祖父岳偵察



 

所 在 地富山市八尾町
アプローチ八尾町から野積川の支流をたどって谷折へ
登山口標高560m
頂上標高832m
最高点標高748m
標 高 差単純188m
沿面距離往復2.9Km(GPSデータより)
登 山 日2026年5月29日
天   候曇り
コースタイム 谷折駐車場【14:10】(35分)林道終点(15分)稜線【15:00】<滞在10分>(10分)林道終点(30分)谷折駐車場【15:50】
登り50分+降り40分=1時間30分
歩行1時間30分+休憩10分=合計1時間40分



カシミール五万図


カシミール二万五千図


カシミール・カシバード(鳥瞰図)


カシミール・プロパティ


 祖父岳の東側(松瀬側)に登山道が出来てから10年ぐらい経つだろうか?
 往復登山は面白くないので、登ったら必ず周遊していた。だが、途中でトンネルを抜けなければならないのが気に入らなかった。

 昔から集落と集落は道で繋がっていた。山があれば峠超えの道となる。小井波と松瀬の間には松瀬峠がある。谷折と松瀬の間にも峠越えの道があったはずだ。これを利用すれば、トンネルを使わずに周遊できる。

 問題はひとつ。周遊できるようになって登山者が増えた場合、谷折に一軒だけ残っている竹原家に迷惑がかからないだろうか、ということだ。
 まず、竹原家の了解をとらなければいけない。


ここから竹原家の私道に入る。

竹原家の前にある祖父岳登山口の駐車場

 よく晴れた日の午後に谷折の竹原家を訪ねてみた。運良く、ご主人(竹原さん)は畑仕事で表に出ておられた。
 まず、峠越えの道があったかどうかたずねてみる。峠超えの道はあったとのこと。その他の事も詳しく教えてくれた。
 小学生が峠を越えて松瀬まで通っていた。途中には地蔵様が安置されていた。誰が何のために設置したのか。その地蔵様は家の近くに移設した。等々、話はつきなかった。

 話を核心に戻す。何のために昔の道のことを聞いているのか正直に話した。祖父岳を周遊できる登山道を作りたいのだと...
 ちょっと驚いていたが、納得してくれた。そして心配もしてくれた。
 「谷折までの道や駐車場の草刈りなど、私がやっている。今は出来ているがもう80代半ばで、あと何年できるか分からない。私がいなくなったらここの道はもう終わりだろう。」とのことだった。


竹原家の横から林道に入る

 昔の峠道は思っていたより南側だった。トンネルの真上当たりが一番標高の低いところで、昔の道はそこを通っていた。(桂原峠とのこと)
 谷折からの登山道を松瀬側の登山道に繋げるとき、稜線上で繋げれば1番いいのだが、そのあたりの谷折側(西側)は急なので道は作れない。
 なるべく松瀬側の登山道に近い稜線に出て稜線上をたどるしかない。昔の峠道を利用するのは諦めた。


この林道はトンネルまで続いている

岩を大きく堀割ったところがある

 とにかく現場を見てみないと何も分からない。まずは地図に載っている林道をたどってみる。
 林道は初めは舗装されていなかったが途中から舗装道路になった。トンネルに近い方が入口でこちらが末端なのだろう。


岩は礫岩のようだ 

掘り割りの横に昔の峠道が残っていた

 大きく右にカーブしているところは礫岩を削って作ってあった。その少し先に道のようなものがあったので入ってみた。上へと続いていた。
 帰ってから竹原さんに聞いてみたら昔の道だとのことだった。だが、ここは使わない。入って確かめてみただけ。


途中でトンネルへの林道から左に入る

待つsと谷折の間には電線が張ってある

 半分ほど入ったところで左へ分岐している林道がある。地図にも載っている道だ。これをたどる。
 草丈はいっきに高くなる。背は低いが灌木も現れ始める。まだ草刈り機で刈れる大きさだ。


使われなくなった林道はこんなものか


途中に岩の上に載ったタコの足のようなトチノキがあった

 途中の道路脇に岩の上にタコの足のように枝と根が張り巡ったトチノキがあった。その岩の中から勢いよく清水が湧き出している。名所になりそうだ。

 竹原さんは「そこの清水にワサビを植えていたんだが、盗られて絶えてしまった。嫌になってもう植えていない。」と話されていた。
 私はワサビを見つけたら葉を摘んでくる。根まで採らないが、ちょっと胸が痛んだ。


その岩から清水が吹き出ていた


藪が濃くなる

見上げれば空には電線が...


いよいよダメかと思ったが

 杉の植林帯の中は草も灌木も少ないのだが雑木林になると草丈は背の高さくらいになる。灌木も増えてくる。
 もう、これ以上先は道じゃなくなる、と思ったらいきなり広場に出た。林道の終点だった。
 竹原さんの話では車の転回場所だったとのこと。7〜8台は停められそうな広さだった。


終点に車が10台ぐらいは停められそうな広場があった

 広場から草を分けて少し進むと杉の植林帯だった。なだらかな盆地のような地形になっている。地蔵様はここにあったとの事だった。


その先に進むとなだらかな杉の植林帯が現れた


なだらかな植林帯は急な斜面へと変わる


左側を見ると30度以上ありそうだ

三角定規を思い出して角度を目測する

 平らな杉の植林帯は20m程で急登となる。斜度は30度以上ありそうだ。斜度を計るとき、左右の稜線に三角定規を思い描いて目測している。

 なんとなく斜めに登っている道のようなものが現れた。足跡があるわけではないが、何かが通っているような雰囲気がある。
 こんな所を通る(物好きな)人はいないと思われるので獣道かもしれない。


大きな礫岩がむき出しになっている

かすかに踏み跡のようなものがあった 獣道か?

 その道のようなものをたどって行くと稜線だった。踏み跡のようなものは稜線で終わっていた。
 GPSで位置を確かめると松瀬側の登山道まで120m程のところだった。想定していたより50mも近いところだった。
(写真を撮るのを忘れてしまい、稜線の写真はありません)


広場までもどる

 登山口まで戻ったら家の前に竹原さんがいた。また色々と話をうかがった。
 富山市指定天然記念物「谷折の一位」は先祖が飛騨から移ってきたときに植えたものなので樹齢は600年ぐらいであることなど、長年に渡る歴史を背負っている人の話は面白い。
 家の近くに移設した谷折峠にあった地蔵様へも案内してくれた。


竹原家まで戻る

竹原家の横にある神社 

 「神社の電灯が24時間点きっぱなしですけど」と以前から気になっていたことを聞いてみた。
 「LEDは丈夫で6年間使っているけど壊れない」との返事だった。
 「電気代がもったいないのでは?」、という意味だったんですけど...(余談です)


24時間点灯している電灯

これは狛犬ですかと聞いたら「そうだ」とのことでした


富山市指定天然記念物「谷折の一位」