谷川岳



双耳峰谷川岳のオキの耳


 
 

5月11日


所在地群馬県みなかみ町 新潟県湯沢町
土合口 アプローチ水上ICから谷川岳ロープウエイへ
登山口標高760m
標   高1963m
標高差単純1203m
沿面距離6.5Km
登山日2014年5月11日
天 候
同行者中嶋
参考コースタイム
山と高原地図(山と渓谷社)
登山口(2時間40分)ラクダのコル(1時間20分)トマの耳
4時間
コースタイム
 
登山口(2時間15分)<途中休憩10分>ラクダのコル<休憩10分>(1時間30分)トマの耳
歩行3時間45分+休憩20分=4時間5分



10時15分に登山口を出発して14時20分肩の小屋に到着
 

 朝5時に富山西インターで待ち合わせる。1台に乗り合わせ、北陸道を下る。
 有磯SAで朝食をとり、くつろぐ暇も無く北陸道に戻る。未知のコースなので時間が読めない。


関越道からのぞむ越後三山
 

 関越道からひときわ際立って見えた山並みは越後三山。中嶋が左から越後駒ヶ岳、中ノ岳、八海山だと教えてくれた。
 八海山は私にとっては山の名前というより日本酒の名前である。


谷川岳ロープウエイ乗り場
 

谷川岳ロープウエイと天神平駅
 

 ロープウエイ乗り場で駐車場が分からず、うろうろしてしまった。
 駐車場は7階建ての立体駐車場なのだが、上から見ると地上2階建てにしか見えない。
 1日500円で、2日分の千円を払う。ダッシュボードの上に駐車券を2枚並べた。


谷川岳登山指導センター
 

西黒尾根登山口
 

 ロープウエイ乗り場から林道のヘアピンを折り返したところに谷川岳登山指導センターがあった。
 ここで登山届を出す。谷川岳は剱岳と同じくらい登山規制が厳しいところである。


しばらく続くゴーロ道
 

 西黒尾根は日本三大急登尾根らしいが、その雰囲気はない。
 ジグを切ってあるかないかだけでも急登か、そうでないかの感じ方は異なってくる。
 移動する水平距離と標高差だけで急登か否かを判定するのは問題があると思う。


クサリは使わない中嶋
 

 クサリ場が何カ所も出てくる。だが2人ともクサリは使わない。
 ブラブラしたクサリより、しっかりした岩の方が安心出来るし、登りやすい。


ラクダの背よりのぞむ谷川岳
 

 西黒尾根には「ラクダの背」と呼ばれる小ピークがあった。谷川岳が一望できるところだ。
 ここから少しくだって雪渓の登りとなる。雪渓が切れたところで登山道を見つけるのが難しい。


急登の雪渓を慎重に登る
 

14時20分、肩の小屋到着
 

 14時20分、肩の小屋に到着。頂上はもう少し先だが小屋に寄る。ビールが飲みたい。
 小屋の管理人は話し好きな人だった。遭難救助活動にも協力しているらしい。
 「80Kgの遭難者を背負ったときは大変だった」と...


ビールで乾杯の後、トマの耳まで行く
 

クレパスで遊ぶ
 

 ほろ酔い気分でトマノ耳まで行く。360度に広がる景色。見たこともない山並が連なる。
 土地勘がないのでほとんどの山が分からない。


厨房と食堂
 

食堂と売店
 

 今日の泊まりは横浜からの単独の中高年。男性3人組の中高年。男女2人組の中高年(自分達)。
 小屋は築10年ぐらいの感じで気持ちがいい。部屋は三部屋あったが仕切りは全て開放。


みっつある客室は仕切りが開放
 

肩の小屋の夕食
 

 食後、寒かったので、ちょっと横になったらそのまま寝てしまった。夜中の11時半に目覚めてから朝までの時間が長かった。


川棚の頭(1845m)へは登山道がない
 

 

5月12日


所在地群馬県みなかみ町 新潟県湯沢町
肩の小屋 アプローチ谷川岳肩の小屋から
谷川岳標高1977m
土樽標高605m
標高差単純△1372m 累計△1637 累計265m
沿面距離9.5Km
登山日2014年5月12日
天 候曇り(強風)
同行者中嶋
参考コースタイム
山と高原地図(山と渓谷社)
トマの耳(1時間)一ノ倉岳(20分)茂倉岳(2時間35分)登山口(25分)土樽駅
合計4時間20分
コースタイム
 
肩の小屋(1時間25分)一ノ倉岳(20分)茂倉岳<途中休憩15分>(2時間40分)登山口(35分)土樽駅
歩行5時間10分+休憩15分=合計5時間25分



一ノ倉岳、茂倉岳を経て土樽へ降りる
 

 朝4時半に中嶋が起きる。あまり寝れなかったようで目覚めていたらしい。
 用意をしないまま寝てしまったので、荷物を全部廊下に出してリュックをパッキングする。


肩の小屋の朝食
 

小屋のトイレは外にふたつ
 

 5時頃、食堂に行ってみると、朝食の準備が出来ていた。ご飯と味噌汁をもらって朝食をとる。
 予定通り、5時半に小屋を出発。風が強い。


オキノ耳よりのぞむトマノ耳
 

 トマノ耳から少しくだってオキノ耳。オキノ耳の少し先に祠があった。
 小さな祠に大きな鳥居がミスマッチ。祠の名は「浅間神社」。何故だ?


オキノ耳近くにある浅間神社
 

浅間神社の祠
 


「ノゾキ」とは谷川岳一ノ倉沢をのぞくところ
 

「ノゾキ」からのぞむ一ノ倉沢
 

 一ノ倉岳への登りに「のぞき」の標識があった。意味は解るがちょっとへんな呼び方である。
 風が強くて縁まで身を出せなかった。カメラにはなんとか納めて家で見ることにする。


世界で1番遭難者が出た一ノ倉岳の岩場
 

 谷川岳は標高も高くなく、広範囲な山でもないのに世界で1番死者を出した山である。
 ある時期の日本のクライマーを引きつけた魅力(魔力)ある岩壁だったのだろう。


一ノ倉岳避難小屋
 

快適に寝られるのは2人まで
 

 今の若者達はジムだけで満足している。ホンチャンなど考えてもいない人が多い。それはそれでいいのかもしれないが、手段が目的になってしまったようで寂しい。


茂倉岳からの降り
 

 茂倉岳の降りから風がさらに強くなる。稜線を歩いていても危険を感じるくらいだった。
 雪稜では風で倒されてもいいように風上側にコースを取る。稜線上を歩く勇気はなかった。


茂倉岳の降りあたりから風が強くなる
 

 リュックのどこかのひもが風にあおられて顔に当たって痛い。中嶋も髪の毛が顔に当たって痛いと言っていた。
 髪の毛が顔に当たって痛いというのは、どれくらいの風速なんだろう。


このクレパスの通過時の風速は30mぐらい?
 

風が強いので斜めになって歩く
 

 谷川岳の降りになれば風が弱まると思っていたのになかなかおさまらない。


オキノ耳、トマノ耳、肩の小屋を振り返る
 

 雪面に出ていた屋根は茂倉岳避難小屋だった。こちらはまだ掘られていない。


茂倉岳避難小屋は屋根が出ているだけ
 

相変わらず強風が吹き付ける
 

 樹林帯に入ってようやく風がおさまる。小休止を入れてコーヒーをいただく。
 山を歩いている気分になれたのはここからだった。今までのは何だったんだ?


標高も低くなり樹林帯に入ると風はなくなった
 

 登山口に降りてから土樽の駅まで35分もかかった。
 土樽には駅以外の建物がなかった。駅以外にある人工物は高速道路と発電所だけ。駅は無人。


10時55分、無人の土樽駅に到着
 

土樽駅の内部 外には建物もない寂しい駅
 

 駅で1時間ほどブラブラして水上駅行きの各駅停車に乗った。「国境の長いトンネル」で有名な清水トンネルは全長9702mである。
 トンネルを抜けるとすぐに土合駅だった。登りの土合駅は地上にある。


上越線みなかみ行きのローカル線
 

上越線土合駅
 

 戦後の登山ブームの頃は賑わった駅だったらしい。車社会となった現在、駅の前にある2軒の建物は朽ち果てていた。


土合駅降り線の駅を探索
 

土合駅のホーム
 

 せっかくなのでリュックを階段の上に置いて降りの駅を見に行く。
 降り線の土合駅は462段の階段(長さ338m)、143mの連絡通路、さらに24段の階段でホームと駅が繋がっている。


ホームから階段への通路
 

一直線に伸びる462段の階段(長さ338m)
 

 最盛期はこの長い階段が列車を待つ登山者でいっぱいになっていたという。
 この日の土合駅はその頃の熱気が嘘のように静かでひんやりしていた。


駅から出て左にある土合ハウスは閉館
 

右側にある建物は朽ち果てていた
 

 土合駅の待合室にリュックをデポして、谷川岳ロープウエイの駐車場まで歩いた。
 虚脱感と達成感が交差する大好きな時間。


谷川岳ロープウエイ乗り場を見学
 


タムシバ
 

シャクナゲ
 

ヤマザクラ
 


(オトコ)マンサク
 

(オンナ)マンサク
 

アカミノイヌツゲ