鍬崎山



独標からのぞむ鍬崎山(2010年2月25日撮影)

所在地富山市大山町
登山口
粟巣野スキー場
アプローチ粟巣野スキー場
登山口標高600m
標   高2090m
標高差単純1490m 累積(+)1580m
沿面距離片道6.1Km
登山日2010年2月25日
天 候曇り後晴れ
同行者単独
コースタイム 粟巣野スキー場(2時間15分)大品山(1時間40分)独標(1時間10分)鍬崎山<休憩30分>

鍬崎山(25分)独標(1時間)大品山(1時間)粟巣野スキー場
合計8時間<休憩30分含む>



粟巣野スキー場ミレット前(標高600m)から往復
 
 鍬崎山へは何度も登っているが、全てゴンドラを利用したものばかり。一度は粟巣野から往復してみたかった。
 8時15分、標高600mの粟巣野スキー場「ミレット」前を出発する。
 リフトの下を直登してスキー所の上部に出る。導水管のほうに廻らずそのまま直登した。


8時15分 粟巣野スキー場を出発
 

リフト沿いを行く
 
 927mピークからいったん降り、スノーシューでカツンカツンと音をたてながら導水管を横切る。
 そこからは貯水池まで夏道をたどる。細尾根のあとは林道のような広いコースだ。


粟巣野スキー場を見下ろす 中央奥に見えるのは来拝山
 
 今年は3回も大品山〜貯水池の間で遭難騒ぎがあった。全て真川の方に間違えて降りている。
 スキー場の仲間が1229mピークまでピンクのテープでマーキングしたので、その先、大品山まで補足する。


スキー場を直登して導水管を横切る
 

9時20分 貯水池
 

弥陀ヶ原高原末端の奥に大日岳
 
 10時30分、大品山に到着する。そこから左にコースを変え、鍬崎山に向かう。広い頂上なので視界が効かないときは注意が必要だ。
 視界がいいときは、ほぼ鍬崎山を目指して降れば間違いない。稜線からもろに南西の風を受ける。かなり強い。


10時30分 大品山から鍬崎山に向かう
 

大品山を振り返る
 
 コルまで80m程降り、1429mピークへと登る。このあたりは大きな立山杉が何本かある。
 その先のピークは左側に小さな沢を挟んでもう一本尾根がある。その上の100m程の急登が幅が広いので降りでトレースが消えたとき、細心の注意がいるところだ。


奥に見えるのは独標
 
 その100mほどの急登を登り、さらに50mほど登ると独標下のクサリ場(無雪期)に出る。
 この4〜5m程の超急登を登り、2ヶ所の細尾根を登ったところが標高1756mの独標。


頂上は近い
 

独標への最後の登り
 
 独標まで登ると鍬崎山が正面に見える。独標からなだらかに降って最後の登りに向かう。
 このあたり風が強くて何回も立ち止まった。スキー場でも20mの風が吹いて何回もリフトが止まったらしい。


このあたりが一番雪庇が発達する場所
 
 美女平から肉眼で雪庇が確認できるのがこのあたりだ。稜線の右側を行く。その方が風に飛ばされた場合でも安全だ。
 頂上近くまでくると強風に雪煙が舞っている。流石に標高2000m超の山だ。アルペンルートで言えば美松のあたりか。


流石に2000m超の山だ 強風に雪煙が舞う 大日岳の奥に見るのは剱岳
 
 13時20分、頂上に立つ。標柱も三角点も雪面に出ている。方位盤(?)まで出ていた。風が強いので雪が付かないのだろう。


13時10分 頂上に立つ
 

鍬崎山の三角点も頭を出していた
 
 僧ケ岳から薬師岳まで見慣れた山並が続く。見慣れないのはこの角度からの弥陀ヶ原高原と立山カルデラ。
 頭の中でイメージしている立体図(鳥瞰図?)を実際の目で再確認しているような気分だ。


大日連山と別山 奥大日の上に剣岳 手前は弥陀ヶ原高原
広い溶岩台地に称名川が割って入り大日平と弥陀ヶ原高原に分けた


この角度からの立山カルデラはここからでしか見られない
 

鍬崎山南稜と薬師岳 この稜線をたどってみたいといつも思う
 

西に見えるのは鉢伏山と東笠山
 
 頂上の南側に風の弱いところを見つけて昼食を作る。テーブル代わりのベニヤ板は簡単なスコップにもなる。
 時間がないので立ったままのランチ。今日のうどんはミスチョイスか? 美味しくなかった。


雪庇の裏に簡単な穴を掘ってうどんを作る
 

13時50分 頂上を後にする
 
 再度、頂上に立って13時50分、頂上を後にする。往路(登り)と復路(降り)の大きな違いは、登山口が遠くなるか近くなるかの違いだと気付いた。
 登れば登るほど登山口が遠くなる不安と、降れば降るだけ登山口が近くなる安心感。精神的にこの差は大きい。


独標からの降り 左が登りの踏み跡で右が降りの踏み跡
 
 下の堅いバーンに乗った重い湿雪が表層雪崩のようにスノーシューごと滑って歩きにくい。
 時々、尻餅をついて、予期しないシリセードーを強いられた。


雪玉が転がった跡
 

その雪玉が木にぶつかって止まった
 
 独標から少し降った広い尾根にピンクのテープでマーキングする。前にここで怖い目にあったことがあった。
 強風で登りのトレースが完全に消えて、降りの方向が分からない。いったん迷い出すとどちらの方向もあっているような間違っているような気がして半分パニックに陥った。
 地図と磁石は持っていたが、鍬崎山の経験が浅く、現在地が分からなかった。その頃はGPSを持っていなかった。


夏道の標識
 

天候が回復してくる
 
 15時15分、大品山に戻り、粟巣野へと右にコースを変える。ピンクのテープが効果的に付いているかどうかのチェックをしながら降る。
 16時15分、粟巣野スキー場ミレット前に戻る。休憩30分を含んで往復8時間だった。


16時15分 粟巣野スキー場に戻る
 

粟巣野スキー場ミレット(いつもここにいます)