雨乞岩直登 |
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所在地 | 富山市大沢野 | |
雨乞岩 | アプローチ | 神通川楡原対岸の大沢野芦生集落 |
登山口標高 | 130m | |
標 高 | 559m | |
標高差 | 単純429m | |
沿面距離 | 5.1Km | |
登山日 | 2020年3月7日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 伊藤、松田、中嶋、堀岡、松本 | |
コースタイム |
芦生集落(1時間40分)雨乞岩<休憩15分>(30分)御前山<休憩50分>(1時間25分)芦生集落 登り2時間10分+降り1時間25分=歩行3時間35分 歩行3時間35分+休憩1時間5分=合計4時間40分 |
朝9時、旧猿倉スキー場の駐車場に集合する。七尾市、金沢市、魚津市を含めて6名となった。 |
猿倉スキー場まで周遊する予定だったが、北電の鉄塔の点検道を使えば芦生に降りられるらしい。車6台、全員で芦生に移動する。 |
登山口から舟倉用水に向かう。途中の竹林が荒れ放題になっていた。管理する人がもういなくなってしまったのかもしれない。 |
神社に二礼二拍一礼して参拝する。中を開けてみたら神社ではなく仏閣の方だった。日本は神仏混淆の国だから大目に見てくれるでしょう。 |
舟倉用水を100mほど降って(北上して)杉林に入る。杉林は灌木が少なく歩きやすい。 |
杉林から落葉樹林帯に入る。斜度がないので比較的歩きやすかった。藪を抜けた後、目の前に広がったのは草付きの斜面だった。 |
草付きの真ん中にかすかだが沢がある。この沢は避けた方がいいような気がした。あくまでも感だが松田も同じ考え。沢を挟んで左側の草付きはすぐに藪にぶつかる。右側の草付きを選んだ。 |
スゲ類の雑草がコブ状に連なっていて歩きやすい。足場にもなるし手がかりにもなる。登りやすい草付きだ。 |
それでも斜度が増してくると足元が滑りやすくなってくる。手がかりが大事になってくる。なるべく根元を、沢山の葉を、掴むようにして登った。 草付きでも基本的に大事なのは足場だ。草はバランスを取るためのものであって、頼ってしまうと危ない。 |
登攀では難しい所と危ない所が同じ場合が多い。だが難しい所と危ない所は、実は別物である。 今日のような場所は難しくないが危ない所に入る。難しくないが、ちょっとしたミスで死に繋がるような大きな事故をおこす所だ。 |
草付きの終了点がテラスになっていた。ここで一息付けて、緊張を解いた。あと少し藪をこげば雨乞岩のはずだ。 |
猿倉山から御鷹山への林道から撮った写真を見ると、たどった跡がよく分かる。草付きとローソク岩。40mの滝も意外に近くにあった。 |
テラスから雨乞岩へと藪をこぐ。藪漕ぎがこんなにも気が休まるものだとは思わなかった。なにより滑落の心配がない。漕いでいればいつかは目的地に着く。 |
藪漕ぎが終わったところが雨乞岩だった。突然目の前に現れたという感じだった。 同じものなのに前回とは雰囲気が違っていた。前回は驚いただけだった。今回はその歴史を、ここに集って雨乞をした人達のことを思うことが出来た。 |
以前、登ったことがあると言っていた松田も、うろ覚えだったようだ。 それでも誰かが登ったことがあるというのはいいことだ。なんとしても登り切るというモチベーションも維持できる。経験者がいればなおさらだ。 |
最初にここに不動明王が祀られたのは室町時代らしい。高さ50cmの木造(檜)で現在は寺家の「帝龍寺」に祀られている。 現在の不動明王は石像で昭和初期に寺家の石工、谷口又四郎さん(故人)が彫ったとのこと。 |
雨乞岩から北側に少し降って、鉄塔経由のコースを下見してみた。見た目、隣の岩の下部が急な草付きで危なそうだ。Aコースは完全にあきらめた。 (まだ他のコースから登る気持ちが残っている) |
御前山まで登り、広場でランチ。軽量化を図ってカップラーメンにした。つもりがカップ焼きそばだった。持ち込んだ500ccの水は全部捨てる羽目になった。山で焼きそばをするときは多めの水が必要だ。カップ焼きそばは山にはむかないようだ。 |
降りは北電鉄塔の点検道を使わせてもらう。登山道から右に伸びるりんどうをたどり、鉄塔へ降りる。そこから南に向かって刈り開けた点検道たどる。次の鉄塔から急降の点検道を降りる。こちらはちゃんと整備されていた。 |
杉林を経て芦生〜小佐波御前山の登山道と合流する。隠れたもう一つの御前山への道だ。だが北電が管轄する道であることをわきまえて通りたい。 |
14時10分、駐車場所に戻る。標高差もあまりなく、珍しい山でもないのにワクワク感が残ったままだ。 山に登る楽しみは山自体に魅力がある場合が多い。だが「山、有名が故に尊からず」とでも言うか、名もない山でもコースを選んだり方法を考えたりする楽しみがある。どちらかと言うとこちらの方が楽しい。 地図を見ながら雪山での新しいルートを探したり、方法を考えるのが大好きだ。 |
登山口に戻って目にする日常が達成感をよりいっそう高めてくれることがある。これも不思議だ。何故だろう? |