大辻山



昨年の3月11日より雪が少なかった(2012年3月7日撮影)

所在地富山県立山町
立山町豊木 アプローチアルペンルート立山駅の称名川対岸
登山口標高480m
標   高1361m
標高差単純880m 累計(+)1238m 累計(−)1043m
沿面距離10.6Km
登山日2012年3月7日
天 候曇り
同行者単独
コースタイム バスセンター(20分)豊木(2時間35分)大辻山<休憩1時間5分>(1時間)長尾峠(55分)少年自然の家
合計5時間55分<休憩1時間5分含む>



往復するつもりだったのだが降るのは危険と判断して夏道から戻る
 

降りで鳥越峠方向へ行きそうになりコースを修正する
 

900mまでは急登が続く
 
 大辻山の南斜面を登る。昨年のリベンジだ。神通川左岸の山を北から順に攻めていたのだが、雪融けが早い。
 大洞山、流葉山は省略してこちらを優先した。


立山駅に車を停め 藤橋へと向かう
 

藤橋の上から称名川をのぞむ
 
 立山バスセンターの駐車場に車を停め、10時5分出発。称名川の水量が多い。春が近いようだ。


称名川発電所から大辻山を直登する
 

称名川発電所の導水管
 
 10時25分、称名川発電所でスノーシューを履いて雪面に取り付く。導水管の右側に踏み跡のようなものがあり、こちらからのコースを選ぶ。


この導水管の右側から行ったのがちょっと失敗
 
 これは失敗だった。雪面はいたるところで亀裂が入り、雪のないところも出てくる。昨年も雪崩れて雪がなくなっていた所だった。


いたるところに亀裂があり
 

雪のない所もでてくる
 
 途中のコンクリートブロックのあるところで導水管の左側に移った。雪があるように見えるが導水管側も土手側も雪がとけて空洞になっている。刃渡りのようにそーっと渡った。


雪山を登っている気がしない
 

ここで導水管の左側に移った
 

左側は杉林があり、雪崩のリスクは減る
 
 左側の杉林は雪崩の心配はない。滑ってもスピードが出る前に杉の木で止まれる。
 杉林を抜けてからは樹木が少なくなり、滑落の心配が出てきた。部分的に40度を超すような腐った雪の斜面で滑ったら
 確実に止められる自信がない。降る時はもっと危険だろう。


サージタンクまで登る
 

この水槽に落ちたら助からない
 

サージタンク上の急登を登り切るとようやく雪山らしくなってきた
 
 サージタンクの上の急斜面を登り切ると、斜度も緩くなり、雪山の雰囲気になってきた。
 だが上部に細尾根の急登があるので安心は出来ない。最悪のパターンは『登り切れないし降りられない』状態になることだ。


ここは腕の力で登った
 
 急な細尾根で雪も付いていないところは巻くことも出来ず、腕の力で登る。灌木がザイル代わりだ。


頂上近くの細尾根 もう危険なところはない
 

広い頂上に出る
 

頂上から称名川を見おろす
 
 頂上でラーメンを作りながら考えた。来た尾根を降る危険と少年の家経由の忍耐のどちらをとるか?
 考える振りをしただけで、心の中で答は決まっていた。安全な方。少年自然の家経由だ。
 安全策を取ろうとしている自分に恰好をつけてみただけなのだ。


一瞬、ガスがひいて雄山から鳶山まで姿を現した
 

リス
 

リス
 
 少年自然の家から立山駅までの舗装道路を歩くのはつまらない。吉峰山に登っているはずの堀岡に電話を入れてみる。送ってもらえないか? だが、もう降っている最中だった。
 吉峰で温泉に入って帰るそうだが家は七尾だ。金沢の友人もいっしょ。こちらの都合で時間をとらせる訳にはいかない。


長尾峠から大辻山を振り返る
 

単独スキーヤー加藤さん
 

 そこへ登山者が1人現れる。女性の単独スキーヤー。送ってもらえないか頼んでみる。快く引き受けてくれた。ありがとう。
 安心してゆっくり1時間を過ごす。ラーメンも美味しい。まわりの景色も気のせいか輝きだす。


林道でもこんな状態 単独だとこれでも危ない 危険はおかせない
 
 16時、少年自然の家に到着。元バスガイドだったという加藤さん。立山にもよく来ていたんだけど山登りを始めたのは最近とのこと。もっと早く始めていればよかったと言う。大丈夫、まだまだ若い。
 少年自然の家から立山駅までの距離は9.4Km。歩けば2時間。暗くなっていたかもしれない。この場を借りて、あらためて「ありがとう」


称名川〜大辻山で拾ったストック
少年自然の家に預けてあります