下 山



下山からのぞむ大燻Rと洞山

所在地富山市細入村
下山 アプローチ国道41号線神通川第1ダムから
登山口標高175m
標   高450m
標高差単純275m
沿面距離往復2.5Km(GPSデータより)
登山日2019年2月3日
天 候曇り
同行者単独
コースタイム 神通川第1ダム(25分)第1の鉄塔(35分)第2の鉄塔(25分)頂上<休憩50分>(15分)第2の鉄塔(15分)第1の鉄塔(15分)駐車場所
登り1時間25分+降り45分=歩行2時間10分
+休憩50分=合計3時間


 地図を眺めていると、気になる場所(地形)を見つけることがある。名もない滝、岩壁、池、特徴的な小ピーク、等々。今回の小ピークもそんな中のひとつである。


 


 

 その小ピークは国道41号線沿いの片掛と庵谷の間にある。神通川が大きく東側に回り込んで円を描いている。その神通川が円を描いた中心に小ピークがある。
 円の西側には庵谷峠があり、東側は長棟川が流れ込んでいる(普通は見えない)。


 


 似たような小ピークが宮川沿いにもある。飛騨市宮川村(旧名?)の打保と大瀬の間に独立峰のように立っている。こちらにはナリテ山という名前がある。
 標高差は150mほどだが周りは全て崖になっている。登るとしたら、いったん南側の尾根に取り付き、コルを経由するしかなさそうだ。


ナリテ山

 国道41号線沿いの小ピークには名前がないので、三等三角点の基準点名「下山」を使わせてもらう。
 取り付きで一番近いのは庵谷峠だが、冬季は除雪されていないので歩くと距離がある。北側、東側、南側の三方は道がない。北側の吉野橋のたもとあたりしか見当たらない。


吉野橋近くの空いているところに車を駐める

ここから取り付く

 庵谷トンネルの北側は雪が付いていたが、トンネルを越えた南側は雪が少なかった。白銀の世界は期待出来ず、藪漕ぎを強いられそうな雰囲気だ。


田のような石垣があった

その上にもさらに2段の石垣がある

 吉野橋の手前に広くなったところがあり、そこに車を駐めさせてもらう。予定していた取り付き点でもある。
 杉林の中を行くと左手に石垣が見えてきた。田の跡のようだ。さらにその上に2段、石垣が見える。

 昔の次男以下の男は分家して一家をなし、家族を養って行くには家を建て、田を新たに作るしかなかった。だからどんどん山奥に入り、どんなところにでも田を作っていった。そんな生き方がうらやましくもある。


杉林の中を行く

杉林を抜けると藪漕ぎになる

 杉林を過ぎた急斜面は雪が付いていなかった。雪と地面が半々に現れる藪漕ぎとなる。まっすぐ鉄塔に向かった斜面が若干沢上になっていてかすかに雪があった。(0cm〜10cmほど)


斜度は40度ぐらいか?

最初の鉄塔に出る


鉄塔の右側に見えるのは奥山

 鉄塔まで登って、やっと雪上散歩となる。右に見える尾根から登れば近そうなのでトラバースしようとしたが谷があった。降って登り返す気にもなれず、予定通りに細尾根を登る。


右の尾根に取り付こうとおもったが谷があった

予定通りの細尾根を行く

 細尾根のうるさい灌木をぬいながら登る。30度以上はありそうな急登である。もうすぐ尾根というところで鉄塔の点検道に出た。これをたどり、次の鉄塔へ向かう。


尾根近くで鉄塔の点検道に出る

点検道をたどって第2の(尾根の)鉄塔へ

 この鉄塔から東側の鉄塔までは水平道である。東側の背の低い鉄塔の横に太陽光パネルとアンテナがあった。形は携帯電話のアンテナに似ている。


その東側の鉄塔は背が低い

鉄塔の横に太陽光パネルとアンテナがある

 いきなり現れたのはカモシカ。何処かで見たことのあるカモシカだ。茂住で見たカモシカも角が左側一本だった。彼(彼女)かもしれない。


出たな、一角獣!

逃げるか!


今回会ったカモシカ

昨年4月に茂住で会ったカモシカ


楡原御鷹山、カンナ尾山、大乗悟山、猿倉山


大燻R、洞山

ここも40度くらいの斜度がある

 アンテナからふたたび急登となる。こちらは幅があるので歩きやすい。斜度が緩やかになったと思ったら頂上だった。
 ところが広すぎて何処が頂上か分からない。一番奥まで(東側まで)行ってみたが分からない。地図に載っている三角点の場所を頂上とした。


頂上は広くてどこが三角点か分からない

東側の端まで行ってみた


戻って三角点だと思われるところにマーキング

 この日は家を出るとき晴れていたのに取り付きではもう曇っていた。風も強かった。頂上はもっと風が強かった。
 頂上の北側の風の弱いところに降りてランチタイムとする。
 メニューは冬の定番(?)鍋焼きうどん。油揚げ、餅、卵、天かす、ネギ、蒲鉾、花鰹を入れる。かなり贅沢。


今回もうどん

キツネ、タヌキ、月見、力うどんの完成

 午後からは雨の予報が出ていた。降らないうちにと、そうそうに頂上を後にする。
 雪山の降りは早いはずなのに、今回はちょっと勝手が違う。灌木が生い茂った細尾根や雪の付いていない急降が待っている。


この太陽光パネルとアンテナは何でしょう?

 すぐ横に鉄塔があり、電気が流れているのに太陽光パネルがあるのはちょっと違和感がある。だが、鉄塔を流れている電流の電圧は6万6千ボルト。100ボルトに落とすにはとんでもない変圧器が(変圧所規模の)必要となるからだ。


漆山岳、ソンボ山、大燻R、洞山


漆山岳、ソンボ山、大燻R、洞山

 普通の何でもない山々なのに、こうして眺めていると、何故だか解らない懐かしさがこみ上げてくる。
 あの尾根を、あの谷を、何処までも歩いて行きたい衝動に駆られる。この気持ちは何なんだろう?


漆山岳


ソンボ山


大燻R


洞山、大谷の頭

 なにげに登って降りてきたが、よく見ると結構ラッセルしている。それも重い雪を。
 ラッセルのない雪山なんて面白さ半減なのでいいのだが...


左が上山時、右側が下山時の足跡

鉄塔の点検道を戻る


細尾根を降る

吉野橋が見えてきた

 雨が降る前に車まで戻れた。低山でも車に戻ったときは、ほのぼのとした喜びを感じる。達成感からアドレナリンが出ているのだと思う。


駐車場所に戻る

 昨年のキラズ山以来、楡原の「山香」に、行っていない。おばちゃんの顔を見に寄ってみたが定休日だった。
 残念。


1年ぶりに楡原の「山香」に寄ってみたが休みだった