北穂高岳



横尾本谷左俣の雪渓

所在地穂高連峰
上高地 アプローチ平湯温泉からバスで上高地へ
登山口標高1500m
標   高3106m
標高差単純1506m
沿面距離17Km
登山日2014年9月20日
天 候晴れ
同行者岩月、中嶋、堀岡、菊
参考コースタイム
山と高原地図(山と渓谷社)
上高地バスターミナル(1時間)明神館(1時間)徳沢園(1時間10分)横尾山荘(1時間)本谷橋(不明)涸沢出合(不明)右俣出合(不明)カール末端(不明)カール中央(不明)A沢のコル(不明)北穂高岳
コースタイム 上高地バスターミナル(45分)明神館<休憩5分>(45分)徳沢園<休憩5分>(50分)横尾山荘<休憩25分>(1時間)本谷橋<休憩10分>(45分)涸沢出合(50分)右俣出合<休憩20分>(1時間50分)カール末端(25分)カール中央<休憩10分>(50分)A沢のコル<休憩15分>(1時間35分)北穂高岳
歩行9時間35分+休憩1時間30分=11時間5分



距離17Km 標高差1500m


本谷橋からバリエーションルートに入る
 


蝶ヶ岳上空1000mよりの鳥瞰図 
 

 昨年たどった横尾本谷右俣。黄金平から南岳へ抜けた。その時決めたのが横尾本谷左俣だった。
 メンバーは群馬の山岸と名古屋の岩月。今年は新たに参加者が3人増えたのに山岸が仕事の都合で参加出来なくなってしまった。残念。


アカンダナ駐車場発5時20分のバス
 

上高地バスターミナル
 

 平湯温泉の空き地に車を停めてテントを張った。ちょっとルール違犯的な場所だがトイレが近いところは少ない。
 夜だけなので勘弁してもらおうと思ったのだが朝3時半に起こされてしまった。
 とりあえずは助かりました。ありがとうございます。


徳沢園
 

横尾山荘
 

 5時20分、アカンダナ駐車場始発のバスに乗る。時間は早ければ早いほどいい。
 上高地バスターミナルで身支度を終え、河童橋を通過したのは6時15分だった。


9時5分、横尾橋を渡る
 

 今回は体力勝負でもあるので、横尾山荘までゆっくり行くことにした。
 明神館、徳沢園で5分ずつの休憩を取った。さらに横尾山荘で15分の休憩を取る。
 水分補給は缶ビールで済ませた。一石二鳥である。


屏風岩を南東から見る
 

屏風岩を北西から見る
 

 9時5分、横尾山荘出発。ここが今日のスタート地点。左側に連なる屏風岩はいつ見ても圧倒される。


本谷橋を渡らず涸沢の左岸を行く
 

 本谷橋を渡らず、涸沢の左岸で休憩をとる。ほとんどの登山者は右岸で休憩を取っている。
 橋が2本架かっているのは混雑時に登り用と降り用に分けているからか?


水量が多いところは藪をこぎ
 

少ないところは河原を行く
 

 10時15分、本谷橋から藪に入る。踏み跡は草が踏み倒されている程度。はっきりしたものはない。
 河原に出たり、藪に入ったりを繰り返しながら涸沢を行く。


藪に入ったり河原に出たりしながら涸沢を行く
 

 11時、横尾本谷出合。右の横尾本谷に入る。水量が減って歩きやすくなる。
 11時50分、左俣出合。簡単に昼食休憩をとった。


横尾本谷出合
 

左俣と右俣の分岐
 


横尾本谷(右俣も)は常に屏風岩が後ろに見える
 

 12時10分、左俣に入る。急登になり、浮き石も多い。慎重に行く。


谷幅は徐々に狭くなってくる
 

 谷幅は徐々に狭くなってくる。そして予想していなかった雪渓が現れた。
 空洞が大きいので左岸側のガラ場を登った。浮き石の多い片斜面は歩きにくい。


水流が消える
 

左俣最初の雪渓
 

 さらに上部で二つ目の雪渓に出会う。この雪渓は厚かったので上を歩いた。


二つ目の雪渓は厚いので
 

雪渓の上を歩いた
 

 左側に滝が現れる。落差100mの「北穂池ノ滝」だ。北穂池から流れ落ちているとのことだが、水量が多すぎて信じがたい。


左側に流れ落ちる落差100mの「北穂池ノ滝」
 

 さらに沢を詰めていくと中央に大きな岩?、尾根が見えてくる。
 標高2340mの奥二股だ。左に入ると北穂池が近いのだが、今日は時間が足りない。
 右側から大キレットのA沢のコルを目指す。エスケープルートとしていたコースだ。


2340m奥二俣は右側から行く
 

沢は徐々に広くなってきて左俣カール先端へ
 

 14時、カールの先端に出る。一気に視界が広がった。左後方に北穂池のカールや屏風の頭が見え、左前方に北穂高岳も見える。


左俣カールの先端に出て北穂池方向を見る 
 

左俣カール先端から北穂高岳をのぞむ
 

 A沢のコルは正面に見える長谷川ピークと北穂高岳の間にある。
 最短距離で行くと急登のガレ場となるので右側から回り込んだ。


左俣カール中央から左に回りこんでA沢へ 遠くは北穂高岳
 

 右側に見えていた鋭い尖塔を持った尾根は尾根ではなく、南岳小屋のある大キレットの北端だった。
 下から見るのと上から見るのではまるきり形が違う。


A沢の途中から大キレット南岳方面をのぞむ
 

 A沢のコルの最後の詰めで3人が固まってしまった。一人は方向を間違えて岩場で孤立。一人はガラ場で動けない。もう一人は浮き石に乗っている。
 その浮き石を下から手で支えているので、こちらも動けない。
 今回、最大のピンチだったが、それぞれ急場をしのいでくれた。


A沢最後の詰め
 

大キレットA沢のコルまで登り切る
 

 15時25分、A沢のコルに出る。とりあえず一安心なのだが、ここから大キレットの急登が待っている。
 疲れているので集中力をきらさないようにしないと危険。小休止の後、岩場にとりつく。


一般道(?)に出て、とりあえず一安心
 


A沢のコルからはいきなりの急登となる
 

鎖があっても誰も使わない
 

 大キレットは難しくないのだが安全なところではない。ちょっとバランスを崩したり、足や手を滑らせたら命の保証はない。


振り返れば恐竜の背のような「長谷川ピーク」
 


飛騨泣きというのはここでしょうか?
 

 後ろから吹き付ける風が冷たい。リュックを下ろして落ち着ける場所もなく、ひたすら小屋を目指した。


このフットホールドは使わせてもらった
 

 


北穂高岳と北穂小屋が見えてきた
 

 17時15分、北穂高小屋に着いた。小屋に入ると食事の1回戦目で狭いフロント前は大混雑だった。
 チェックインして部屋に案内されたら我々だけの個室で、ぴったりの5人部屋。ラッキーでした。


九州の登山者達と食堂で山談義
 

北穂小屋の夕食メニュー
 


雲海に浮かぶ槍ヶ岳
 

 食事のあと、食堂に戻ってのコーヒータイム。横では自炊組の人たちが思い思いの食事を作っていた。
 夕食のメニューがいまいちだったので、自炊のほうが良さそうだ。次回は自炊と決めた。


夕食後、食堂でコーヒータイム
 

個室(5人部屋)がもらえました