仁王山



仁王山よりのぞむ白木峰

所在地富山県八尾町、岐阜県宮川村
仁王山 アプローチ八尾町より車で40分
登山口標高560m
標   高1516m
標高差単純956m 1080m(GPSデータより)
沿面距離往復6.2Km(GPSデータより)
登山日2021年2月12日
天 候薄曇り
同行者単独
コースタイム 大長谷温泉【9:15】(1時間25分)916m東屋(1時間55分)仁王山【12:35】<休憩1時間5分>(40分)916m東屋(35分)大長谷温泉【14:55】
登り3時間20分+降り1時間15分=歩行4時間35分
歩行4時間35分+休憩1時間5分=合計5時間40分



山旅倶楽部二万五千図


山旅倶楽部一万二千図


カシミール・カシバード



カシミール・プロパティ


 10日前のリベンジで仁王山に向かった。
 納得のいかなかった山行には、ちゃんと、けりを付けないと次に進めない。


一番手前の尾根を行く

 早く出発したかったが食器を洗ったりゴミ出しをしたりしていたら(偉いでしょ?)遅くなってしまった。
 それでも前回(10時)より早く出発することが出来た。


大長谷温泉の駐車場を借りる

林道の最初のカーブから取り付く

 今回も温泉の管理人(おばちゃん)にお願いして車を駐めさせてもらう。身支度を終え9時15分、出発。
 まずは温泉の駐車場からまっすぐに上がり、林道に出たら左に進む。
 ほとんどの登山者はそのまま上の林道に出て右に折れ、東屋があるあたりから取り付く。今回も残されていたトレースやシュプールは全てそちらに向かっていた。


左も右も雪が少なくて

本日最大の核心部となった

 916mの東屋までまっすぐに伸びている尾根が一番最短でスッキリしているのに誰も使わない。ヤマレコとかで人がたどったコースを調べてから登るので、皆、同じようなところをたどってしまうのだろう。
 地図を見て、自分を信じて、コースを決めるのが雪山の醍醐味なのにもったいない。
 前回は最初から気持ちが折れていてトレースをたどってしまった。(←すごく反省)


とにかく直登

 この日は舟橋村(山のない村)を除いて全県になだれ注意報が出ていた。そういう意味でもこのコースは尾根筋なので比較的安全だ。
 林道のヘアピンカーブからの取り付きが本日一番の核心部だった。スノー・シューズが木の枝に引っかかったり笹で滑ったりで、ほとんど腕力だけで登った。汗をかいてしまった。


35度?

40度?

 斜度は35度から40度ぐらいだろうか? 楢の交じった気持ちのいいブナ林の尾根を行く。
 やや湿雪の脛ラッセルが続く。木のまわりにはクレパスがあるから近づかない。特に木と木の間隔が近いところが危ない。


脛ラッセルで登ってきた尾根

 単独ラッセルは「花魁(おいらん)歩き」になる。だから汗をかかない。休憩なしで何処までも行ける。
 集団ラッセルは後ろに人がいるのでペースが上がって汗をかいてしまう。苦手だ。


このコースはトレースがないのがいい

 10時40分、916mの東屋に出る。(前回は830mの東屋で敗退) 残念ながら右からのトレースが現れた。


916mの東屋に出る

 916mからは、なだらかな尾根が続く。樹木も灌木が主体となり、視界が開ける。右側、大長谷の奥に金剛堂山が白い山頂をみせている。その裏側にあったのが「スノーバレー利賀」(スキー場)だった。


右側に見えるのは金剛堂山

 左側後方にはアンテナが林立している高峯と牛岳の裏側(?)が見える。裏側なのでスキー場は見えない。


916m東屋からはトレースが現れた

頂上ははるか彼方

 なだらかな尾根が続いているので頂上が見えない。ひたすら歩き続ける。
 最後のピークの手前で降りてくるパーティとすれ違った。トレースの主の4人グループだった。
 「頂上は全部見渡せて最高だよ」と言ってくれた。心になくても、トレースのお礼は言うべきだったと、後から気づいた。


頂上か?

立山連峰が見えた

 頂上近くからトレースを外す。頂上稜線後方に山並みが現れる。徐々に全体が見えてくる。立山連峰だ。
 振り返れば金剛堂山、白山、三ヶ辻、高峯、牛岳が見渡せる。いい感じだ。これが雪山だ。


振り返れば金剛堂山の後ろに白山の山並み

 金剛堂山の後ろに連なる山が同定出来ない。分かるのは白山と三ヶ辻山ぐらいしかない。
 家に帰ってからカシバードで調べてみた。


 


カシミール・カシバード

 軽量化を図って持ち物を減らしていたが、今回はスコップを持ち込んだ。風が強い日でも雪洞を掘ったほうがターフを張るより簡単に風よけ場所が作れる。ランチテーブルを作るのも簡単。


久しぶりにスコップを持ち込む

久しぶりのテーブルと右側に食料ケース

 もう一つの改善点は、今まで、食料を袋に詰めていたのをプラスチックのケースに代えたこと。リュックに収まる丁度いいケースを見つけた。ダイソーで300円だった。
 密閉式で水漏れがしないのと、中身が潰れないのがいい。隙間が無駄なような気がするが、リュックに余裕がある場合は無駄ではない。何処に空間が出来るかの違いなだけだ。


この写真は僧ヶ岳から槍ヶ岳まで

 今年は白木峰も予定に入れている。仁王山より距離もあるし標高差もある。だが、たいした差じゃない。雪質が全てだ。


次回予定の白木峰

 13時40分、頂上を後にする。一歩踏み出すごとに転がる雪がバームクーヘンになっていく。最後は核心部を避けて左側の沢に逃げた。


巨大バームクーヘンが出来ました

 14時55分、大長谷温泉まで戻った。リベンジ完成。これで気持ちよく、次に進める。
 達成感と疲労感がミックスされた時間が大好きだ。貸し切り状態の温泉の浴室はそんな訳の解らない浮遊感でいっぱいだった。


取り付き地点まで戻る

大長谷温泉で汗を流す

 明日が心配だ。岩月を漆山岳に案内する予定だが一晩で疲れがとれるだろうか?
 今朝、安易に「漆山岳案内するよ」と送ったPCからのメールを読んでいないことを祈った。


室牧ダムも氷が溶けてきた

 このサングラスは仁王山で拾いました 心当たりのある方は連絡ください。途中ですれ違った4人パーティの中の誰かだと思います。


私の連絡先はike@tym.fitweb.or.jpです