謎の池 |
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所在地 | 飛騨市神岡町笈破 | |
神岡町牧集落 | アプローチ | 猪谷から国道41号線を南下10.5Km |
登山口標高 | 320m | |
標 高 | 1100m | |
標高差 | 単純780m 沿面950m(GPSデータより) | |
沿面距離 | 13.2Km(GPSデータより) | |
登山日 | 2014年11月30日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 洋平 | |
コースタイム |
牧集落(1時間30分)笈破集落跡<休憩15分>(40分)謎の池<休憩1時間20分>(10分)無名の峠<探索10分>(10分)鉱口<探索10分>(30分)笈破集落跡<探索10分><ナメコ採り15分>(1時間)牧集落 歩行4時間+休憩他2時間20分=6時間20分 |
グーグル・アースで偶然見つけた変なものは池らしい。かなり大きそうだ。だがそんなところに池があることは聞いたことがない。 五万図や二万五千図で探すがそれらしい池は載っていない。隕石が落ちた話もない。 自分の目で確かめるしかない。チャンスが来るのを待っていた。 |
大きい方の池の直径は100mぐらいで小さい方は30mぐらい |
神岡のことに詳しい洋平に謎の池のことを聞いた。三井金属の削掘跡が陥没して出来た池らしい。 あまり公にしたくはなかったようだが事実である。航空写真にも載っている。 案内してくれることになった。 |
漆山小中学校跡に車を停めて身支度する。すぐ上は三井金属のトロッコ跡でその上には漆山小中学校のグランド跡がある。 中学校時代にこのグランドで野球をしたことがあった。「三校球技大会」という行事があって、大津山と茂住、漆山の小中学校が球技で競いあった。 |
謎の池へはいくつかのルートが考えられた。選んだのは牧集落からの直登ルート。 洋平が拘っていたルートだ。謎の池がなくてもここから笈破(おいわれ)集落への道をたどってみたかったようだ。 |
この季節は道跡(踏み跡?)は分かりやすい。迷うことなく標高を稼ぐ。 直登は少なく、ジグを切った道が続く。途中で石仏を発見した。 石仏が何なのかは分からない。何となく素人が彫ったような石仏に見える。 |
正面に見えた急登の山を左側から巻いていく。沢沿いのところは竹藪となっていた。 峠手前で二つ目の石仏に出会う。こちらは祠の中に2体と外に1体が祭られていた。 ここから道幅が広くなり、手入れされた道となった。 |
峠を越えて、なだらかな道を下っていくと小さな家が一軒建っていた。 笈破集落は昭和58年の二万五全図に載っていて、家の数を数えると七つある。 石垣がいくつも残っていて田だったのか屋敷跡だったのか分からない。 笈破集落からは林道をたどる。この林道は山ノ村と二十五山に分かれている。 どちらも入り口に鍵がかかっていて入ってこれない。 |
林道を歩いて40分、左側に窪んだ壁が見えた。突然、山中に現れた崖である。 火山の噴火口のような崩れ方をしている。好奇心は最高潮。 |
林道から100mほど入ったところに、その池はあった。大きい。クレーターのようだ。 水の色も薄い緑色で火口湖を思わせる。 |
この池が地図に載っていないのは、歴史が浅いからだ。池が出来てまだ十数年しか経っていない。 この池が何故出来たのか? |
洋平によれば、三井金属の鉱石を掘った後の空洞が陥没して出来た池とのこと。 謎が解けて少しがっかりしたが景観はすばらしい。知っている人も少ない。秘密基地に出来そうだ。 |
以前、崖が崩れて池の水があふれ出し、東漆山の集落が洪水になりそうなことがあり、現在はポンプアップして水を抜いているとのこと。 ポンプアップするための電源を近くの古い坑口から取っているという。 その古い坑口も見に行くことにした。それは林道のすぐ下にあった。 中が崩れて、かろうじて電線が生きているだけなので、堀りなおすかどうかを検討中らしい。 |
帰りに笈破集落の東側を探索した。宮跡があり、左右に狛犬がたっていた。 これも素人が彫ったような感じで、狛犬というよりただの犬みたいだ。 猪谷の神様の石と同じ石のようだ。緑色凝灰岩か? |
登るときに見ていたナメコを取りながら降った。ほとんどが旬を過ぎていたが、食べ頃のものも沢山あった。 もう1週間か2週間早く来れば採り放題だっただろう。 |
去年からナメコが豊作らしい。 カシノナガキクイムシにやられた立ち枯れの楢の木にびっしりとなっている。 |
謎の池の正体が分かって、ちょっとがっかりしたが行った価値はあった。別のコースからまた行きたいと思う。 水を抜かなかったら、もっと大きな池となり、見応えがあるだろう。 |