戸田峰



 

所在地富山市八尾町
アプローチ桐谷から小井波へ抜ける小井波峠へ
登山口標高485m
標高1227m
標高差単純742m 累計914m(GPSデータより)
沿面距離14Km(GPSデータより)
登山日2018年3月13日
天 候晴れ
同行者単独
コースタイム 小井波峠(1時間45分)874mピーク<休憩5分>(2時間35分)戸田峰頂上<休憩1時間10分>(1時間55分)874mピーク<休憩5分>(1時間)小井波峠
登り4時間20分+降り2時間55分=歩行7時間15分
歩行7時間15分+休憩1時間20分=合計8時間35分



 


林道で登って尾根から降った


 

 天気のいい日が続く。こんな日に山に行かないと山は逃げてしまう。3日続けての山行きとなった。大丈夫。疲れは感じていない。戸田峰に向かう。


小井波峠に車を駐める

8時45分、ここから(小井波峠)取り付く

 いつもの時間に朝食をとって8時に家を出る。雪質がよさそうなので、早立ちはしなかった。小井波峠に車を駐めて身支度を終える。8時45分、つぼ足で出発。


古いトレースがあった 土曜日か日曜日らしい

夫婦山女峰が男峰に隠れていく

 林道には古いトレースが残っていた。先週末のものだろうか? 足跡からみると3人のようだ。この林道は戸田峰北尾根の西側にあり、午前中は日陰になる。雪面は凍っていて歩きやすい。


トレースは左の尾根に消えていった 

 登山口から1.4Kmぐらいのところでトレースは尾根へと消えていた。少し迷ったが林道をたどる。林道がどこまで延びているのかも気になっていた。今日はそれを突き止める。


つぼ足でもごぼらない

林道終点は874mピークのすぐ近くだった

 林道は874mピークの近くまで延びていた。林道終点まで行かず、100m手前で尾根に取り付くのがベストのようだ。
 初めてだとその取り付き点を見つけるのは難しいので終点まで行ってもいい。たいしたロスにはならない。そこから標高差で60m程登れば尾根に出る。そこから874mピークまで約250m。


874mピーク近くにある杉の巨木 ストックを置いてみた

 登り切ったピークに大きな杉の木がある。三等三角点(大切谷)のある本当の874mピークはそこから100mほど東にある。
 下山時にまっすぐ行ってしまうとその三角点を通り、桐谷のダムに向かってしまう。こちらは支尾根が沢山あり、最後は沢に迷い込んでしまうので危険だ。この杉の大木を見つけたら左にほぼ90度曲がらないといけない。


大谷ノ頭、六谷山、北ノ俣岳

西新山

 874mピークで右に曲がり少し降ってから登って行く。左側に大谷ノ頭や西新山が見えてくる。最近登ったばかりなので、ついながめてしまう。


尾根は杉林が多かった

東女郎尾根と西女郎尾根の合流点に意味不明の穴が

 くねくねと曲がったアップダウンがいくつも続く。杉林で視界が効かないのでコルへ降りる時は注意が必要。何回も地図と磁石で方向を確かめた。

 消えたり現れたりしていたトレースは小井波集落から伸びている西女郎尾根と合流したところで力尽きていた。トレースはここまで。意味不明の穴が掘ってあった。


この下がワサビ谷

 そこからひと登りしたピークで戸田峰を視界に捕らえた。近いのか遠いのかよく分からない。ペースがあがりそうになるが、おさえ気味に歩く。ここで汗をかいたら頂上で寒い。


きれいなブナ林が続く

1100mピークから頂上をのぞむ

 左にコースを変えたあたりから桐谷側(左側)が切り立っているところが二カ所出てくる。雪庇も出ているので注意が必要なところだ。


桐谷のダムと小佐波御前山

 頂上から300mほど手前に偽ピークがあって、ちょっとがっかりさせられる。気を取り直して最後の登りに向かう。


最後の登り

 きれいなブナ林を抜け、13時10分、頂上に立つ。大きなおかがみのようなきれいな頂上だ。
 頂上に立っている大きなブナの木にあった戸田峰の標識はなくなっていた。


13時10分、頂上に立つ 薬師岳、北ノ俣岳、黒部五郎岳 手前は西新山


頂上に一番近いブナの木に

テープでマーキング

 風が強いので、少し戻ったところでシェルターをつくってランチをとる。
 ランチの美味しさは頑張りに比例するのかもしれない。簡単なラーメンだったが美味しかった。


風が強いので頂上のちょっと下で

簡単にシェルターを造ってランチタイム

 八尾町史によると古い名前の魚峰(ととみね)が戸田峰と呼ばれるようになったとのこと。
 夏路はなく冬季限定の山である。距離があり、ルート・ファインディングも難しいのであまり登られていないようだ。


毛勝三山から浄土山まで

 14時20分、下山開始。登りのトレースが残っているので迷う心配はない。だが、トレースがないと間違えやすいところが何カ所もあった。尾根歩きの下山は難しい。危なそうなところにテープでマーキングする。


14時20分、頂上を後にする


細い尾根は分かりやすいが

うねった尾根はトレースがたより

 林道と尾根の違いを調べるために、降りは尾根から降りた。トレースをたどればいいと安易に考えていたらトレースは消えかかっていた。
 見失ったり見つけたりを繰り返しながら降る。尾根コースはアップダウンがあり、杉や灌木が邪魔になる。林道への降りも長く、段差があって歩きにくい。結論は「林道コースの方がいい」だった。


ここにも天敵が...

 戸田峰の山行記は少ない。1973年北日本新聞出発行の「越中の百山」に載っているのは短い文章で頂上に達したかどうかも不明。
 1996年橋本廣さんの「とやま山紀行」に東女郎尾根(一般のコース)からと別荘川の遡行、バリエーション・ルートとしてワサビ谷とクルビ谷が載っているだけだ。


林道に新らしいデブリが出来ていた

日が傾いてくる

 次回は夫婦山の裾から西女郎尾根をたどって頂上に立ち、東女郎尾根から降る周遊コースをねらってみよう。
 地図で見るかぎり、トレースのない西女郎尾根を降るのは難しすぎる。迷いまくると思う。


今回も夕焼けと競争だった

 降りの林道歩きは距離が長くていやになる。だが激しい運動の後のクーリングだと思えばなんでもない。失敗した過去の反省や次回の山行きのことなどを考える時間にもなる。
 今回も夕日を眺めながらの下山となった。距離のある山だ。