御在所山藤内壁前尾根



左がP2のヤグラで右がP3(2011年11月3日撮影)

所在地三重県菰野町 滋賀県東近江市
菰野裏道登山口 アプローチ鈴鹿スカイラインより
登山口標高460m
標   高1200m
標高差単純540m
沿面距離周遊7.8Km
登山日2011年11月3日
天 候曇り
同行者中嶋
コースタイム 駐車場所(35分)藤内小屋<休憩5分>(25分)藤内壁出合(10分)前尾根取付<登攀準備30分>(4時間50分)登攀終了(25分)ロープウエイ終点<休憩10分>(1時間30分)駐車場
合計8時間40分<休憩他45分含む>



 
 

 
 

 
 
 御在所山に誘われる。岩山とのこと。安易に返事をして富山を18時に出発し、金沢で中嶋をひろう。山岸は仕事で不参加。岸はドタキャン。
 北陸高速道での会話。「御在所って岐阜県?愛知県?」「...三重県だけど...」「えっ???三重??県?」 遠い...


鈴鹿スカイラインに車を停める
 

御在所岳裏道にかかる橋
 
 道の駅「菰野」で仮眠を取り、6時半頃に登山口近くの空き地に車を停める。かろうじて軽四1台分のスペースがあった。最近、路駐の取り締まりが厳しいらしい。ラッキーだった。
 6時50分、駐車場所をスタート。左側に登山道があるが林道をたどる。堰堤を越えてから登山道に合流。


藤内小屋玄関
 

藤内小屋をあとにして先へ進む
 
 数日前に名古屋の岩月から写真で送ってもらった「兎の耳」。これがあったから御在所山に行く気になったのかもしれない。
 その「兎の耳」が目の前に現れた。思ったより大きい。ワンピッチ30mほどか?確保点は?


「兎の耳」と呼ばれるワンピッチの岩場
 

河原の向こうに藤内壁が見えてくる
 

藤内壁前尾根
 
 裏道の途中に「藤内壁出合」の標識があり、ロッククライマー以外は立ち入らないでくださいと書いてあった。
 なんとなく、高圧的な、差別的な違和感を感じる。そこへ立ち入ろうとしている人間がそう感じるのだから、一般の登山者はなおさらだろう。


一般道(裏道)からバリエーションルートへ
 

この枯れ沢を詰める
 

ゴーロ帯を行く中嶋
 

この右側に見える稜線から左上のピーク(ヤグラ)までが登攀ルート
 
 分岐から前尾根取り付きまで300mほどだろうか? 涸れ沢を詰めて右に折れる。左は一の壁だ。
 P7の取り付きで身支度をしているところへ3人パーティーが登ってくる。3人だと遅いのでお先にどうぞとのこと。
 その後も続々と人が集まってくる。


前尾根取り付き(P7)をトップで行く(金丸さん撮影)
 
 ギャラリーが集まる中、トップで行くのは恥ずかしい。3人パーティーのリーダーらしき人はここが前尾根の核心部だと言う。
 ここを登れればあとは簡単だと... いきなりのプレッシャーだ。
 どうやって登ったか覚えていないが3本のクラックを利用しながら登り、1ピッチ目を切った。


チムニーでは体全体の摩擦を使って登る(中嶋撮影)
 
 待ちきれないパーティーは右側のエスケープルートから回り込んで先に行く。
 乱暴なパーティーは確保している中嶋のザイルと接触しそうなくらい近くを登っていく。ここは(御在所は)そういう所らしい。


高度感はたっぷり
 

ここはジャンプで乗り越えたが指を擦り剥いた(中嶋撮影)
 
 藤内壁前尾根は下の7Pから1Pまである。初めはこのPをピッチだと思っていたがピークのPらしい。
 7Pのノーマルルートだけで3ピッチもある。だいたい下から1ピッチ、2ピッチと数えるのだから、いきなり7Pはない。(帰ってから気付いた)


クラックとスラブの連続
 

こんな快適なテラスもある
 
 藤内壁はクラックが走るスラブの壁をもった岩場のようだ。ジャミングとスメアリングがポイントか? どちらも苦手だ。
 慣れないジャミングは痛いが落ちるよりはマシ。両手ジャミングで伸び上がりガバを掴む。怖い。


ここのスラブも緊張した(中嶋撮影)
 

藤内壁はスラブの登り方がポイント(中嶋撮影)
 
 急斜面のスラブは怖い。体を支えているのはバランスを保っているハンドホールドと靴底のフリクションだけ。
 この足が滑ったら...体重を支えるものはない。滑落である。


セカンドで来る中嶋
 

トップで行く中嶋
 
 今回もマルチで登った。その方がガチャの受け渡しがなく、ザイルの流れもいい。
 そして最後のヤグラはトップになってしまった。途中にホールドの危うい核心部があるコースだ。


最後のヤグラ(P2)はリュックを置いて空身で行く(中嶋撮影)
 
 ここはリュックを置いて登った。先行する「歩人倶楽部」の方達の登り方を参考にする。
 実際は参考にはならず別の登り方をしてしまった。時間はかかったが完登する。巻き道を使わず懸垂で降りる。


懸垂で降りてリュックを回収しエスケープルートからヤグラの裏にまわる
 
 スタート時から相前後した3人パーティーは、地元、三重県の人達でリーダーの金丸さんは月刊誌「山と渓谷」に出筆している方だった。
 ホームページ「歩人倶楽部」を主催している。


三重県「歩人倶楽部」の方達と記念撮影
 

リフトが架かった御在所山(スキー場)はパス
 
 リュックを回収して展望台まで歩く。時間にして約30分。異次元の人達の中でハーネスを外し、ガチャ類をしまう。
 ロープウエイで来た観光客にしてみれば、こちらが異次元の人間。


異次元の空間(山上公園)に放り出される
 
 中道から降り、途中から裏道にトラバースして駐車場に戻る。渋滞している所もあったが1時間半で駐車場に戻った。15時30分。
 温泉で汗を流したあと、ひたすら車を走らせる。関ヶ原ICから高速に入り金沢8時半。富山は10時過ぎだった。
 翌日から全身の筋肉痛に心地よい快感を感じる。←変かも(Mかも)しれない。