池ノ平小屋



池ノ平山小屋水場からのぞむ八ッ峰(2011年7月3日撮影)

所在地黒部市宇奈月
阿曽原〜
池ノ平小屋
〜仙人ダム
登山口標高850m
下山口標高870m
標   高2040m
登り標高差単純1190m 累積(+)1300m 累積(−)110m
降り標高差単純1170m 累積(+)170m 累積(−)1340m
沿面距離登り5.2Km  降り5.8Km
登山日2011年7月2日〜4日
天 候2日曇り時々晴 3日曇り 4日雨
同行者総勢18名
参考コースタイム
 山と高原地図(旺文社)
阿曽原(3時間10分)仙人温泉小屋(2時間)仙人池ヒュッテ(15分)仙人峠(30分)池ノ平小屋 合計5時間55分

池ノ平小屋(30分)仙人峠(15分)仙人池ヒュッテ(1時間10分)仙人温泉小屋(1時間50分)水平道(50分)仙人ダム 合計4時間35分
コースタイム 阿曽原(50分)阿曽原峠<休憩10分>(3時間55分)仙人峠<休憩20分>(35分)池ノ平小屋
合計5時間35分<休憩30分含む>

池ノ平小屋(30分)仙人峠<休憩10分>(1時間45分)阿曽原峠(50分)仙人駅
合計3時間15分<休憩10分含む>



阿曽原から入って仙人ダムに戻る
 
 3年ぶりに池ノ平小屋の小屋開けの手伝いに参加する。メインは水源地の掘り出し。
 今年は雪が多いので、7m以上は掘り出さないと出てこないだろう。

7月2日



宇奈月温泉駅に集合
 

朝一のトロッコで欅平に向かう
 
 前日に長勢の家に泊まる。この時点で二日酔いが確定。長勢の娘達になにか説教していたような気がするがよく覚えていない。
 確か、「速く走るためには爪先じゃなく踵で蹴るように」みたいな事を言っていたような...


欅平に到着
 

上部軌道(高熱隧道で有名)へと向かう
 
 意識が確定していないまま、長勢家を出て宇奈月駅へ。何故かBOWともう1人の女性が同乗していた。
 岩城とあわせて5人となっている。いつの間に...


一般の人はもちろんだが
 

ヘルメットがないだけでも入れない
 
 宇奈月の米澤商店で共同装備の食料を受けとる。玉菜(キャベツ)やタマネギ、インスタントラーメン等。
 今年はアルコール類は十分に備蓄(?)してあるそうで、ボッカの心配はしなくていいそうだ。


阿曽原小屋(営業前)の前で身支度する
 

阿曽原からの旧道をたどり仙人谷に降りる
 
 欅平で上部軌道(高熱隧道で有名)に乗りかえ、阿曽原で降りる。
 冬季は解体してある阿曽原小屋はすでに建てられていた。だがこの日は人気がなかった。ここで最終的に身支度を終え、登山開始。


仙人谷の雪渓をたどるがパーティーはかなりばらける
 
 水平道を越え、仙人峠を越え、仙人谷へと降りる。ここから仙人谷の雪渓を仙人峠まで詰めることになる。
 緩斜面のないきつい登りだ。パーティーは徐々にばらけてくる。


仙人温泉の源泉
 
 仙人温泉の上で右の沢を選ぶところが難しい。知らないと左の沢を直登してしまうだろう。
 右の沢は雪渓が切れて小さな滝となっている。間の小さな尾根を乗越して右の沢に降りないといけない。


仙人峠
 

小屋は近いのにここで20分もの大休止
 
 歩くのが本当に嫌になってしまった。止まったら歩き出せないような気がして我慢の歩きを続けた。
 仙人峠に出て一息つく。先頭の5人はもう姿も見えない。大休止して後続を待つ。


池ノ平小屋の最初の夜は
 

楽しくふけていく
 
 この日の作業はパネル外しに小屋と管理棟との間の屋根の取り付け。それに小屋の掃除。
 寝るところが確保されれば、あとは憂いなく宴会に突入。途中で採って来たウドやアマナが美味しい。池ノ平小屋初日の夜だった。

7月3日



2日目の大仕事は
 

水源地の掘り出し
 
 2日目の一大イベントは水源地の掘り出しだ。若い頃、弥陀ヶ原ホテルの水源地掘り出しも大変な作業だった。
 スコップと人力だけで7m程の穴をあけた。2日から3日かかった。水がないとなにも出来ないのは昔も今も変わらないようだ。


チエンソー2台で掘り進むも
 

1日かかっても沢まで届かなかった
 
 2台のチエンソーを使って2箇所から掘り進む。1日かかったが沢まで届かなかった。
 5〜6m程掘ったようだが、もう2m程掘らないと沢に届かないような気がした。


2日目の夜も
 

楽しくふけていく
 
 この日は3人降りて2人が登ってきた。総勢15名の宴会。焼きススタケにウドのキンピラ。アマナの醤油マヨも美味しい。


ビールに日本酒に白ワイン赤ワイン
 

宴たけなわなのに、まだこんなに明るい
 
 ビール、日本酒、赤ワイン、白ワイン、ウイスキーに焼酎と、こんな季節の山奥なのに全部、揃っている。
 これに美味しい会話が加わって池ノ平小屋の2日目がふけていく。


名古屋、東京、新潟、富山、石川から集まった
総勢18名のボランティア達

7月4日


 水源地を掘り出せなかった事が残念だったが、5人だけは仙人ダム9時34分の上部軌道に乗らなくてはいけない。朝一で小屋を後にする。
 水源地にたどり着く美味しいところは後の人達に任せて...


仙人ダム9時34分の軌道に乗るため朝一で出発
 

仙人峠から雨となる
 

ここは登りで間違わないように
 
 仙人峠に出たところで雨が降り出す。天気予報より早い。仙人谷の降りは凍ったスプーンカット。
 持ち込んだアイゼンは一度も使わなかったがここでは、はいた方がよかったようだ。


目の前で雪渓が2箇所で陥没
 
 途中で足下の雪渓が割れて仙人谷に向かって滑落する。
 とっさに頭に浮かんだのは仙人谷の岩にぶつかるか、流れに飲み込まれるかだった。
 体を反転して足を下に向けた。下に見えたのは崩れた雪渓が流れに浮かんでいるところだった。
 滑り落ちながら助かった事を確信。あとはソフトランディングするだけだった。


9時20分、仙人ダムの到着
 

仙人ダム
 
 仙人峠から右にコースを変え、仙人ダムへ向かっている尾根道をたどる。アップダウンが続き、なかなか標高を下げないのにすこしうんざりする。9時20分、仙人ダム駅。濡れたものを着替えて電車を待つ。


上部軌道のどこか
 

上部k8移動のどこか
 
 欅平駅でビールを仕入れる。列車で飲む酒は一味違う。登山帰りじゃなく、旅行気分そのものだった。
 営業期間中に池ノ平小屋に行けるかどうか分からない。休みが取れたら行って、菊池さんと美味しい酒を飲もう。


黒部川を泳ぐバックホー
 

無事宇奈月温泉駅に到着
 
後日談 家で風呂に入ったときに気がついたのだが両膝と右腕の内側にアザが出来ていた。押すと痛かった。雪渓が割れたとき、割れ目に落ちないように右の雪渓に乗り移ったときに出来たようだ。


オオバキスミレ
 

サンカヨウ
 

キヌガサソウ
 

ショウジョウバカマ
 

エンレイソウ
 

シラネアオイ