由1 熊は逃げて行ったのだから追いかけてこない(だろう)。
 その理由2 熊は下へ行ったのだから上へ行った方が安全。
 その理由3 せっかく来たのだから頂上に立ちたい。


作業道の右に登山口があった
 

その入口に落ちていた標識
 
 ちょっとした物音にも体中が緊張する。笛を吹き、大声を出しながら歩いた。何故か英語で...
 作業道から右に入る登山口を見つける。トタン板の標識には落ち葉が積もっていた。
 落ち葉を取り除いてきれいに見えるように入口に立てかけた。それでも雪が積もったらすぐに見えなくなってしまうだろう。


唐堀山、大高山、西新山、大高の頭、洞山 左奥に白木峰、右奥に牛岳
 
 登山道から神通川対岸の山がきれいに見えた。唐堀山、大高山、西新山、大高の頭、洞山は全て登った事がある。
 唐堀山以外は登山道がなく、積雪期の登山である。歩いたと思われる稜線、谷を目でたどる。これが意外に楽しい。


西新山、大高の頭、洞山 西新山の左奥に戸田峰 大高の頭の右奥に牛岳
 
 キラズ山はピークが2つある。登山道はその鞍部に出、そこから頂上に向かって直登となる。
 登り切ったところに三角点があった。奥に続く道があり、それをたどる。ほとんど標高差がなく本当の頂上がどこなのか分からない。


頂上直下の鞍部
 

頂上への直登は雪で滑りやすかった
 
 一番奥から先はなだらかに降っている。切り開けてあるが道のようには見えない。その先にあるのは六谷山だ。
 三角点に戻り昼食を取る。


頂上にあった三等三角点
 

こんな標識も...
 
 三角点の上にストーブを置いてお湯を沸かす。(罰が当たる?)お湯を沸かしながらも大声を出し続けた。
 雪が溶けて笹の葉がもち上がる音にも体が反応する。急いで食事を終え、頂上を後にした。


天候のくずれの前兆となるスジグモ
 
 作業道入口の少し先の広場に竣工記念の石碑がある。建てたときには意義があったのかもしれないが、もう忘れ去られて草の中だ。
 こんなものは建てるべきではないと思うのですが...


作業道入口の北側にある(何かの)竣工記念の石碑
 
 その広場から先に進むと神通川第三ダムに出る。ここを訪れる人は少ないだろう。
 ダムの下流は大きく迂回して長棟川と合流し、国道41号線沿いに戻る。神通川の意外な一面が見られる裏道である。


笹津第三ダムと神通川(水流はなし)