漆山岳 |
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所在地 | 飛騨市神岡町 | |
山名 | アプローチ | 41号線猪谷と神岡の間 |
登山口標高 | 330m | |
標 高 | 1393m | |
標高差 | 単純1063m 累計1120m(GPSデータより) | |
沿面距離 | 往復6.8Km(GPSデータより) | |
登山日 | 2021年2月13日 | |
天 候 | 晴れ | |
同行者 | 岩月、伊藤(直) | |
コースタイム |
登山口【8:05】(2時間25分)930m<休憩5分>(35分)1100m<休憩10分>(1時間)反射板<休憩5分>(15分)頂上【12:40】<休憩1時間10分> 頂上出発【13:50】(35分)1100m(1時間30分)登山口【15:55】 登り4時間15分+降り2時間5分=歩行6時間20分 歩行6時間20分+休憩1時間30分=合計7時間50分 |
仁王山のダメージが意外に大きくて夕食が喉を通らなかった。真夜中に目が覚めてみると体力が回復していた。慌ててリュックのパッキングなどを終える。午前2時、岩月に携帯で漆山への到着時間を確かめた。 「7時半から8時を予定」と返ってきた。「了解」と返信。そのメール以降、眠られなかったらしい。ごめん。 |
7時35分、西漆山に到着してみると、すでに身支度をしている最中だった。 アイゼンが必要かと聞かれてびっくりした。道路脇の雪面に乗ってみたらごぼらない。「ソーカラに乗る」「硬雪渡り」状態だった。 考えてもみなかった状態だった。とりあえず簡易アイゼンを持たせた。だが取り付きの神社まで来てみると雪はやわらかかった。神社の中にアイゼンを安置させてもらって出発。 |
最初は古いトレースがあり、それをたどる。シュプールの跡をたどったのか、やたらとジグを切っている。水平移動まであった。 |
930mの平坦地を超えた960mあたりでトレースは消えていた。ここで敗退したようだ。 雪質は重い湿雪。脛ラッセルとなるが、まっすぐに直登のトレースを刻む。 |
1100mを超えた辺りから雪質は軽くなってくる。交代でラッセルすることにした。パーティーを組んだ雪山での常識だと思っている。 全員参加が雪山ラッセルの鉄則だ。体力のないものや筋力の弱い女性は距離を短くすればいいだけだ。 「ラッセルなんて出来な〜い」なんて言う甘ったれは雪山に連れて行かない。 |
反射板から先の最後のアップダウン。2人とも急に覚醒したかのようにトップギアでアクセル全開。 体力を温存していたのか? ついて行けなかった。 |
一週間ぶりの漆山岳は週の中頃に降った雪でまっさらだった。天気がいいのに誰も上ってこない貸し切り状態。 風をさけて少し降ったところにテーブルを作った。ご褒美の大好きなひととき。 |
高山市のさらに奥から流れてくる神通川は大沢野で一気に富山平野へと解放される。だが、黒部川と違って扇状地は作らなかった。 逆に河岸段丘を作っている。不思議だ。 |
13時40分、頂上を後にする。名残惜しいが2人は今日中に名古屋に帰らなければならない。 名古屋から日帰りで漆山岳というのは普通じゃない。何なんだろう? (What makes them do that?) |
漆山岳に始めて登った時、この反射板の下でランチをとった。達成感でアドレナリンも全開だった。 ふと目の前の樹木から舞い落ちる樹氷の片が桜の花びらに見えた。樹木に付いている樹氷が満開の桜に見えた。我に返るまでの、ほんの数秒の間、本当の桜だと思って見ていた。木の花も散る花びらも全て光っていたからだろう。本物の桜の花よりきれいだった。 |
特にブナの木で感じること。複雑に曲がりくねった木や、これでもかと言うくらい枝を張った木。根元から分かれた三つ子や四つ子のような木。 遺伝子の影響なのか環境のせいなのか? いつも不思議に思う。漆山岳の標高500mあたりのブナの木は、まっすぐに伸びていて枝もないきれいな木がそろっている。不思議だ。 |
登山口に近づくにつれ2人は元気がなくなっていく。疲れてきたのもあったかもしれないが、それだけではなさそうな気がした。 |
15時55分、神社に戻った。安置しておいたアイゼンも回収する。 「一期一会」かもしれない伊藤さん。また何処かでお会い出来て、「漆山岳、面白かったね〜」と言い合えたらいいですね。 |