鍋冠山〜釜池 |
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所在地 | 富山県上市町 | |
鍋冠山 | アプローチ | 上市町西種へ |
登山口標高 | 325m | |
標 高 | 900m | |
標高差 | 単純575m | |
沿面距離 | 往復10.5Km(GPSデータより) | |
登山日 | 2021年3月9日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 単独 | |
コースタイム |
西種【10:15】(1時間35分)釜池分岐(40分)頂上【12:30】<休憩1時間20分> 鍋冠山【13:50】(35分)釜池<休憩15分>(25分)釜池分岐(1時間5分)西種【16:10】 登り2時間15分+降り2時間5分=歩行4時間20分 歩行4時間20分+休憩1時間35分=合計5時間55分 |
カシミール五万図 |
カシミール二万五千図 |
山旅倶楽部一万二千図 |
カシミール・カシバード |
カシミール・プロパティ |
鍋冠山は弥陀ヶ原ホテルに勤務していたころから気になっていた山だった。 夏道があると聞いて登ったのは昨年の秋だった。だが、行きたいのは雪山。 |
スーパー農道(立山町福田)よりのぞむ剱岳と鍋冠山 |
高峯山に行ってきたという松本から雪の情報を得た。急がないと雪がなくなる。すぐに出発。 |
上市町西種の空き家の前に車を駐めさせてもらう |
10時15分、出発 |
鍋冠山と釜池はセット。今回は周遊を考えていた。地図を見る限り行けそうな気がする。最終的な判断は現場で決めることにした。 |
スノウ・シュウズを履いて行く |
西種の民家(空き家?)を過ぎたところに車が一台停まっていた。手前に駐めたらその車は出られない。100mほどバックして空き家の前に駐めさせてもらった。 |
スンバ(杉の葉)がスノウ・シュウズに |
引っかかって歩きにくい |
西種からだと林道歩きが長い。落ちているスンバ(杉の葉)がスノウ・シュウズに引っかかって歩きにくい。 |
右方向が林道に見えなくてしばらく悩んだ |
ふと、高峯山の看板が目にとまる。矢印は右を向いている。林道は左に続いていて右にあるのは杉林だけ。 前回は車で通過していたので記憶があやふやだ。トレースは両方についている。看板にしたがった。 |
気がつかないうちに鍋冠山まで来てしまった |
直登して行くと最後はなだらかな稜線となる |
トレースはいきなり登りになった。地図とGPSで現在地を確かめる。鍋冠山の真下にいることが分かった。 釜池の分岐は左カーブでショートカットしてしまって気づかなかったのだ。(後で分かったこと) |
12時30分、鍋冠山頂上 |
ほぼまっすぐに直登する。つぼ足の足跡も多い。20分で頂上に出た。 |
毛勝三山から大日岳まで |
赤谷山、大窓、池の平山、剱岳 |
頂上からの展望はよくないが、頂上少し手前からは剱岳がよく見えた。頂上からも場所を選べば富山平野と日本海が望める。 |
遠くに富山湾をのぞむ |
下を見ると釜池が見えた。意外に近くに見える。間に杉林があるのが安心材料だ。(杉林があるということは人間が入れるということ) |
眼下に釜池が見えた |
鍋冠山頂上から釜池に直接向かうことを決める |
問題は鍋冠山からの降りだ。まわりは崖で雪が切れている。西側に回り込んでみると雪が繋がっているように見えるところがあった。 |
頂上西側に雪が繋がっているところがあった |
だが、降ってみると切れていた |
そこから降りてみる。と、そこも雪は切れていた。灌木につかまりながらクレパスを超え雪面に出る。 登りの東面は日が当たっていて雪は柔らかかったが、こちらは北面で雪はまだ凍っていた。 |
北斜面で雪が硬い |
最初の灌木までおそるおそる降る。その灌木から下は何もない斜面。40度ぐらいはありそうだ。 滑ったらお終い。止められない。下の樹木か岩にぶつかって... 戻るか? |
スノウ・シュウズとストックだけではかなり怖い |
まったくスノウ・シュウズの歯が効かないわけではない。滑ったらアウトだが滑らなければいい。 ストックを突き刺し、スノウ・シュウズを蹴り込んで、半歩ずつ、20cmずつ、降りた。 |
半歩ずつ(一歩が20cmぐらい)降った |
灌木のない斜面は怖い(頂上を振り返える) |
下まで降りてホッとする。鍋冠山でこんなに緊張するとは思わなかった。 少し先に見える小ピークに二本杉という地名がついているが、杉の木は3本以上ありそうだ。(←意味のないつっこみ) |
降りきった先に見えるピークの地名は二本杉だが3本以上ある |
水量が豊富ならここも池になりそうだ |
杉林を抜け、釜池の南側の縁を登り切ると眼下に釜池が現れた。東側は(右側は)氷が溶けているが左側はまだ真っ白だ。 |
釜池を見下ろす |
池に向かって降りようとしただけで鴨が一斉に飛び立った。100mぐらい先にいたのに足音が聞こえたらしい。鴨の耳はすごい。 |
左側(西側)はまだ雪が残っている |
右側(東側)は雪が溶けている |
東側に回り込んで池をのぞむ |
登り返して東側から降りてみる。かすかに木立の間から鍋冠山が見えた。 じっとしていると鴨も戻ってくる。池平山の「平の池」にも鴨がいた。何を食べているんだろう? |
一番左側が鍋冠山 |
鴨が100羽以上(多分)いた |
釜池から林道までの戻りが難しかった。鍋冠山から直接下りてきたので林道までのトレースはない。 微妙にコースを外しながらもなんとか釜池分岐まで戻れた。 |
釜池から林道までがうねった杉林で難しかった |
登りで釜池分岐に気づかなかったのは、その手前でショートカットしたからだった。 |
上山時には気がつかなかった釜池分岐 |
上山時に悩んだ高峯山分岐 |
スノウ・シュウズに違和感を感じていた。よくみると右足の踵が枠の外に出たり入ったりしている。 壊れたらしいが、はずすのが面倒くさくて、そのまま車まで歩いた。 |
よく手入れされている杉林 |
西種から登山口までの間の林道歩きがつまらない。見えるのは杉林だけ。雪上散歩もスンバの上。別の意味での忍耐の歩きを強いられる。 |
骨原の溜め池まで戻る |
西種までもどる |
車が見えるので人が住んでいるようだ |
ほとんどは空き家 |
西種の集落内でおばあちゃんが1人、道に貯まったスンバなどを取り除く作業をしていた。1軒だけ住んでいそうな家があったので、その家の住人だと思う。 気さくな方で、色々話を聞かせてくれた。鍋冠山から直接釜池に向かった人は聞いたことがないとも。今回の最高のご褒美の言葉だった。 |
16時10分、車に戻る |
スノウ・シュウズは2カ所で壊れていた。1カ所は外側の留め金がすり切れて外れたもの。両方で6カ所あった。これは前のMSRでも経験済みでドリルで穴を開けて細い番線で縛って直した。 もう1カ所は留め具の付け根の金具が折れて外れたもの。金属疲労だろうか? これはちょっと直すのが大変そうだ。オクトスへ持ち込んで確かめたら想定外の損傷で直せないだろうとの事だった。 スノウ・シュウズの今シーズンの在庫はゼロだという。しばらくはかんじきか? |
スノウ・シュウズ(MSRライトニング)を外側と真ん中の2カ所で壊してしまった |