高山(こうやま) |
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所 在 地 | 飛騨市古川町 | |
アプローチ | 国道41号線須河峠から袖峠へ | |
登山口標高 | 930m | |
標 高 | 1336m | |
標 高 差 | 単純406m | |
沿面距離 | 往復7.5Km | |
登 山 日 | 2024年5月10日 | |
天 候 | 快晴 | |
コースタイム |
袖峠【10:35】(1時間10分)林道引返点(10分)藪取付点<休憩45分>(45分)高山頂上【13:25】<休憩10分> 高山頂上【13:35】(45分)林道(45分)袖峠【15:05】 登り2時間5分+降り1時間30分=歩行3時間35分 歩行3時間35分+休憩55分=合計4時間30分 |
カシミール五万図 |
カシミール二万五千図 |
カシミール二万五千図 |
カシミール・カシバード(鳥瞰図) |
カシミール・プロパティ |
2連敗中の高山(こうやま)に向かった。1回目は2019年2月27日だった。雪不足で敗退。 2回目は今年の3月15日。藪漕ぎで時間をとられ、体力的にも限界だった。 3回目は雪山から無雪期に切り替えた。地図には頂上近くまで林道が延びている。歩けるような林道なら、それをたどって最後の300mほどを藪漕ぎすればいいだけだ。 |
「総奥の院」弘法大師様のお助け水 |
下数河から袖峠の間に「総奥の院」がある。そして弘法大師のお助け水の清水がある。 「総奥の院」というのは四国八十八カ所を巡った後に訪れる与田寺(よだじ)の事だと思われる。 |
無造作に置かれたホースが何本もある |
この水は沢水ではなく清水らしい |
ここにあるホースは沢から水を取っている。ということは、この沢を流れている水は沢水ではなく清水ということだ。わき出ているところを見たい。 |
袖峠に車を停める |
林道の入口に車止めのクサリが張ってあった |
下数河で見かけたおばちゃんに高山の登山道のことを聞いてみた。昔は軽トラで頂上まで竹の子を採りに行ったが、今はもう無理だろうとのこと。 登山口を案内してくれるというので助手席に乗ってもらって袖峠まで往復した。 おばちゃんが昔行ったという奥の院のすぐ先にある林道はもう使えないような感じだった。 |
林道の状態は良好 |
つづら折りの林道が続く |
予定通り、袖峠からの林道をたどる。林道は今も使われているようで新しい轍も残っていた。 つづら折りの林道は歩きやすいが、歩いた割には標高が稼げない。 |
道路脇のコゴミ畑 |
おばちゃんから「熊とか猪に気をつけられ」と言われた。熊鈴を付け、音楽をならしながら歩いた。 |
らせん階段のようなヘアピンカーブ |
道路脇の所々にピンクのテープがある。のぞいてみても道らしきものは見当たらない。 冬季のマークにしては位置が低いし、取り付けてある木が小さい。何だろう? |
道路脇のところどころにあるテープ |
のぞいてみても道らしきものはなかった |
登り続けていた林道が降りに変わった。頂上に近いところにいるようだ。 視界が広がって雪が残った山が見えた。白山のようだ。その右側に見える特徴的な山は三ヶ辻山と人形山のようだ。(帰ってからカシミールで確認) |
林道で1番標高の高いところ(峠)まで登ったら景色が広がった |
西南西に見えるのは白山 |
カシミールのカシバード |
西に見えるのは三ヶ辻山と人形山、左奥に大笠山 |
カシミールのカシバード |
頂上が近いはずだが、取り付けるようなところが見当たらない。ヘアピンまで降ってみたがどこもだめ。取り付く気がしない。 |
峠から先に取り付けるようなところはなかった |
取り付けそうな所でも取り付く気がしない |
へピンから先は道路が荒れていた |
遠くに見えるのは古川町のようだ |
視界のいいところまで戻って昼食をとる。すぐ横に地籍図根三角点と書いた標識があった。 おにぎりを食べながら眺めていた目の前の尾根がなんとなく登れそうな気がしてきた。それほど急登でもないし、灌木が少なそうに見える。 |
峠にあった「地籍図根三角点」 |
プラスティックで出来ている |
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登るなら峠の少し南側にあるこの尾根しかないと感じた |
尾根の先端まで林道を戻り、取り付いてみる。灌木が少ない。頭をよぎっていた「3連敗」の文字が消えた。ストックをデポして頂上を目指す。 (駆け出しの頃、初冬のキラズ山で3連敗したことがある) |
少し戻ってここから取り付く |
すす竹に謎の青いテープが巻かれていた |
藪はたいした事はないが、視界は10mぐらいしかきかない。15m間隔ぐらいにピンクのテープを巻いていく。 降りで方向を間違えると、とんでもないところへ行ってしまう。 |
謎の標石 |
ピンクの古いテープに勇気をもらう |
木にぶら下がる何本ものテープや三角点のような標石に頂上だと勘違いした |
斜度がなくなってきて平になったところに標石があった。近くの大木にピンクのテープが何本もぶら下がっている。一瞬頂上かと思った。 だがよく見てみたら三角点の標石ではなかった。時々見かける「山」と書かれた標石だった。 |
積雪期の登頂時に取り付けたものらしい |
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ビール瓶が歴史を語っている |
標石の横にビール瓶が2本並んで置かれていた。ビール瓶の時代に誰かがここで祝杯をあげていたようだ。何十年前のものだろう? |
三角点を探して藪を東に入る |
道のようなものが現れてきた |
三角点を探して右に向かった。少し下がったような感じだったが登りに変わる。頂上はもっと先にあると確信した。 藪だったところが開けてきて道のようなものが現れてくる。不思議な山だ。 |
金属製の標柱を発見「筆界基準 国調」 |
その3mほど奥に三角点らしきものを発見 |
ふたたび平になってきたところに金属製の標識があった。周りを探してみると3mほど奥に三角点らしきものがあった。国土地理院の標識もある。 枯葉に埋もれそうになっていたのを掘り出してみると二等三角点の文字が刻まれていた。 高山は三角点が枯葉に埋もれそうになるくらい、誰も訪ねてこない(ほったらしの)山のようだ。 |
掘り出してみたら二等三角点だった |
三角点の写真を撮り、降りにかかる。ところが丸い山頂なので方向が難しい。倒木を避けながら降っているうちに方向を見失ってしまう。 倒木が酷く、藪も酷いので登ってきた尾根とは違うと気づいた。降る尾根を探すが、どちらを見ても尾根に見える。 磁石を頼りに登り返すくらいのつもりで北西に向かい、見覚えのある尾根に戻った。 平らな藪山は怖い。ここにこそテープで印を付けておくべきだった。油断してしまった。 |
降りで謎の石柱を発見 |
「三七」と書かれていた |
偽ピークで左に折れる。(ここもあやうく通り過ぎるところだった)その後は慎重にテープの目印をたどって林道に戻った。 |
ツルシキミ |
高山は人がほとんど入っていない山のようだ。偽ピークには何本もテープが垂れていてビール瓶まであったのに、本当のピークにはテープはなかった。三角点も埋もれそうになっていた。 あまり知られていない(と思われる)登山道のない二等三角点がある山に登れたこと。そして2連敗中だった山に「けりを付けることが出来た」こと。 低山だが、心に残る山行となった。 |
15時3分 袖峠にもどる |