烏帽子岳 |
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所在地 | 長野県大町市、富山県富山市 | |
高瀬ダム登山口 | アプローチ | 大町市から葛温泉、七倉温泉を経由して高瀬ダムへ |
登山口標高 | 1270m | |
標 高 | 2628m | |
標高差 | 単純1358m | |
沿面距離 | 片道5.4Km | |
登山日 | 2012年9月29日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 堀岡 | |
参考コースタイム 山と高原地図(旺文社) |
高瀬ダム(4時間)三角点(1時間20分)烏帽子小屋(50分)烏帽子岳(45分)烏帽子小屋(50分)三角点(2時間40分)高瀬ダム 合計10時間25分 | |
コースタイム |
高瀬ダム(3時間)三角点(1時間)烏帽子小屋<休憩35分>(45分)烏帽子岳<休憩25分>(35分)烏帽子小屋<休憩50分>(40分)三角点(2時間)高瀬ダム 合計9時間50分<休憩1時間50分含む> |
堀岡との野口五郎岳の計画を2回ドタキャンした。 野口五郎岳は熱烈な野口五郎ファンの堀岡を「連れていってあげる」という昨年からの約束だった。 |
野口五郎小屋営業終了後、ネットで調べたら日帰り出来るらしいとの堀岡からの誘い。 何か勘違いしていると思いつつもドタキャンの負い目から行く事にした。 |
七倉山荘前からタクシーを利用する。6時半開門にあわせて名鉄タクシーとアルプス第一交通の2台がそろう。 「タクシー乗り場のベンチに並べたリュックの順番で乗り込む順番が決まる」と七倉山荘でのアドバイス。 湯俣へ行く2人との相乗りで2台目のタクシーに乗ることが出来た。タクシー代2000円を割り勘で1人500円。 |
高瀬ダムは黒部ダムに次いで国内第2位の高さ(176m)を誇るダムである。それもロックフィールダムで。 黒四発電所の3.5倍の128万キロワットを発電する日本有数の水力発電所だ。 |
ダムの堰堤までタクシーが入り、湯俣への二人と別れて左岸のトンネルに入る。 トンネルの名前は「山の神隧道」。蛍光灯が点いていてヘッデンは要らない。 トンネルを抜けると、幅1m長さ50mほどの吊り橋で不動澤を渡る。その後、丸木橋で濁沢を渡って登山口となる。 |
登山口にある最後の水場の看板には「煮沸してから飲んでください」と書かれていた。見なかった事にする。 ブナ立尾根はいきなりの急登から始まる。「12」と書かれた小さな看板がある。稜線が0なのだろうか? |
何故10じゃなく、12なのだろうか? 何故下から1合目、2合目じゃないのだろうか? 剱岳の八ッ峰は下からT峰、U峰、..なのに前穂の北尾根は上からT峰(本峰)、U峰、..だ。この違いも謎? |
右に不動岳と濁沢の崩れた崖を見ながら登る。遠くに見えるのは針木岳と蓮華岳のようだ。 足下には七倉ダムと大町市街が見える。高瀬ダムは近すぎて見えない。 |
稜線に出て一息つく。途中で5分程度の休憩を3回取っただけだった。 10時55分、烏帽子小屋に到着。やっていないと思っていた小屋が営業していた。 |
大失敗。知っていれば、重いビールや水や食料は持ち込まなかったのに... 速攻日帰りの場合、荷物の重さは重要だ。リュックの重さとスピードは反比例する。当然、体力の消耗度も。 |
烏帽子小屋から野口五郎岳の往復コースタイムは6時間10分。さらにブナ立尾根の降りは3時間30分。 堀岡はすでにバテ気味だ。休憩なしでここから10時間近いコースタイムを歩くのは難しい。 ヘッデンでブナ立尾根を降るのも危険。行き先を烏帽子岳に切り替えた。堀岡は多分、心の中で、泣いていた。 |
烏帽子小屋から烏帽子岳までの往復コースタイムは1時間35分。ならばゆっくり出来る。 まずは小屋で仕入れた缶ビールで乾杯。 |
11時30分、烏帽子岳へ向かう。小屋から見えるのはニセ烏帽子岳。 灰色の丸い岩が露出した登山道を、大粒の白い砂を踏みながら行く。燕岳を思い出させる。 |
ニセ烏帽子岳の頂上に意味不明の石積みがあった。構造的には北西の風を避けるシェルターのようだ。 ニセ烏帽子岳からのぞむ烏帽子岳はかっこいい。色づき始めた紅葉もいい。 |
烏帽子岳の右側に見える山が雄山だと気づくのに時間がかかった。左に竜王岳と右奥に剣岳が見える。 この角度から見る立山、なんか新鮮。 |
烏帽子岳の南面は切り立った岩場。登攀意欲がうずき、ルートを目で追ってしまう。 どこから行っても登れそうだと思った。 |
頂上直下は切り立った岩場で鎖が張ってあった。登りは要らなくても降りはあった方が安全だ。 その後、左側へ狭いバンドを回り込む。 |
とんがった大きな岩が烏帽子岳の頂上。立つことは出来なかったが座ることは出来た。 普通は頂上にあるはずの木柱もこの山では無理なようで、3mほど下に立てられていた。 |
烏帽子小屋にもどり、持ち込んだビールで2度目の乾杯。あとは降るだけなので気持ちは完全に弛緩状態。 事故の大半は降りに発生している。気をつけましょうね。 |
何気に見ていた山並みに鍬崎山を発見。方向的にも形的にもそれしか考えられない。 小屋の主人に確かめたら鍬崎山だった。「何で分かるの?」みたいな顔をしていたが、私は富山県人です。 |
あとは帰るだけなので気楽なのだが、またあの急降を降るのかと思ったらちょっとうんざり。 延々と我慢の降りだった。野口五郎岳に行かなくてよかったと、あらためて思った。 |
登山口の「12」の標識を見つける。あとは平坦な道を歩くだけ。それでも残りの登山道は長く、トンネルも長かった。 |
トンネルを抜け、高瀬ダムに出て、遠くにタクシーを見つけてホッとする。 あとは温泉に浸かり、夕食をとって帰るだけ。疲れた体を心地よく感じる瞬間。 やっぱりMかも... |