夫婦山周遊



 

所在地富山市八尾町
小井波登山口 アプローチ八尾町から黒瀬谷をたどり桐谷から小井波へ
登山口標高464m
標   高784m
標高差単純320m 周遊465m(GPSデータより)
沿面距離周遊4.4Km(GPSデータより)
登山日2021年2月25日
天 候晴れ
同行者単独
コースタイム 駐車場所【9:30】(30分)林道カーブ(20分)女峰稜線(1時間10分)女峰【11:30】(15分)松瀬峠(35分)男峰【12:20】<休憩1時間10分>(15分)峠(30分)駐車場所【14:15】
登り2時間50分+降り45分=歩行3時間35分
歩行3時間35分+休憩1時間10分=合計4時間45分



カシミール二万五千図


山旅倶楽部一万二千図


カシミール、カシバード


カシミール・プロパティ


 3年前に夫婦山の縦走を思いついてたどってみた。縦走後にGPSの軌跡を見てがっかりした。なんとなく美しくなかったのだ。
 もう少し大きく、同じところをたどらないように一筆書きで描きたいと思った。


今回の周遊予定の稜線をのぞむ

 山は待ってくれるかもしれない。だが雪は待ってくれない。ぎっくり腰がまだ治っていなかったが出かけた。


小井波の入口の空き地に車を駐めさせてもらう

豚舎の横からスノウ・シュウズを履く

 9時30分、小井波の駐車場所を出発。豚舎の横でスノウ・シュウズを履いた。戦闘モードに入る。
 豚舎を回り込んで林道に入る。夏道の入口で左折せずに林道を直進する。


ここから左に折れるのが夏道だがまっすぐに行く

林道のカーブの先は谷になっていた

 林道は予想通りのところでユーターンしていた。その先は深い谷になっている。そこから林道を離れ、谷の右岸をたどった。


谷の右岸を行くと平坦地が現れた

 深かった谷はすぐに平坦地に変わった。平坦地から右の斜面に入っていく。


この平坦地の先で右の斜面に取り付く

振り返れば小井波の旧耕作地が広がっていた

 この斜面は南向きなので雪が少ない。60mほど登ると尾根の鞍部に出た。予定通りのところに出た。


尾根まで登り切ると左手に男峰が見えた

 そこから女峰に向かって尾根をたどる。雪が少ない。細尾根にはいるとほとんど藪漕ぎ状態となる。


雪がなくなりスノウ・シュウズを脱いで担いだ

 途中の小ピークは完全に灌木と笹の藪山となり、スノウ・シュウズを脱いだ。ストックもまとめてリュックに縛り付けた。


このあたり、行くべきか戻るべきか迷ったところ

 小ピークを越えると女峰への尾根が見えてくる。危ない雰囲気が漂っている。中途半端な雪がいけない。


少しでも雪が残っていればなんとかなる

 最後の鞍部でスノウ・シュウズを履く。3年前、尾根に取り付いたのはここからだった。核心部の始まりだ。


ここはスノウ・シュウズを履いたまま超えた

 雪のない藪も出てくるがスノウ・シュウズを履いたまま強引に突破する。雪が現れてくるとホッとする。


楽なところも現れてくる


左側は絶壁

もう行くしかなくなってくる

 春先の急登は雪壁がクレパスのように、ぷっつりと切れたところが出てくる。それが尾根だと両側が切れ落ちていて、どちらにも回り込めない。
 登れそうな弱点を探す。登り方を考える。そして乗り越える。そういうものも雪山の醍醐味のひとつだと思う。


こんなところを超えるのが楽しい

 3年前は女峰への尾根を最後まで直登した。左側は女峰の東面の岩壁だ。今回は右の沢に逃げた。安全な広い雪面になっている。登りやすいところを選んで登るのはバリエーションルートをたどるときのセオリーだ。


前回は尾根を直登したが

今回は右の沢に逃げた

 11時30分、女峰頂上に出た。まだ半分にも達していないが、今回のミッションの成功をほぼ確信した。
 後は気を引き締めて事故のないように戻るだけだ。


女峰頂上

少し降ったところに頂上の標識があった


女峰からのぞむ男峰

 女峰から松瀬峠までも細尾根が出てくる。灌木がうるさい。逆に広いところは方向を定めるのが難しい。


女峰から松瀬峠までも雪が少ない

このあたりで今日の完登を確信する


松瀬峠に出る

 松瀬峠まで降ったら、もう後は残務整理のようなもの。でも、やるしかない。
 残る心配は男峰からの降りの南斜面。雪が少なくて藪漕ぎになったら手こずる。


松瀬峠よりのぞむ富山平野と富山湾

 


急登から廊下へ

大岩

 松瀬峠から男峰へが好きじゃない。と言うか嫌いだ。腕力に頼るような急登、不気味な大岩、大岩を回り込む灌木帯。楽しくない。


大岩の下を左へと巻く


大岩の左側に出る

ここは夏でも嫌なところ


ここを乗り越えれば頂上は近い

 大岩を回り込んで一息つく。男峰頂上は近い。ゆっくりと灌木帯を抜け、12時20分、男峰頂上に出た。


男峰頂上に出る 遠くに見えるのは白木峰

 


ランチタイム くどいようだが右端が秘密兵器の食料庫

 パーティーを組んだときはそれほど食料を持ち込まない。1人当たりのテーブル面積が狭いのと、それぞれが何かを持ち込んでいて配ってくれるからだ。
 単独のときはいろんな物を持ち込む。テーブルは使い放題だし、何を持ち込んでも文句は言われない。


くまモンのカップラーメン

中に入っていた蒲鉾は熊じゃなく豚だった

 


赤谷山、大窓、剱岳、大日岳、別山


立山三山、竜王岳、鬼ヶ岳、獅子ヶ岳、鷲ヶ岳、鳶山


薬師岳


北ノ俣岳、黒部五郎岳、鑓ヶ岳

 


男峰から南斜面を降る

それなりに急降

 最後の核心部、男峰の南斜面を降る。雪は少なかったが藪漕ぎを強いられるほどではなかった。


雪が少なく

雪を拾いながら降った

 


鞍部まで降る


ここから西に向けて小井波へ

このあたりは林道がジグを切っている

 鞍部からは沢の左岸を降る。林道がジグを切っているので歩きにくい。左に沢が現れたら細い尾根に入る。
 この尾根をたどっていくと杉の植林帯に入る。前回は左側に降って入山ルートと合流してしまった。今回は右側に降った。


細尾根に入って

最後は杉の植林帯を降る

 14時15分、計画通りに養豚所入口の橋に出た。周遊コース完成。
 何故かそれほど達成感は感じられなかった。多分、達成感は女峰頂上で感じたのだろう。


最後は小ピークを右に降って

小井波の豚舎に戻る

 雪が少なく手こずった。だが雪が多くても簡単なコースではない。危険な所もあるので、安易にたどらないようにお願いします。これは一般ルートではありません。


帰りに振り返った夫婦山の男峰と女峰